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佐藤 宏司, 下條 善朗
セッションID: 3L09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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本研究では形状記憶効果を持つNiTi合金の表面に水熱合成法で機能性セラミックスのP Z T結晶層を成長させ、形状記憶効果、超弾性効果、圧電効果、焦電効果の複数の機能を融合させたデバィスの研究を行なう。複数の機能を融合させることにより個々の機能の高性能化を行い、また欠点を補い合うような新しいセンサ、アクチュエータシステムの開発を目指し研究を行った。直径150μmのNiTi合金表面に水熱合成法によりPZT薄膜を作製し、超弾性領域の5%の歪み変形を圧電薄膜から電気信号として検出することに成功した。
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野田 俊成, 脇谷 尚樹, 鈴木 久男, 小牧 一樹
セッションID: 3L13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Pb(Zr,Ti)O
3(以下PZT)は優れた圧電特性を有することから、各種センサ、アクチュエータへ利用されている。PZTはPbTiO
3とPbZrO
3の固溶体であり、バルク材料ではZr/Ti=53/47付近に菱面体晶系と正方晶系の相転移点、すなわちモルフォトロピック相境界(MPB)が存在する。対して、薄膜では基板や電極材料との熱膨張係数の差等の要因で、PZT薄膜に応力が残留する。この残留応力は結晶構造にも影響を及ぼすと考えられるため、MPB組成がバルクの場合と異なる可能性がある。本報ではZr/Ti比を変化させて作製したPZT薄膜の圧電特性、強誘電特性、誘電特性などの電気特性及び残留応力の測定結果から、Zr/Ti比と残留応力が圧電特性に及ぼす影響を考察する。
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山野 晃裕, 幸塚 広光
セッションID: 3L14
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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演者らは,PVP支援ゾル-ゲル法により,1回のコーティング操作で亀裂のないサブミクロン以上の厚さをもつPZT薄膜が作製できることを報告してきた。PZT薄膜の強誘電性や圧電性は結晶学的配向性に大きく影響される。しかしながら,PVPを含有する前駆体溶液から作製されるPZT膜は,焼成中のPVPの燃焼により多孔質化する可能性があり,結晶学的配向が困難になることが予想される。そこで,本研究では,PVP支援ゾル-ゲル法により1回のコーティング操作で作製されるサブミクロン厚のPZT膜の配向性に及ぼす熱処理条件の影響について明らかにするため,X線回折測定,微細構造観察,屈折率測定を行った。
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荻 博次
セッションID: 3L15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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数mm角の1つの圧電体結晶から全ての独立な弾性定数と圧電定数を計測する技術を紹介し,水晶やランガサイトなどの圧電体に適用した例を示す.3点支持針状プローブ上に試料を設置し,真空中で70個ほどの共振周波数を0.001%以下の誤差で測定する.温度は5Kから室温の範囲で可変である.また,アンテナ技術を駆使して,無線・無電極状態で圧電体を共振させる技術を紹介する.これにより,高温における計測や,圧電振動子を利用した高精度ヤング率顕微鏡の開発が可能となる.
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保科 拓也, 松尾 孝敏, 掛本 博文, 和田 智志, 鶴見 敬章
セッションID: 3L17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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マグネトロンスパッタリング装置を用い、SrTiO
3(100)単結晶基板上に下部電極として基板温度650℃でSrRuO
3を蒸着し、大気中650℃で10minアニールを行った。この試料上にBa
0.5Sr
0.5TiO
3 (BST)を基板温度650℃で50nm~100nm蒸着し、大気中650℃でアニールを行った。上部電極は、イオン蒸着装置で仕事関数の違う4種類の金属Pt、Au、Ni、Alを上部電極として蒸着した。金属の仕事関数の違いとDCバイアスの印加により、ショットキー障壁厚さと障壁高さを自由に変化させ、障壁厚さを決定した。また、BSTの周波数特性とチューナビリティをショットキー障壁容量の式中に変数として導入し、絶縁体におけるショットキー障壁の理論の構築を行った。
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野口 祐二, 篠田 光彬, 宮山 勝
セッションID: 3L18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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チタン酸ビスマスBi4Ti3O12(BiT)は、自発分極(Ps)が大きくキュリー温度が高いことから、不揮発性メモリーや非鉛圧電デバイスへの応用が期待されている。これまで我々のグループでは、Bi空孔や酸素空孔などの格子欠陥の制御が高品質BiT単結晶の作製に重要であることを報告してきた[1,2]。本研究では、BiT結晶に格子間水素を導入する水素欠陥エンジニアリングにより,残留分極(Pr)が劣化することなく,絶縁性が向上し抗電界が顕著(Ec)に減少することを示す.
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西田 貴司, 野坂 隆, 越前 正洋, 久保 幸一, 武田 博明, 内山 潔, 塩嵜 忠
セッションID: 3L19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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優れた強誘電、圧電特性を有するPZT薄膜はFeRAM, MEMSなどへの各種応用が期待されているが、結晶欠陥による特性劣化の問題がある。我々はこの結晶欠陥について調べるため、熱刺激電流測定法により評価を試みてきた。この手法は試料を加熱した時のトラップ準位でのキャリアの捕獲、脱離を電流測定で観測するものである。しかし、キャリアの同定、挙動などについては不明な点もあり、定量的な議論が難しい問題もある。それに対して、今回、PZT膜内でのキャリアの挙動を光照射や電圧パルスの印可によりさらに調べ、キャリアの寿命などについても考察を行ったので、報告する。
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飯島 高志, 永井 英幹
セッションID: 3L20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Pt/Ti/SiO
2/Si基板上に作製した膜厚10μmのPZT膜を、直径20~1000μmのディスク形状に微細加工し、1~300MHzの周波数域で圧電性に起因するインピーダンス応答特性を測定した。試料作製直後に観察されなかった厚み振動モードの共振-反共振ピークが、室温で100v、10分間のポーリング処理を行うことで、180MHz付近に観察され、超音波トランスデューサとしての応用が可能であることが明らかになった。
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濱本 孝一, 藤代 芳伸, 淡野 正信
セッションID: 3M01
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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現在、自動車排ガス等の環境汚染物質に対する浄化効率の向上は、国内外で大きな社会問題となっており、環境排出基準の強化は年々厳しくなっている。高効率ディーゼルエンジン等の排ガスは酸素分圧が高いために高効率なNOX浄化が困難である。我々は、これまで高効率浄化が難しいとされてきた電気化学リアクターの反応電極部へ、触媒電極層を付与することで、高酸素分圧下においても高効率なNOX選択浄化を実現している。この触媒電極層は、セル通電によりナノサイズのNi粒子および孔隙が自己組織的にネットワークを形成してNOXガスの高選択吸着・分解の反応場として機能する。今回、このNOx浄化リアクターの構造を応用したセルを作成し、NOxガス検出性能について検討を行った。
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藤代 芳伸, 鈴木 俊男, 山口 十志明, 桜木 里美, エルトニ アムド, 舟橋 佳宏, 清水 壮太, 濱本 孝一, 淡野 正信
セッションID: 3M02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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高機能の物質・エネルギー変換を可能とする機能性セラミックのミクロ~マクロ構造制御を利用し、そのセルおよびスタックとしての3次元構造を形成する新しい先進プロセス技術について、セラミックリアクター開発として研究を進めている。これらの研究成果としてマイクロSOFC等に適応可能なミクロ集積化デバイス製造技術の研究成果について発表する。
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平野 敦, 前刀 勇貴, 今西 誠之, 武田 保雄
セッションID: 3M03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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低温で高活性なSOFC用空気極として、LSCFにAgを高分散させた電極についての特性について調べた。様々な方法で作成したAg-LSCF複合電極について、その分散性、分極特性、発電特性などについて発表する。
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三其 輝彦, 村田 憲司, 尹 景田, 福井 武久
セッションID: 3M04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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固体酸化物形燃料電池(SOFC)は地球環境にやさしい次世代発電システムの1つとして期待されている。SOFCは800℃程度の高温で運転することから発電効率が高く、また排熱を利用することで総合効率が非常に高くなる特徴がある。しかし、作動温度が高いことで急速起動・停止などに課題があり、現在適用範囲の拡大に向け650℃以下で作動するSOFCの研究が活発になされている。われわれのグループでは、以前よりNi-GDCの微構造を制御することで高性能な低温作動SOFC用燃料極を開発してきた。今回は、650℃以下の低温作動を可能とする空気極部材の候補LSCF+GDC電極について報告する。
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窪田 千恵美, 伊藤 陽一, 菊田 浩一
セッションID: 3M05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ヘキサメチレンテトラミンを用いた均一沈殿法により、約5 nmの非常に微細なガドリニウム添加セリア(GDC)微粒子を合成した。この微粒子を市販のGDC粉末(約70 nm)に混合することで、従来よりも低い焼成温度で緻密電解質が得られている。作製した混合粉末、アノード材料、カソード材料の水系スラリーからテープキャスティング法により作製したセラミックスシートを積層し、同時焼成を行い、平板型SOFCの作製および発電特性の評価を行った。測定温度600℃において、最大出力密度350 mWを得たため、報告を行う。
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劉 宇, 橋本 真一, 竹井 勝仁, 森 昌史, 鈴木 俊男, 舟橋 佳宏
セッションID: 3M06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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近年、マイクロチューブ化した固体酸化物型燃料電池(SOFC)は、広く研究さている。それらの多くは電解質支持形、もしくは、燃料極支持形であり、空気極支持形の研究はあまりなされていない。本研究では、低温作動用空気極材であるLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3-d (LSCF)とCe0.9Gd0.1O1.95 (CGO) のコンポジットを用いて、その上にCGO解質を形成して空気極支持形のSOFCを試作し、発電試験を行なった。その結果、共燒結条件の最適化により、直径2mm程度の空気極多孔質基体管上に、15umのCGOの緻密電解質薄膜を形成することに成功し、そのセルが500oCで0.11Wcm-2の出力密度を有することを確認した。
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鈴木 俊男, 舟橋 佳宏, 山口 十志明, 藤代 芳伸, 淡野 正信
セッションID: 3M07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、高いエネルギー変換効率を有することから、環境に優しい次世代のエネルギー源と考えられている。その実用化に関して様々な研究開発が行われているが、その中でマイクロチューブ型SOFCは従来のSOFCの欠点(高温運転での始動停止に弱い、体積エネルギー密度が固体高分子形燃料電池と比較して小さいなど)を克服するものとして期待されている。これまでに高性能マイクロチューブ型セルの開発に成功し、その集積技術の開発に取り組んできた。本研究では、チューブ集積体とそのスッタク化についてその詳細を報告する。
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舟橋 佳宏, 島森 融, 鈴木 俊男, 藤代 芳伸, 淡野 正信
セッションID: 3M08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、高効率が得られ、長期安定性に優れるため、盛んに研究開発が行われているが、体積エネルギー密度が固体高分子形燃料電池と比較して小さい、高温運転での始動停止に弱いなど弱点も多い。これらの弱点を克服するため、より低い温度で高い体積エネルギー密度が得られるよう、電極表面積を大きくすると共に、熱サイクルにも強い形状となるマイクロチューブ型セルを高集積することを試みた。多数本のマイクロチューブ型セルを多孔質集電材料にてキューブ形状に集積することは、内側の燃料極や外側の空気極へのガス供給を行うと同時に、各電極からの集電を行う必要がある。本研究では、各構成部材の組織制御について詳細を報告する。
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佐々木 一成
セッションID: 3M09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、燃料処理系もシンプルで、燃料適用性に優れる燃料電池である。高温作動で、多様な気体燃料や液体燃料が比較的容易に利用可能で、高効率発電やコジェネレーションのみならず、バイオエネルギー利用やリサイクルの観点からも期待されている。本講演では、SOFCに多様な燃料を供給して作動させる際の、燃料種依存性について熱力学平衡計算結果と発電特性の比較検討結果について報告する。さらに、マイナーな微量成分として混入する可能性のある微量成分に関わる被毒挙動と電池セルの耐久性に関する最近の研究成果について、現在実施中のNEDO事業の研究成果を中心に報告する。
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V. Sadykov, N. Mezenzeva, V. Musikantov, N. Sammes, J. Kilner, A. Smir ...
セッションID: 3M13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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Lanthanum based Fe, Co, Ni and Mn single phase doped perovskites, as well as composite materials that can be used as SOFC cathode materials, were synthesized, using a modified Pechini method and tested regarding rates of heteroexchange and ion mobility. The results revealed significant differences in the oxygen ion mobility depending on the synthesis, doping, and presence of additional ionic-conducting electrolyte phase
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桜木 里美, 舟橋 佳宏, 鈴木 俊男, 藤代 芳伸, 淡野 正信
セッションID: 3M15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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固体酸化物燃料電池(SOFC)の高出力化を目指し、マイクロチューブ型SOFCを高集積する技術を検討している。SOFCにおいて、燃料極と空気極のガス遮断は、出力、燃料利用率といった重要な要素に深く係わっているが、チューブ型SOFCの集積体は、各電極間の境界部分が入り組んでおり、そこに用いるガスシール材料も複雑な形状に対応できる必要がある。ガラス材料は高いガス遮断性を持っているため、有望な材料であるが、熱処理時にガラスが流れやすいことから複雑形状のガスシールが困難である。本研究では、セラミックス粉末を添加したガラス-セラミックス複合体について、熱収縮挙動およびチューブ型SOFC集積体への応用を検討した。
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山口 十志明, 清水 壮太, 鈴木 俊男, 藤代 芳伸, 淡野 正信
セッションID: 3M16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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小型高効率のセラミックリアクターは燃料電池でのモバイル電源や排ガス浄化等の機能性フィルターとして重要である。さらに、小型で反応面積の高い高密度のセラミックリアクターモジュールを連続的に形成する技術はそれらリアクターを容易に製造する技術として必要である。本研究では、ハニカム型SOFC用の材料系に関し、特に空気極活性層について検討した結果についての報告を行う
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清水 壮太, 山口 十志明, 藤代 芳伸, 淡野 正信
セッションID: 3M17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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高密度集積化されたSOFCは省スペース、急速起動を可能とする次世代型SOFCとして有望である。我々は高密度に電気化学セルを連続一体成形するため、押出成形技術を利用したサブミリサイズのチャンネルを持つハニカム基材を検討している。マイクロチャンネル集積型SOFCの開発には、押出成形技術の構築、チャンネル表面への電解質等の機能性膜の同時形成技術の構築、機能設計,評価が必要である。チャンネル内への同時連続コート技術を中心とした製造プロセス開発と圧力損失、出力の観点からの構造設計、性能評価の一連の結果について報告する。
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須田 聖一, 加藤 智樹, 川原 浩一, 情野 香, 松宮 正彦
セッションID: 3M18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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小型のSOFCを集積化して高い発電特性を有するスタックを構築するためには,適当な集電とガスシール性を備えたインターフェース材料が不可欠である。そこで,小型のSOFCを集積化した際の集電ロスをできるだけ軽減するような部材の開発を進めている。そのなかで,数百ミクロンのオーダーで融着によって選択的な導電パスを構築することができるガスシール材が得ることができた。ここで得られた導電パスを内蔵したガスシール材をSOFCの電極に密着させて融着したときの界面の状態ならびに集電特性について発表する。
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永井 恒輝
セッションID: 3M19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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小型チューブセルは、高い熱応力耐性やサーマルサイクル耐性を持つことが示されている。東邦ガスは、NEDOプロジェクト「セラミックリアクター開発」に参画し、小型チューブセルを用いたSOFCの開発を進めている。本プロジェクトの目的として、サブミリ径の小型チューブセルをカソード多孔性材料で一体化、高密度集積することで、熱応力耐性、およびコンパクト性に優れるSOFCを得ることが挙げられる(キューブと呼ぶ)。セル同士の接続方法(並列および直列)や集積方法等が発電特性に及ぼす影響を把握することは、高性能なキューブを得るうえで重要である。本報告では、これらの検討を目的として、キューブや、キューブの特性把握のために作製したバンドルの発電特性を評価したので報告する。
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橋本 真一, 西野 華子(現:山梨大学), 劉 宇, 馬 樹華, 浅野 浩一, 森 昌史, 舟橋 佳宏, 藤代 芳伸
セッションID: 3M20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、セルのマイクロチューブ化および作動温度の低温化によって、起動停止が容易になるとともに幅広い用途が期待されている。これらのセルを加圧下で発電することで、さらなる高効率化・高出力化が期待出来る。そこで本研究では、試作した燃料極支持の中温形セラミックリアクターを作製するとともに、加圧条件下における出力特性評価および電気化学的特性を調べた。その結果、加圧条件下では、(1)開回路起電力向上、(2)電極過電圧の低減、(3)オーム損の低減により、常圧時よりも出力特性が向上することが分かった。
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町田 史子, 嶺重 温, 小舟 正文, 矢澤 哲夫
セッションID: 3O01
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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今日、光触媒は粉末状光触媒と膜状光触媒が主流となっているが、これらは回収・分離が困難であることや、処理中に剥離すること、比表面積が小さいこと等の問題点があげられる。また、様々な用途に合わせて成型することも難しい。そこで、これまでの研究で、光触媒を多孔質ガラスに担持させた新規光触媒材料を創製し、これらの問題を解決してきた。本研究では、これまでの組成にNaを加えたもの、もしくはSiO
2を増量したものを作製し、軟化点や作業温度範囲を操作することで成形性の向上を試みた。作製した試料の諸特性を調べ、低圧水銀ランプ(10W)照射下、メチレンブルー水溶液の分解量からその光触媒能を評価した。
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町田 正人, 光山 知宏, 荒山 恵志, 堤 阿紀子, 池上 啓太
セッションID: 3O02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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近年、水素製造を目的とした水分解光触媒の開発が盛んである。層状ペロブスカイト酸化物は層空間の水和やイオン交換といった水分解光触媒活性にとって興味深い特性をもつ光触媒として有望である。本研究では水熱処理による層空間構造および光触媒活性に及ぼす影響を検討した。
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曽我部 和雄, 津村 朋樹, 豊田 昌宏
セッションID: 3O03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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酸化チタンは紫外光照射下で優れた光触媒能を示し,金属や半導体をTiO
2表面に担持することで再結合を抑制し,触媒活性の向上が可能であると報告されている.本研究では,TiO
2表面へSrTiO
3を担持させることで,TiO
2光触媒の分解能の向上を試みた.調製したサンプルは粉末XRD測定,TEM観察,原子吸光分析,吸収スペクトル測定より評価した.また,光触媒能評価は紫外光照射下でのメチレンブルー(MB)水溶液の退色挙動より行った.その結果,TiO
2粒子凝集体上に約20 nmのSrTiO
3粒子が生成しており,SrTiO
3担持TiO
2は出発原料TiO
2を上回る触媒活性を示した.
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八木 武志, 松田 元秀, 木村 勝, 三宅 通博
セッションID: 3O04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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可視光領域で広い吸収帯を有する色素と、水素及び酸素形成能力のある固体触媒との複合化による色素増感型光触媒が、可視光照射下で活性を示すことが報告されている。これまでに、可視光応答型光触媒となりうる酸化物系セラミックスの報告は少なく、新たな光触媒材料の開発が必要とされている。本研究では、紫外光照射下で水素生成の高活性を示すRbLa2Ti2NbO10と、貴金属を含まない有機色素を用いて、これらの複合化による可視光応答化と、その水分解反応の検討を行ったので報告する。
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末廣 隆之, 為谷 伊佐央, 工藤 昭彦, 垣花 眞人
セッションID: 3O05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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可視光応答型水分解光触媒となる新規多元系オキシナイトライドペロブスカイトをガス還元窒化法により低温合成した。可視光照射下における水素生成特性を報告する。
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川畑 詠孔, 末廣 隆之, 工藤 昭彦, 垣花 眞人
セッションID: 3O06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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現在、水を水素と酸素に分解できる水分解光触媒が注目されている。水分解高活性を示すタンタル含有複合酸化物の中でも、タンタルシリケート系複合酸化物はSiO
4が結晶構造中に内包されることにより、構造を強化し化学的安定性を高め、光触媒長寿命を持つことが期待される物質である。しかし、多成分系であるタンタルシリケート系複合酸化物は従来固相法による合成が困難であるため、その光触媒特性の調査は僅少である。そこで、複雑組成制御が可能でかつ高活性水分解光触媒の合成に有効である錯体重合法を用いてBa
3Ta
6Si
4O
26関連化合物の合成を行い、水分解光触媒特性の評価を行った。
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池内 薫, 間嶌 亮太, 山田 万侑, 村井 啓一郎, 森賀 俊広
セッションID: 3O07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ペロブスカイト型酸窒化物LaTiO
2Nは反応条件(反応時間,NH
3ガス流量)により,陰イオン比(O対N比)を変化させるだけで試料の色(光学バンドギャップ)が変化する物質であることが分かってきた.また,これとは独立に陽イオン比(La対Ti比)も光学特性に大きく関わっていることが分かってきた.そこで,本研究ではLaTiO
2Nの陽イオン・陰イオンの光学特性に及ぼす非化学量論性の影響を調査した.またLaの一部をSrに置換し,光学特性に及ぼす影響を調べた.
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工藤 昭彦
セッションID: 3O08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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水分解光触媒の開発を行った。その結果,数多くの新規光触媒材料を見いだした。これにより,光触媒ライブラリーが充実し,新たな材料の設計指針が見えてきた。この研究を通して,紫外光照射下では粉末系光触媒を用いても高効率な水分解が可能であることが実証された。また,硫化物固溶体光触媒(Ru/CuInS2-AgInS2-ZnS)では,廃硫黄化合物を利用することで太陽光照射下でも比較的効率良く水素を生成できることがわかった。一方,水素と酸素生成ができる酸化物光触媒を組み合わせることにより,可視光照射下での水の完全分解反応,すなわち水からのソーラー水素生成に成功した。
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