日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
第20回秋季シンポジウム
選択された号の論文の832件中601~650を表示しています
  • 鎌田 海, 東川 圭吾, 榎本 尚也, 北條 純一
    セッションID: 2P1I09
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    セリウム塩水溶液中でのアノード分極によりセリア薄膜が電極表面に形成する。分極時に電極へ紫外光照射を行うことで、セリウムイオンの陽極酸化反応が促進され,結果的にセリアの電着量および結晶性が増大(向上)した。光アシストされたセリア膜の生成プロセスを考察するとともに、作製した薄膜の電極触媒特性についても評価した。
  • 井上 侑子, 鳥飼 紀雄, 渡 孝則, 矢田 光徳
    セッションID: 2P1I10
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    マイクロメートルサイズの長さをもつらせん形態からなるルテニウム化合物/有機分子ナノ複合体の合成と特性評価を行った。ナノ複合体は熱処理により酸化ルテニウムに変換することが可能であり、熱処理により絶縁体から導電体へと変化した。
  • 深井 丈晴, 小島 隆, 上川 直文, 掛川 一幸
    セッションID: 2P1I11
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    本研究では、まず水溶液系において均一な粒径を有する針状ベーマイト粒子を合成し、得られた粒子を、コロイドプロセスを用いて積層することにより、孔径が均一で、かつ空隙率の大きな多孔体の作製を試みた。アルミニウムの水酸化物ゲルを、140℃で一週間、水熱処理することによって均一な針状ベーマイト粒子を調製した。得られた粒子を各pHに調整した水溶液中に分散、吸引濾過を用いて徐々に分散媒を取り除くことにより、針状粒子の積層を試みた。粒子の積層体において、分散液のpHが中性に近い場合は粒子の凝集が顕著であったが、pH9近傍に調製した場合は、針状粒子の形態を活かした比較的均一な多孔体構造を得ることができた。
  • 袁 建軍, 金 仁華
    セッションID: 2P1I12
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    最近、バイオシリカの啓発による常温常圧下シリカ合成が注目を集めている。多くの場合、塩基性のポリアミンをテンプレートとして用いるが、制御されたシリカ構造体を得る方法はまだ確立されてない。我々は、シリカを誘導するポリアミンとして、水性媒体中結晶性会合体形成に優れた直鎖状ポリエチレンイミン(LPEI)に用いた。LPEIの結晶会合化過程は、多くの要素により影響されるが、その中でも分子プローブ方式はLPEI会合体形態を変換させるのに非常に有効であることがわかった。我々は、LPEIの結晶会合化における分子プローブとして、スルホン酸残基を有する水溶性ポルフィリンを用い、それの存在下、アルコキシシランのゾルゲル反応を行うことで、得られるシリカをファイバー状から球状まで幅広く変換できることを明らかとした。
  • 西出 利一, 郷 宏之, 佐藤 成男
    セッションID: 2P1I13
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    ゾルーゲル法によるZrO2薄膜は焼成により結晶化する。多くの研究例ではアモルファスから正方相へ変化し,それが単斜相へと変化する。アモルファスから正方相への変化は,ゲル膜内の有機物などの存在によると考えられている。我々は,ゾルーゲル法により石英基板上にZrO2薄膜を作製し,その結晶相は膜厚により変化することを明らかにした。すなわち,膜厚が約80nm以上のZrO2薄膜は,900℃で焼成後単斜相である。しかし,膜厚が28nmと薄くなると正方相が出現し,さらに7nmでは正方相のみとなった。従って,ZrO2薄膜の結晶相は膜厚に依存し,さらに石英基板の影響により正方相が選択的に生成することが分かった。
  • 小野 さとみ, 柘植 弘安
    セッションID: 2P1K01
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    アルコキシシランとポリマーを用いて、金属表面に高耐食性を付与できるシリカ・ポリマーハイブリッド皮膜のコーティング溶液を開発した。メチルトリエトキシシランとテトラエトキシシランより調製した混合液に、硝酸を触媒としてアルコキシシランの有する全てのエトキシ基と等モル量の水を添加して加熱溶解したところ、透明で安定性なコーティング溶液が調製できた。このコーティング溶液へのポリビニルブチラールの添加は、緻密なシリカ・ポリマーハイブリッド皮膜を作製するために非常に有効であった。ステンレス、鋼板やマグネシウム合金上にシリカ・ポリマーハイブリッド皮膜を150℃の加熱処理で作製することにより、耐食性を著しく向上させることができた。
  • 李 丞祐, 小平 卓, 国武 豊喜
    セッションID: 2P1K02
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    気相表面ゾル-ゲル法で作製したTiO2/PAA薄膜を硝酸銀水溶液中に浸漬し、銀イオンを吸着させた。さらに薄膜表面上にマスキングを施し、フォトグラフィック法を利用することで銀ナノ粒子のマイクロパターンを作製することに成功したので報告する。
  • 名波 雅大, 尾関 出光, 幾原 裕美, 岩本 雄二, 河辺 憲次, 楊 少明, 元島 栖二
    セッションID: 2P1K03
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    アセチレンの触媒活性化熱分解法によって得られカーボンマイクロコイル (CMC)をデバイスや医療分野に応用するには、現在のコイル径(数μm)をさらに小さくする必要である。コイル径を小さくするにはまずファイバー径を小さくする必要があり、そのためには触媒粒子をナノ化する必要がある。そこで、本研究では、Niナノ粒子分散SiO2薄膜を開発し、これを用いてカーボンナノコイルの合成を試みた。反応温度(770℃)に達するまでの時間を短くすると、触媒粒子の粗大化が防止でき、コイルを構成しているカーボンファイバーの径が小さく、従ってコイル径の小さなCMCが得られた。ファイバー径とコイル径との間には良い相関関係が認められた。反応温度770℃で、Si:Niが1:3及び1:5の触媒を用い、コイル径が1~2μmの二重巻きコイルが得られた。
  • 景山 恭行, 鈴木 孝雄
    セッションID: 2P1Q01
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    Co微細粒子の温度に対する安定性を議論するためにCo微細粒子内の磁区構造を温度を200℃まで上昇しながら測定した。hcp Co単結晶薄膜(厚さ19 nm~220 nm)を基板Al2O3上に超高真空電子ビーム蒸着により作製し、この薄膜から電子ビームリソグラフィーにより粒径0.5~2.5μmの単結晶微粒子を作製した。磁気力顕微鏡(MFM)により測定した磁区像の結果をLandau-Lifshitz-Gilbert(LLG)シミュレーションと対比して考察した。薄膜の磁気異方性定数Ku は、バルクのそれと温度に対して異なった挙動をし、温度に対して大きく変化しないことがわかった。膜厚が220 nmのドット においてはmaze構造の磁化分布がパターニング前と同様に観察され、磁区構造はサイズおよび温度には依存しないが、膜厚が56 nm の1 μm 径のドットにおいて、約200 ºC 付近で単磁区状vortex磁区構造が出現することを実験的に初めて明らかにした。
  • 池崎 満里子, 野口 祐二, 宮山 勝
    セッションID: 2P1Q02
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    ビスマス層状構造強誘電体は、酸化ビスマス層(Bi2O2)と擬ぺロブスカイト層(Am-1BmO3m+1)が交互に積み重なった層状構造を持つ。ここでmは酸化ビスマス層に挟まれたBO6八面体の数を表す。本研究では、m = 3とm = 4からなるm = 3-4のBa系交代層構造において、m = 3とm = 4の積層状態を変化させた単結晶を育成した。周期構造は結晶の組成に依存し、育成時のフラックス濃度により変化した。分極特性では、一部に層欠陥(m = 4-4)が存在している結晶が、安定した周期構造の結晶よりも、良好な値を示した。これは、結晶中の層欠陥が分極反転の核となったためと考えられる。
  • 吉村 武, 櫻井 達也, 秋田 成司, 藤村 紀文, 中山 喜萬
    セッションID: 2P1Q03
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    電界効果型トランジスタの絶縁体層を強誘電体薄膜で置き換えた強誘電体ゲートFETは,高速動作,高集積,低消費電力等の特徴を併せ持つ不揮発性メモリとして期待されており,様々な構造や材料を有するFETが研究されている.本研究では高い移動度を有するカーボンナノチューブ(CNT)をチャネルに用いた強誘電体ゲートCNT-FETの作製を試みたので報告する.
    強誘電体薄膜にはゾルゲル法で作製したPbZr0.5Ti0.5O3(PZT)薄膜を用いた.触媒にCo/Moを,原料にエタノールガスを用いたCVD法によって作製した単相ナノチューブをPZT薄膜上に均一に分散させた後,ソース.ドレイン電極を形成し,強誘電体ゲートCNT-FETを作製した.ゲート電圧(VG)を印加することによってIDが変調される結果が得られたことから,FETとして動作していると考えられる.
  • 吉村 武, 今村 謙, 堀部 陽一, 藤村 紀文, 森 茂生, 池田 直
    セッションID: 2P1Q04
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    YFe2O4は菱面体晶構造を有するRFe2O4系の物質である。この結晶においてはYとFeが層状になっており,さらにFe2+とFe3+が同数、等価な三角格子サイトに存在している。Fe2+が負電荷、Fe3+が正電荷として振る舞い、秩序構造をとることによって自発分極を持ち、強誘電性を示すことが報告されている。また層状の結晶構造に起因して結晶軸方向で異なる電気伝導を示すことも知られている。本研究では、電荷秩序がYFe2O4-xの特性に及ぼす影響を明らかにするために、CO-CO2混合ガスによる酸素分圧制御された雰囲気で作製されてたYFe2O4-xセラミックスの直流及び交流電圧に対する電気伝導特性を様々な温度で測定し、電気伝導メカニズムの解析を行った。
  • 中嶋 健次, 吉田 友幸, 光嶋 康一
    セッションID: 2P1Q05
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    半導体デバイスの基板として広く用いられているCZ-Siウエハには過飽和に酸素原子が含まれ,デバイス作製の際の熱処理により酸化物(酸素析出物)として析出する。酸素析出物は,表面近傍のデバイス活性領域にあるとデバイス特性に悪影響をおよぼすことが知られているが,近年デバイスの微細化に伴い表面近傍のより微小な酸素析出物の精密な制御が求められている。制御のためにはそれらを検出し, 分布やサイズ, 形態を評価する技術が不可欠であるが,広く用いられている薬液エッチング法や光散乱法では検出感度が不十分である。また, 極微小な析出物の観察にはTEMが有効であるが, 観察範囲が限られるため, 低密度の酸素析出物の分布や形態を評価することは困難である。我々は,上記要求に応える技術として,高選択比異方性ドライエッチングを利用して酸化物を含むSi中の結晶欠陥をnmオーダの感度で検出する手法を提案した。
  • 吉永 怜史, 津村 朋樹, 豊田 昌宏
    セッションID: 2P1Q06
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    小型化が進む電子機器では,軽量,かつ薄い電気伝導性プラスチックの開発が必要不可欠である.その一つとして,カーボンブラック(CB)の様な炭素材料を,電気伝導性フィラーとして利用した電気伝導性プラスチックの開発がなされている.本研究では,炭素繊維をナノメーターサイズにまで微細化させた膨張化炭素繊維を,ポリマーに添加したシートを作製し,その電気伝導性を測定した.膨張化炭素繊維を用いて作製したシートの電気伝導性は,一般的に電気伝導性フィラーとして利用されているCBのそれよりも少量の添加でその発現が認められた.さらに,膨張化炭素繊維に再加熱,黒鉛化処理を施した場合,そのシートの電気伝導性の向上が認められた.
  • 韓 淵圭, 関野 徹, 楠瀬 尚史
    セッションID: 2P1Q07
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    ミセル水溶液を用いてチタニアーの表面を一次元で並べる導電性ポリアニリンでハイブリッドを作製した。この材料は最高0.9S/cmの電気導電性を示し、ポリアニリンのコーティング率100~20wt%までは大きな変化を示さなかった。原材料チタニアと電気特性を比較すると20wt%のポリアニリンが被覆されたチタニアが2 X 1010 倍高い伝導性を示した。修飾されたチタニアはポリアニリンの電気特性やチタニアの強度を持っていた。また、チタニアによってポリアニリンの熱安定性が高くなり、光による光活性特性も示していた。コンポジットの光活性効果はP-Nヘテロ接合によってポリアニリンが正孔伝導体として働くと考えられる。材料の特性を調べるためにX線回折、電子顕微鏡、可視―紫外線分光法などを用いて分析を行った。
  • 皆川 敬, 朱  小鵬, 中山  忠親, 末松 久幸, 鈴木 常生, 江 偉華, 新原 晧一
    セッションID: 2P1Q08
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    極限エネルギー状態とは、高温高圧状態を有する状態の事を指す。代表的な状態としてはプラズマ場や超音波印加時に発生するホットスポットなどが挙げられる。このような極限エネルギー場においては、物質は原子状あるいは分子状のラジカル状態まで乖離することが知られている。そこで、このようなアクティブな状態から定常状態に落ち込む過程を制御することによって様々な形態からなる物質を合成できることが知られている。本研究においては、銀を出発物質とし、レーザー照射によるアブレーション状態や超音波照射によるホットスポット現象を用いることで特定方位を有した銀ナノシート状結晶が得られることを見出し、その条件検証を行ったので報告する次第である。
  • 吉田 克己, 日向 秀樹, 近藤 直樹, 北 英紀
    セッションID: 2P1Q09
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    本研究では,アルコキシド加水分解法によりムライト前駆体を合成し,熱処理によるムライト粉末の形態変化を調べた.アルコキシド加水分解法により得られたムライト前駆体は非晶質であった.また,ムライト前駆体は異方成長し,ナノ粒子が凝集した針状粒子であった.針状ムライト前駆体を大気中,1000oC-1350oCで熱処理を行った結果,ムライト前駆体を構成するナノ粒子の結晶化と結晶成長が進み,1300oC以上の熱処理で,特異な形態を有する多結晶針状ムライトが得られた.
  • 津田 大, 三宅 紘子, 前川 和仁, 成澤 雅紀, 間渕 博
    セッションID: 2P1Q10
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    炭化ケイ素(SiC)は超高温など極限環境下でも使用に耐える代表的な高温構造用セラミックスである。また、SiC系繊維の耐酸化性は炭素繊維よりも優れ、金属との反応性も極めて低いため金属系複合材料の強化材料として注目されている。しかし、これまでに製造されてきたSiC繊維の径は10~100μmと太く加工が困難なこと、弾性率が高く硬直なことなどからより繊維径の細いファイバーが求められている。本研究では、COガス、SiOガスおよび金属触媒を介した化学気相反応によりSiCナノファイバーを合成した。その結果、金属触媒種、触媒量に依存してSiCナノファーバーの直径、成長速度に違いが見られること、またナノファイバーが主に<111>方向に成長すること、さらにその成長はVLS機構で説明されることが明らかとなった。
  • 山内 悠輔, 轟  眞市, 目 義雄, 井上 悟
    セッションID: 2P1Q11
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    前駆溶液をスプレードライすることにより、メソポーラスシリカ微粒子を合成した。各種界面活性剤を用いることにより、細孔径を制御した。また、有機官能基を有するアルコキシドを用いることにより、機能性を付与した。
  • 中野 秀之, 志賀 亨
    セッションID: 2P1Q12
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    Si(111)面類似構造の単一シートの末端が、直鎖アルキル基でキャップされたシリコンナノシートの合成法を見出した。出発原料に、Si(111)面類似の構造を有する層状ポリシラン(SiH)nを選択した。この構造内のシリコン骨格を終端している≡Si-Hをヒドロシリル化反応により1-デセンでキャップし、シリコン層を単層剥離する方法を考案した。得られたシートの構造は、TEM、XAFS、XPSおよび光学測定結果より、決定された。
  • 稲葉 慶吾, 鈴木 真也, 野口 祐二, 宮山 勝
    セッションID: 2P1Q13
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    層状化合物の層剥離から得られるナノシートは、ナノメートオーダーの厚さの2次元結晶という特異な構造から、新規な材料設計として近年注目を集めている。特に、ナノシートの基板への積層により得られるc軸に配向した薄膜は、高誘電率と低リーク電流という高機能化が可能な材料として期待されている。本研究ではペロブスカイトナノシートを用いて、ナノメートルサイズで厚さ制御を行った薄膜を作製し、誘電率を評価した。また、各種膜化プロセスの比較から、ナノシート同士の積層状態が誘電特性に与える影響を調査した。
  • 鈴木 俊太郎, 中山  忠親, 寺内 雅裕, 吉村 武, 末松 久幸, 鈴木 常生, 新原 晧一, 板野 真也, 関野 徹
    セッションID: 2P1Q14
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    ナノ粒子の高機能化を目的とし、テンプレートや界面活性剤などを利用することにより均一な粒径からなるナノ粒子の合成が試みられている。本研究においては、チタニアナノチューブの内部を鋳型としてとらえることにより、一方向整列した直径の等しいナノ粒子を合成した。合成のプロセスとしては溶液法と気相法を用いた。この結果、ナノチューブの内部をナノ粒子で複合化するためには濡れ性や原料濃度の関係から、溶液法では十分な粒子の複合化が不可能であることを確認した。他方、有機金属錯体を用いたCVDに近い手法を用いることによって、チタニアナノチューブの内壁に均一にナノ粒子を異方的に成長させることが可能であることを見出した。
  • 林 明日香, 朴 動鎭, 清野 智史, 楠瀬 尚史, 関野 徹
    セッションID: 2P1Q15
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    低温化学プロセスを用いてテンプレートなどを一切使わず合成可能な酸化チタンナノチューブは、優れた光触媒特性を持ち、その特異的構造に由来する性質や機能が期待されている。本研究室では、メチレンブルーを用いた光触媒実験においてUV照射を行わなかった場合でもメチレンブルーの退色が確認されたことから、酸化チタンナノチューブに分子吸着特性もあることを発見した。また溶液中だけでなく、アセトアルデヒドを用いた気体中でも実験を行い、同様に分子吸着および光触媒特性があることを確認した。
  • 都築 健悟, 木村 敏夫
    セッションID: 2P1Q16
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    圧電セラミックスの圧電特性を向上させる手法の一つに結晶配向付与がある。非鉛系圧電セラミックスの候補の一つであるビスマス層状構造強誘電体(BLSF)に対しては、テンプレート粒子成長法(TGG法)が適用されている。TGG法で作製したBLSFでは、テンプレート粒子の成長ではなく、マトリックス粒子の形状変化により結晶配向が付与される。本研究では、BLSFのプロトタイプであるBi4Ti3O12について微細構造変化の特徴を調べ、特にマトリックス粒子により結晶配向が付与されるメカニズムとして、テンプレート粒子上でのマトリックス粒子の濡れ拡がり(solid state spreading)が重要であることを明らかにした。
  • 富田 祐輔, 田中 諭, 植松 敬三, 土信田 豊
    セッションID: 2P1Q17
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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     強磁場を用いて粒子配向成形することにより、結晶粒子の方向をそろえた焼結体を得ることができる。優れた特性を示す結晶方向を揃えることで、多結晶体でありながら単結晶に近い物性を示すことが期待される。本研究では反応焼結により作製したビスマス層状化合物の高配向化を目的とした。
  • 岡上 久美, 加賀 久, 杵鞭 義明, 渡利 広司, 中野 裕美, 田中 諭, 植松 敬三
    セッションID: 2P1Q18
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    我々は、ゲルキャスティング及び回転強磁場を組み合わせた方法を用いたBi2O3置換(5.0mol%添加)c軸配向ZnOバリスタを作製した。得られた試料のab面内及び面外の電流―電圧特性を測定した結果、降伏電圧以下では、ab面外の抵抗はab面内のそれと比較して約2桁高い値が得られた。一方、降伏電圧以上では結晶方位に依存せず両者の特性は一致した。このような特異な現象が発生する要因の一つとして、ab面内及びab面外のBi2O3絶縁障壁厚が異なることに起因するものと推測される。
  • 川瀬 智子, 田中 諭, 植松 敬三, 土信田 豊
    セッションID: 2P1Q19
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    回転磁場は結晶粒子を回転磁場面に対して垂直な方向に配向させる方法である。本研究では10Tの回転磁場をタングステンブロンズ型酸化物強誘電体であるSr2NaNb5O15(SNN)に与えることにより、c軸配向SNNを作製した。
  • 鈴木 宗泰, 打越 哲郎, 野口 祐二, 宮山 勝
    セッションID: 2P1Q20
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    ビスマス層状構造強誘電体(BLSFs)は大きな結晶異方性を持つため,BLSFsセラミックスの特性向上を目指したデバイス設計において、粒子配向化技術は極めて重要なプロセスである。近年、超伝導技術と磁気冷凍技術の発達により得られる10T級の強磁場を、非磁性体として扱われてきたBLSFsに適用することで,その粒子配向制御が可能となった。本研究では、a軸方向に巨大な自発分極をもつBi4Ti3O12- BaBi4Ti4O15 (BiT-BBTi)を対象として、磁場中電気泳動法により粒子配向したセラミックスを作製し、その強誘電・圧電特性評価を行ったので報告する。
  • 伊東 ちひろ, 加賀 久, 杵鞭 義明, 田中 諭, 植松 敬三, 中野 裕美, 渡利 広司
    セッションID: 2P1Q21
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    強磁場とゲルキャスティングの組み合わせにより配向度の異なったc軸配向Al置換ZnOセラミックスを作製し、熱電特性を調べた。種々の配向度を有した試料は、磁場強度とスラリー中の粒子の分散状態を調整することによって作製した。最も高い配向度を有する試料では、約83%の粒子がc軸より10度以内の傾斜で配向制御されていた。熱電特性の配向度依存を調べた結果、電気伝導度は配向度の向上と共に増加し、高配向度試料では無配向試料のそれと比較して約2倍の値を示した。一方、ゼーベック係数の配向度依存は顕著ではなかった。結果、結晶方位を高度に揃えることによって高い電気伝導度を有するバルク焼結体が得られることが判明した。
  • 大川 稔之, 青野 祐美, 北沢 信章, 渡邉 芳久
    セッションID: 2P2-01
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    近年、固体色素レーザの研究が盛んにされている。特に、ゾルゲル法を用いて有機・無機ハイブリッドにレーザ色素を閉じ込め、固体色素レーザを狙う研究が多くなされている。本研究では、DNAの2重螺旋構造中にレーザ色素を閉じ込めたDNA-色素複合体を、有機・無機ハイブリッドのマトリクス中にドープした材料を合成し、その発光特性について検討した。
  • 荒木 貴葉, 嶺重 温, 小舟 正文, 矢澤 哲夫
    セッションID: 2P2-02
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
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    固体高分子形燃料電池用電解質として、パーフルオロスルホン酸系の電解質、またその欠点を補うために炭化水素系の電解質が盛んに研究されている。パーフルオロスルホン酸系の電解質は、メタノールに膨潤する事や、フッ素を使うことによる高いコスト、といった問題を抱えている。炭化水素系の電解質はメチレン基が実際の発電の際に生じるラジカルに非常に弱い。  本研究では、このような問題を解決するために、化学的に安定で、またメタノールにも膨潤しない多孔質ガラスの細孔表面をクロロ硫酸を用いて改質をおこない、メチレン基を持たず、フッ素も使わない無機物質のみからなる固体電解質を作製し、その特性を評価したので報告する。
  • Guanshi Qin, Rajan Jose, 鈴木 健伸, 荒井 雄介, 大石 泰丈
    セッションID: 2P2-04
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    高性能なファイバRaman増幅器を実現するため広帯域なRaman利得媒体として新規なテルライトを開発した。われわれのグループで見出したTeO2-BaO-SrO-Nb2O5 (TBSN)ガラスにWO3とP2O5を添加することで532nm励起したときの最大利得係数はシリカガラスの約50倍に達した。これらのガラスのRamanスペクトルの半値幅はこれまでのテルライトの約2倍でシリカガラスの1.7倍であった。これらのガラスのRamanバンドの帰属を行った。また、ファイバ化に際して重要な熱的特性についても調べた。これらのガラスを新規なデバイスへ応用したときに予想される性能について検討した。
  • 荒井 雄介, 山下 達弥, 堀口 晋, 鈴木 健伸, 大石 泰丈
    セッションID: 2P2-05
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    Tb3+-Yb3+共添加ガラスにおける高効率のアップコンバージョン(UC)励起実現を目指して、Tb3+-Yb3+共添加フツリン酸塩ガラスの可視発光特性の調査を行なった。Tb3+、Yb3+をそれぞれ最大で20mol%添加したフツリン酸塩ガラスを作製した。発光に寄与するYb3+からTb3+へのエネルギー移動効率ηは、15-25%であり、発光を阻害するTb3+からYb3+へのエネルギー移動効率ηBTは、1%未満であった。ηとηBTの差より考慮されるUC励起の効率は、他のホストガラスと同等以上であると考えられることから、緑色帯における光増幅媒体およびレーザー媒体として有望な材料であることがわかった。
  • 竹内 太志, 曽我 公平, 永浦 友太, 井上 悟
    セッションID: 2P2-06
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    Alの陽極酸化技術は耐久性、耐磨耗性の向上など様々な用途に用いられてきた。しかしながら近年の研究により陽極酸化処理によって生成される皮膜のうち多孔質型皮膜では、電解液や化成電圧を制御することによりナノオーダーで規則正しく配列した細孔が得られることが知られ様々な用途に応用されている。一方、チタニアは光触媒や太陽電池などに用いられているが反応が表面でしか起こらないために高効率な光活性を得るには表面の大きな積構造体が必要とされる。そこで本研究では電解析出法により、陽極酸化処理によって得られた多孔質アルミナ細孔にチタニアを析出させることによりチタニアナノロッドを作製する研究を行った。
  • 五十嵐 達博, 坂本 知之, 安盛 敦雄, 井上 悟
    セッションID: 2P2-07
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
     近年、HDDの小型化に対する要望が高まってきた反面、従来の3.5インチ・アルミ基板では、極度な薄型化によって読み取りの際に塑性変形を起こすなど、小型化に限界が生じてきた。そこで、
    (1)優れた表面平滑・平坦性
    (2)高い表面硬度
    (3)高い剛性率
    といった条件を満たす高硬度ガラスが代替材料として用いられるようになってきた。
     しかし、これらのガラス材料は一般に融点が高く、また必要とする硬度を得るために、例えば結晶化などの後処理が施されている。
     本研究では、低融点かつ特殊な後処理を必要としない高硬度ガラス材料の開発を目指し、コンビナトリアル手法による新規ボレート系ガラスの探索を行った。
  • 田中 滋, 石川 由加里, 吉野 千秋, 柴田 典義
    セッションID: 2P2-09
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    Erを含んだZnOセラミックスを対象に、長岡技科大が提唱している焼結体の通電加熱法(ECH)を適用した。Er含有量を変えたZnO焼結体を通常の窯業的方法で合成した。混合粉末を仮焼きし、円板状ペレットに成形、1160℃で焼結体とした。これを角棒状に加工、両端面に白金ペーストで電極を形成したのち直流通電を実施した。光学的特性は、フォトルミネッセンス(PL)により380-1700nmレンジで評価した。その結果、 通電条件を200A/cm2以上という厳しい条件で焼結体表面からのウイスカー生成を確認した。電流密度、通電時間を制御することでウイスカー生成密度は制御できる可能性を得ている。PL測定では近赤外発光は確認できたが試料間の差違等は見いだされていない。全ての試料からZnOの酸素欠陥に由来すると考えられるブロードな発光が、特にEr濃度の小さな試料で顕著であった。
  • 和田 匡史, 河合 孝文, 黒山 友宏, 北岡 諭
    セッションID: 2P2-10
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    窒素量既知のオキシナイトライドガラスを作製し、ガラス転移点付近で過熱水蒸気処理を行った結果、均一かつ微細な球状気孔からなる多孔質層が形成されることが明らかになった。更に、処理温度を変化させることにより、気孔径の制御が可能であることが確認された。得られた多孔質ガラスを切り出し、窒素ガスの透過性を評価した結果、ガス透過することが明らかとなった。多孔質層は三次元連通孔で構成されており、フィルタへの適用が可能であると考えられる。
  • 山下 勝, 赤井 智子, 森本 正太郎, 壬生 攻
    セッションID: 2P2-11
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    スズ含有ソーダライムガラスにおいてUV照射によって白色発光することを見出した。シリカガラスでみられる3.1eVの蛍光に加え2.0~3.0eV領域に蛍光がみられた。スズの価数をメスバウアー分光法によって測定すると大多数は4価であり溶融条件によって価数比は異なっていた。種々の励起波長で蛍光スペクトルとスズの価数との関係を調べ、励起や発光のエネルギー順位について考察した。
  • 山下 達弥, 大石 泰丈
    セッションID: 2P2-12
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    可視光領域における高品質・高効率なレーザ光源や光増幅素子は、計測、加工、通信分野等における応用が期待される。我々は、Tb3+-Yb3+共添加ガラスを用いて近赤外光励起の緑色(0.54m)帯の光増幅媒体の実現を目指している。しかしこれまでTb3+-Yb3+間のエネルギー移動の効率はほとんど定量的には明らかにされていない。本報告では、シリケートガラスに共添加されたTb3+-Yb3+間のエネルギー移動解析を行い、このエネルギー移動に関する希土類イオン添加濃度依存性について報告する。
  • 河村 剛, 楊 勇, 野上 正行
    セッションID: 2P2-13
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    ガラス基板上で高濃度に集合した金ナノロッド(16×250 nm)自己組織化膜から,金ナノロッドのLSPに帰属される大きな光消失ピークが830 nmと2200 nmに観測された.また,TEM観察において,金ナノロッドは溶液中で直列方向に任意の角度を保って連結していることが確認された.この連結はCTABとクエン酸の静電的親和力によって起こると結論付けられ,さらにこの連結により,ナノロッドは基板上で細密充填することなく3次元的に堆積されるため,大きなLSPが観測されたとわかった.作製した膜の表面に吸着したローダミン6G分子からは,大きなLSP効果に起因する強いSERSスペクトルが観測された.
  • 林 亜希美, 水野 正敏, 柘植 英明
    セッションID: 2P2-14
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    学校給食用に衝撃強さの高い食器が強化磁器食器として使われている。これらの食器のひずみをひずみゲージを用いて計測を行った結果について報告する。衝撃試験機を用いて縁を打撃する場合には2msecの間ひずみが発生した。食器底面の中心部を打撃する場合には0.4msecの間しかひずみは発生しなかった。縁を打撃する場合には2msecの間に生じたひずみが一旦減少し、1msec付近で最大値を示した。これは衝撃負荷時にハンマーが最初の接触後に一度離脱後再度接触するためと考えられる。
  • 下野 耕大, 前原 昌典, 大門 啓志, 太田 敏孝
    セッションID: 2P2-15
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    マイカ添加したリン酸ランタン系複合体について、焼結密度と機械的性質を調べた。既報に基づいて、リン酸ランタン系複合焼結体を作製した。マイカ添加することでリン酸ランタン系複合体の焼結性を向上することができた。この焼結体はWC被覆ドリルビットを用いた電動ドリルで容易に穴あけができた。穴あけ速度はアルミナ添加量により0%のとき1.3mm/s、20%のとき0.06mm/sまで減少した。これに対して、三点曲げ強度は130MPaから250MPaへとアルミナ添加量により増大した。このようにして実用的なマシナブルセラミックスとしてのリン酸ランタン系複合体が得られることが明らかとなった。
  • 平野 正典, 市橋 佳子
    セッションID: 2P2-16
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    オキシ硫酸チタン水溶液から水熱法を用いて調製されたニオブを含有したアナターゼ型TiO2ナノ粒子の構造・相安定性などの性質を調べた. 試料はTiOSO4とNbCl5を出発物質として用い,アンモニア水を加えて得られた沈殿物を240度で水熱処理し,結晶化させ調製した.ニオブを含有したアナターゼ型TiO2は500度までは結晶相の変化は見られず,500~800度の加熱過程でNb2O5およびTiNb2O7の析出に伴いアナターゼ型TiO2の格子定数は徐々に減少した.ニオブドープ量に依存したが,ルチル相は850~1000度まで生成せず,高温までアナターゼ相が安定に存在した.
  • 川端 浩二, 藤井 英司, 村岡 賢
    セッションID: 2P2-17
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    調湿材料として利用されている吸放湿性を有するシリカゲルの吸着特性の向上を目的に、シランカップリング剤による表面化学修飾の検討を行った。水蒸気の吸放湿性を保持したまま、VOCガスの吸着性能の向上を目指して、表面化学修飾したシリカゲルを作製し、窒素ガス、水蒸気及びトルエンの各ガス吸着等温線を測定した。
  • 田中 実, 上部 隆男, 小島 大介, 小野 順三郎, 小川 泰弘
    セッションID: 2P2-18
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    電子ディスプレイ機器等に使用される低融性ガラスフリットやその絶縁コーティング膜などには、環境負荷の低減課題として、従来利用されてきた酸化鉛の代替実用化対策が望まれている。そこで、酸化鉛含有ガラスの代替として、耐化学性、汎用性や安定性があり、実用性の高いホウ珪酸塩系ガラスで無鉛化を試みた。本開発においては、無鉛化、実用性の高いガラスであることはもちろん、プラズマディスプレイパネルや蛍光表示管、チップ抵抗器部材として基材との熱膨張のマッチング、濡れ性、熱的ダメージを与えない低融性、焼成後の絶縁層の平滑性、不透明性、電気絶縁性など用途に適した特性をもった無鉛ホウ珪酸塩ガラスフリット及びそのペーストの開発を行った。
  • 山口 朋浩, 土屋 賢一, 樽田 誠一, 北島 圀夫
    セッションID: 2P2-19
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    膨潤性合成フッ素雲母をホスト結晶として得られるアルミナ架橋フッ素雲母は,層間域にミクロ孔が形成され,また陽イオン交換能を持つ.陽イオン交換により架橋体層間域に挿入したM2+イオン(M=Cu, Ni, Co)を多価アルコールを用いる還元法により0価に還元し,M0/架橋フッ素雲母複合体の作製を試みた.エチレングリコール中で還流すると,Cu2+交換型の架橋体からはCu0が析出した架橋雲母複合体が生成したが,Ni2+及びCo2+イオンの還元は確認できなかった.一方,トリエチレングリコール中で還流すると,いずれのM2+交換型の架橋体からもM0が析出した架橋雲母複合体が生成した.
  • 藤井 英司, 川端 浩二, 村岡 賢
    セッションID: 2P2-20
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    ゴミ焼却場などで酸性有害ガスの吸着材として利用されている水酸化カルシウムの吸着特性の向上を目的に炭素との複合化を検討した。水酸化カルシウムは安価で,かつ酸性ガスと優れた反応性を有する材料であるが,比表面積が小さいため,原料本来の吸着能は低い。そこで,比表面積が大きく吸着能が高い炭素材料と複合させることにより,吸着能の向上を検討した。本研究では,水酸化カルシウム粉末と炭素との複合条件および複合状態について検討を行った。
  • 鎌本 喜代美, 岡田 繁, 飯泉 清賢, 宍戸 統悦
    セッションID: 2P2-21
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    Li-Fe-O系化合物は、より低温で得られた化合物の方がNOx吸着に対して有効的に作用することを見出して報告した。今回はLiの代わりに、安価なMgに置き換えてMg-Fe-O系化合物を固相反応によって合成し、この粉末試料がNOx吸着に有効的に作用するかどうかを調べた。その結果、MgFe2O4を主成分とする生成粉末が得られた。このMgFe2O4粉末は固相反応から得られたLiFeO2よりNOx吸着効果が高いことが判った。
  • 永浦 友太, 竹内 太志, 井上 悟
    セッションID: 2P2-22
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    自己組織性によるナノ細孔構造を有する陽極酸化アルミナ皮膜は、これまで様々なナノ構造体の作製に応用されてきた。陽極酸化皮膜をテンプレートとして用い、細孔中に磁性材料や光触媒材料等の機能性材料を充填することにより、ナノロッドやナノチューブ等の様々な機能性ナノ構造体が作製された。しかしながら、これらに応用された陽極酸化皮膜は単一な柱状構造が主であり、作製されるナノ構造体も形状が限定されていた。そこで本研究では、まず孔状組織の深さ方向への形状変化に着目し、3次元構造を有する陽極酸化皮膜を作製した。また、この孔中にNiを充填することにより、3次元Niナノモールドの作製について検討した。
  • 竹本 稔, 菅原 卓也, 井川 博行
    セッションID: 2P2-23
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/10/02
    会議録・要旨集 フリー
    NiTiO3およびNiをZnで置換した(Ni1-xZnx)TiO3を作製し、光触媒特性を調べた。x=0.2までZnの置換が可能であった。置換体は黄色であった。メチレンブルーの分解による水溶液の吸光度減少により光触媒特性を評価した。アナターゼ型TiO2には劣るが、紫外光照射による光触媒活性が認められた。また、Znの置換により活性の低下が認められた。
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