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4 巻, 1 号
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  • 機能と構造
    阿部 裕, 折田 義正, 安東 明夫, 高光 義博, 上田 尚彦, 福原 吉典, 三木 茂裕, 柳瀬 昌弘
    1979 年 4 巻 1 号 p. 2-16
    発行日: 1979/01/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
    腎は生体のhomeostosisのために働き, 老廃物とくに含窒代謝産物の排泄, 水・電解質の排泄・再吸収, 異物の排泄を行うことは以前より知られていた.最近では, 腎は, この他血圧調節 (renin-angiotensin系, prostaglandinの産生), vitamin D活性化, 造血 (erythropoietin産生), 糖新生, などに関与することも知られてきた.しかし, 腎の機能の他に代用できないものは, はじめに述べたものであると考えられる.
    これらの機能は血管と密接に関係して存在しているnephron (糸球体とそれに続く尿細管) を一つの構造, 機能上の単位として営なまれている.腎の構造はセキツイ動物に おいて, その生活環境 (水棲, 海棲, 両棲, 鳥類, 哺乳類) に応じかなりの異なりがあるが, nephronという単位があることには変わりはない.そこで本稿では, 哺乳類のnephron (ヒトでは両腎で100-150万個あるとされる) について, 膜の面よりその構造と機能を概説したい.
  • 竹原 光教
    1979 年 4 巻 1 号 p. 17-26
    発行日: 1979/01/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
    本稿ではまずin vitroおよびin vivoの経皮吸収実験法ならびに問題点にふれ, 次に皮膚の生理的状態を代表する特性の一つである経皮水分蒸散性についてのベた.
    経皮吸収の理論については, 今までの理論について簡単に, っついて最近の理論についてはくわしくのべ, かつ理論と実験の合致性についてもかなりくわしくのべてある.これは著者が従来の報告について考察する上でも, また今後の研究を進める上でも重要であると考えているからである.
    最後に, 経皮吸収に影響する要因および全般の考察をのべた.
  • 親水性ミクロドメイソと疎水性ミクロドメイン
    住友 宏
    1979 年 4 巻 1 号 p. 27-36
    発行日: 1979/01/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
    双環オキサラクタム, 8-オキサー6-アザビシクロ [3.2.1] オクタンー7-オン (BOLと略記) を合成し, その常温開環重合によって高分子量の新規ポリアミド・ポリテトラヒドロピランー2, 6-ジイルイミノカルボニル (ポリBOL) を得た.重合と同時に成膜する “キャスティング重合” 法を考案した.ポリBOLは天然高分子なみに親水性に富むがこれは, かさ高いテトラヒドロピラン環に妨げられて, 分子間アミド水素結合が緩められており, 数多くの吸着座席をもつ分子構造に起因する.ポリBOL膜は大きな透水性と, 分子量約200-1400に比較的鋭い分画境域をもつ溶質分離機能を示す・分子鎖に沿って部分的にせよ形成されるであろう, 極性の親水性ミクロドメインと無極性の疎水性ミクロドメインとの交互配列が, 秀れた吸水性・透水性の原因になっていると考える.
  • 化学物質を識別する機能性膜とその応用
    鈴木 周一, 相沢 益男
    1979 年 4 巻 1 号 p. 37-47
    発行日: 1979/01/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
    化学物質を識別する機能性膜を電気化学デバイスと組合わせると膜センサーを構成できる.従来固体膜, 液膜, あるいは高分子膜などが膜センサーに用いられてきたが, 最近各種の生物活性物質を固定化した新しい生物機能性膜が開発された.選択的反応性を示す酵素膜あるいは選択的親和性を示す抗原 (抗体) 膜などはその代表的な例である.これらの生物機能性膜の出現によって, 酵素センサー, 免疫センサー, 酵素免疫センサー, オルガネラセンサー, 微生物センサーなどの新しい膜センサーが次々に創案された.
  • 山辺 武郎
    1979 年 4 巻 1 号 p. 51-60
    発行日: 1979/01/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
  • 金属コーティングの効果
    山本 豊, 中島 耕一
    1979 年 4 巻 1 号 p. 61-67
    発行日: 1979/01/01
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
    The effect of the reduction in specific surface area and pore size distribution on the gas permeability has been studied in porous polypropylene film with sputtered metal coating.The results are as follows; 1) there is an empirical relation 1/Q=a+b/Δp between flux Q and difference pressure Δp in a porous membrane, 2) there exists a limit of flux Q in porous membrane and this shows drastic decrease with reduction in specific surface area, 3) pore size distribution changes remarkably with increasing the thickness of metal coating film on porous membrane, and 4) especially the coating effect appears in the pore size range from 20A to 80A.It was found that the gas permeability is affected largely by the change of pore size distribution.
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