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足立 渉, 北田 和也, 小舟 正文, 嶺重 温, 矢澤 哲夫
セッションID: 2L24
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
各種電子部品に含まれるPb量を極力低減し、Pb(Zr, Ti)O3 (PZT)の代替圧電材料を早急に見出すことが地球環境保全と実用材料開発の立場から強く望まれている。Suchomelらによる既報のBi(Zn0.5Ti0.5)O3-PbTiO3 (BZN-PT)セラミックスは、40/60組成で最大の正方晶歪(c/a =1.11)と平均キュリー温度(Tc 700C)を有する高温圧電材料の有望な候補材料である。しかしながら、巨大格子歪のため強誘電性と圧電性は確認されていない。そこで本研究では、AサイトのBi3+の一部をLa3+で部分置換することで格子歪を制御し、明瞭な強誘電性と圧電性を発現させることに成功した。
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勝又 哲裕, 梅本 博史, 稲熊 宜之
セッションID: 2L25
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
本研究では、ペロフスカイト型酸フッ化物、KTiO
2FとBaTiO
3との固溶体、
xKTiO
2F-(1-
x)BaTiO
3を高温高圧発生装置を用いて合成し、固溶量と誘電性との関係について調べた。その結果、固溶量の増加に伴いBaTiO
3の3つの相転移点が1点に集中していくピンチング効果が観察され、
x=0.1の誘電率の温度依存性では、250K近傍にブロードな単一のピークが観察された。今後さらに固溶体を合成し、誘電性に与えるフッ化物イオンの影響について検討する予定である。
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符 徳勝, 遠藤 誠, 谷口 博基, 谷山 智康, 伊藤 満
セッションID: 2L26
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
Pb系ABO
3型酸化物が優れた圧電性や強誘電性を有するのはA-site元素である鉛と酸素の強い結合性によって生じる原子変位に深く関係すると報告されている。それは非鉛系新規材料の探索に良い指針を与えてくれる。われわれはAg系酸化物に52uC/cm2以上極めて大きな分極が存在することを発見した。その巨大な分極がA-siteのAgとOの結合に由来すると提案している。その発見は新規強誘電体の開発に新たな道を開くことを強く期待している。
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Ping-Hua Xiang, Hiroaki Takeda, Tadashi Shiosaki
セッションID: 2L27
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
A distinct positive temperature coefficient of resistance (PTCR) effect had been found in (Bi1/2Na1/2)TiO3 (BNT)-added BaTiO3 (BT) ceramics prepared by a wet-chemistry route. The effects of Mn dopant on the microstructure and PTCR effect of BT-BNT ceramics were investigated. Small amount of Mn dopant not only decreased the resistivity of room temperature but also increased the PTCR jump. The resistivity of the Mn-doped BNT-BT ceramics was also analyzed using an a.c. complex impedance spectroscopy to reveal the origin of the PTCR effect. The mechanism of PTCR effect in Mn-doped BT-BNT ceramics was also discussed.
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淡野 正信
セッションID: 2M13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
都市における環境保全や各種省エネ技術の開発、あるいは燃料電池等の新エネルギー技術開発のような、環境・エネルギー分野の社会ニーズに対して、セラミックス材料の適用による技術的解決が求められている。例えば、微細なセラミック部材における高い機能特性の発現と、各種応用に適したモジュール化を同時に可能とするような新しい製造プロセス技術の開発が必要である。3D集積化プロセス等の革新的なアセンブリ技術を軸としたプロセス技術開発の俯瞰に基づき、マイクロSOFCを主としたエネルギー技術開発への適用を例として、新たなセラミックプロセシングの展望を述べる。
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佐藤 次雄, 李 鋭星, 殷 しゅう, 山根 久典
セッションID: 2M14
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
低温プラズマの代表的なものとして、バリア放電プラズマがある。バリア放電プラズマの反応性はバリア材の誘電率の増加により向上させることが可能であるが,高誘電率セラミックスは絶縁破壊強度が低く,プラズマ発生電圧以下の印加電圧で破壊するため使用できなかった。Ca1-xSrxTiO3セラミックスは,高い誘電率を有するが優れた絶縁破壊強度を示し,これをバリア材とすると安定なバリア放電プラズマの発生が可能であることを見出した。また、それをバリア材として用いるバリア放電プラズマシステムを構築し,二酸化炭素を効率的に一酸化炭素へ転換でき、化学原料へ転換可能であることを見出した。
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馮 旗, 温 普紅
セッションID: 2M15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
層状チタン酸ナノシートを水熱処理して、TiO2ナノ粒子の合成法を開発した。この新規法でナノボート、ナノ櫛、ナノリーフ、ナノシート状アナターゼ型TiO2ナノ単結晶の合成に成功した。TiO2ナノ単結晶や生成反応をXRD、DTA-TG、TEMなどで調べた。ナノ結晶の形状は、反応温度、溶液のpH値、剥離剤などに依存し、これらの条件を制御すれば、様々な形状のナノ結晶を合成できる。この方法で合成したアナターゼ型TiO2ナノ単結晶は、(010)結晶面の露出度が高く、高い光触媒活性と色素吸着性を示した。
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関野 徹, 林 明日香, 楠瀬 尚史, 清野 智史
セッションID: 2M16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
光半導体である酸化チタンナノチューブは低温化学プロセスによりテンプレートなどを一切使用しないで合成することが見いだされている。本発表ではこの新規な酸化物ナノチューブ材料である酸化チタンナノチューブについて、その合成プロセス・ナノ構造の特徴を示すと共に、水素製造を可能とする光触媒機能や、分子吸着と光触媒機能などの複数機能が共生した新規な高次環境浄化機能、さらには多様な物質とのナノ複合化による機能化の検討結果について発表する。
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藤 正督, Menchavez Ruben L., 高橋 実
セッションID: 2M17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
ゲルキャスティング法は1991年オークリッジナショナルラボラトリー(米国)のグループにより提案した。少量多品種,複雑形状対応などのアドバンテージがありながら現在も工業的な成形法であるとは言いがたい。本発表では,ゲルキャスティング法のアドバンテージおよびディスアドバンテージをふまえた当グループの新しい取り組みについて紹介する。例えば急速固化法の開発,導電性セラミックスの作製等を紹介する予定である。
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申 ウソク, 西堀 麻衣子, 伊藤 敏雄, 伊豆 典哉, 松原 一郎
セッションID: 2M18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ディスペンサによる3次元セラミックス造型の場合、塗布プロセスの途中で切れない、垂れないもしくは形状が保たれる、等の上記条件を満たすペーストが不可欠である。このような立体自由成型技術の開発のために、1)吐出時は流れやすい流体であり、細い吐出口を通る、2)吐出直後は硬くなり形状を保つ、2つの特徴を兼ね備えたペーストを調製し、ディスペンサを用いて、空間に立体的なセラミックス造型を試みた。
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申 ウソク, 西堀 麻衣子, 伊藤 敏雄, 伊豆 典哉, 松原 一郎
セッションID: 2M19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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インクジェットを代表とするセラミックス分散流体の塗布プロセスの場合、塗布量を正確に知ることはプロセス制御・管理の面で重要である。しかし、通常のインクジェットの1回の塗布量はpLレベルであり、我々の利用するディスペンサの場合でもnLレベルで、重さで1μであり、電子天秤又は、接触角測定装置で計測するのは難しい。本研究では、インクジェット、ディスペンサによる塗布量とその線形性について、微小質量変動センサであるQCMで計測することを試みた。
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Fatih Dogan, Isaiah Kellogg, Umit Koylu, Vladimir Petrovsky, Toshio Su ...
セッションID: 2M20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
Fuel cells are highly efficient energy conversion devices to generate electricity from hydrogen, alcohol and other hydrocarbon fuels through electrochemical reactions. However, the fuels in the fuel cells or other energy conversion systems such as combustion engines are not completely consumed during operation. Exhaust gases of such systems contain unreacted fuels mixed with other reaction products such as water and carbon dioxide in various concentrations. Unreacted exhaust fuels can be utilized to generate electricity using a single-chamber solid oxide fuel cell (SC-SOFC) which is operated in a mixture of fuel and oxidant gas. Recent developments on SC-SOFC utilizing hydrogen-air mixtures will be presented.
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森 利之, ディン ロン オウ, フェイ イエ, 菅 広和, ジン ズウ, ジョン ドレナン
セッションID: 2N01
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
3価の希土類元素(Y, Yb, Gd, Sm, またはDy)をドープしたセリア焼結体は、酸化物イオン伝導性を示すことから、主として中温(300-500℃)動作型酸化物燃料電池用固体電解質として、その可能性が検討されている。ドープドセリア焼結体中に発生するn型半導体特性は、ドープドセリア焼結体を固体電解質に用いる際の損失につながる。そこで、半導体特性が顕著に現れるTbドープドセリア及びHoドープドセリア焼結体の微細構造の特徴と、先にあげた固体電解質として検討されているドープしたセリア焼結体の微細構造の特徴を比較することで、酸化物イオン伝導性、n型半導体特性に与えるナノレベルの微細構造の影響を検討したので報告する。
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菅 広和, 森 利之, 葉 飛, 区 定容, 西村 聡之, ジョン ドレナン, 小林 秀彦
セッションID: 2N02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
パルス通電焼結法を用いて、相対密度97%以上の緻密なM
0.25Ce
0.75O
1.875 (M=Dy, Gd)焼結体を作製した。パルス電流の通電パターン(on/off比)を操作することで、昇温速度を変えずに単位時間あたりの通電量のみを変えることができる。単位時間あたりの通電量を増加させることにより、焼結体の相対密度は向上した。パルス通電焼結法では、試料中の粒界にエネルギーが投入されるため、通電量の増加に伴ってカチオン拡散が促進され高密度化したと考えられた。また、粒界が均一に加熱されるために、粒径のそろった均質な微細構造を造ることができた。シンポジウムでは、作製したパルス通電焼結体の伝導度を議論する。
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高橋 基, 森 利之, 戸ヶ崎 寛孝, 多田 旭男, マトリン ウラジミール, ドレナン ジョン
セッションID: 2N03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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ダイレクトメタノール型燃料電池は、モバイル機器の電源として注目され、これまでにアノード材料としてPt-Ru合金電極が最も高活性であると考えられている。しかし、電極性能はまだ十分ではなく、さらなる高性能化が必要である。またPtとRuは希少金属であることから環境負荷が大きく、これに替わる新規材料が求められている。本研究では、Pt-CeO
2複合電極がメタノール酸化反応に対して高い電極活性を示すことを明らかにした。また、前述の電極にSnO
2を添加することにより、電極活性のさらなる向上が見られた。そこで、CeO
2とSnO
2の混合比が異なるPt-CeO
2-SnO
2複合電極を作製し、SnO
2の添加量の違い等による電極活性の影響を検討した。
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車田 全盛, 井口 栄資
セッションID: 2N04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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電解質材料La
1-xSr
xGa
1.1-xZr
x-0.1O
3-δ(x=0.2-0.5) について、交流測定を行い、インピーダンス解析および誘電緩和解析を行った実験。インピーダンス解析から、全体の抵抗を粒内と粒界の抵抗に分離し、活性化エネルギーを算出した(EbおよびEgb)。一方、誘電緩和解析から解離エネルギーEdと移動エネルギーEmに分離した。
結果は、インピーダンス解析と誘電緩和解析により得られた活性化エネルギーがほぼ一致し、誘電特性と電気伝導機構が関係付けられることが示された。
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明石 孝也, 村岡 ちはる, 清野 肇, 嶋田 志郎
セッションID: 2N05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
ゾル-ゲルディップコーティングにより、La
2O
3またはCo
3O
4を分散したLaCoO
3メソポーラス膜を作製した。
La
2O
3を分散したLaCoO
3膜の方が、Co
3O
4を分散したLaCoO
3膜より粒成長が遅かった。
La
2O
3を分散したLaCoO
3膜の粒成長指数は2であり、見かけの活性化エネルギーは92 kJ/molであった。
一方、Co
3O
4を分散したLaCoO
3薄膜の粒成長指数は4であり、見かけの活性化エネルギーは236 kJ/molであった。
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三輪 敏正, 平田 好洋, 鮫島 宗一郎, 松永 直樹
セッションID: 2N06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
固体酸化物形燃料電池の金属インターコネクタとアノード材料の複合化を検討した。ガドリニウム固溶セリア粉体 (GDC, Ce
0.8Gd
0.2O
1.9, 粒径1.64 μm) とステンレス合金粉体 (SUS304L, Fe
0.71Cr
0.18Ni
0.11, 粒径≤100 μm) を体積比70 : 30, 50 : 50及び30 : 70で、67 vol%イソプロパノール-33 vol%トルエン溶媒中に分散、混合し、鋳込みにより成形した。この成形体とドクターブレード法で作製した膜厚40 μmのGDC膜を積層させ、1050 °C、4時間、Ar雰囲気中で加圧焼結した。GDCとステンレス合金との反応は認められず、GDC薄膜とGDC/SUS負極は密着した。GDC/SUS負極の気孔率は7 %で、電気伝導度は6.05×103 S•cm
-1であった。
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粂川 悠, 本間 健司, 三井 昭男, 星野 勇輝, 橋本 拓也
セッションID: 2N07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
固体酸化物型燃料電池のインターコネクタ材料としての必要条件として高温還元・酸化雰囲気下における化学的安定性やガス気密性、高い電子伝導性が挙げられる。我々はLa
1-x-yCa
xSr
yCrO
3が材料として有望であると報告したが、従来の製造法で作った試料の焼結密度は85%以下であり、一層の高密度化が望まれていた。本研究では焼結前粉体の粒径の微細化により、焼結密度90%台のサンプルの作製に成功した。またLa
0.7Ca
0.05Sr
0.25CrO
3の500℃以上の電気伝導率は、従来のインターコネクタ材料であるLa
0.7Ca
0.35CrO
3に匹敵しており、450℃以下ではこれよりも高い電気伝導率を示した。これはLa
0.7Ca
0.05Sr
0.25CrO
3では室温から1000℃までの構造相転移がないためと考えられ、本物質がSOFCインターコネクタ材料として従来材料より優れていることを示唆している
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戸ヶ崎 寛孝, 森 利之, 高橋 基, 多田 旭男, マトリン ウラジミール, ドレナン ジョン
セッションID: 2N08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
近年ダイレクトメタノール型燃料電池は、発電効率が高く改質器が不要なため、モバイル機器等の電源として注目されている。Pt-Ru合金アノードは、Ptアノード上におけるメタノール酸化反応副生成物であるCOによる被毒を抑制することができ、メタノール酸化反応開始電位をPtより低くすることが出来る。しかし、PtとRuは共に希少金属であるため、その使用量の低減が求められている。本研究ではRuの代わりに埋蔵量の多いCeO
2を用いたPt-CeO
2/カーボンブラック複合アノードの調製条件を変えることにより、本複合アノードにおけるPt使用量低減を可能にする因子の検討を行ったので報告する。
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大谷 将司, 棟方 裕一, 金村 聖志
セッションID: 2N09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
固体酸化物を電解質として用いた固体酸化物形燃料電池(SOFC)は高温で作動し、燃料電池の中では最もエネルギー変換効率が高い。また、廃熱を利用した発電が可能なため、非常に環境に調和した燃料電池として注目されている。しかし、高温作動に伴う構成材料の選択範囲が制限されており、材料の高コストが問題となっている。そのため作動温度の低温化が試みられているが、作動温度を低くすると過電圧が大きくなり、高い性能が得られない。そこで本研究では、中温で作動するSOFCを開発するため、三次元規則配列多孔構造を有するNi-YSZ電極を作製することにより、反応表面積を増大させ、中温作動時に問題となる過電圧の低減を試みた。
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今西 誠之
セッションID: 2N13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
実用電極は多孔質であり、電極性能を発揮させるために他成分が混合している場合が多い。このような複雑な電極構造は実際の電池特性を向上させるために行っていることであるが、電極特性を個々の活物質の本質的な性質に帰属させることを困難にしている。そこで、我々はPLD法によってポアがない緻密で表面が平滑な薄膜を合成し、理想的で単純な構造をもつ電極として適用した。これに対して直流分極特性ならびに交流インピーダンス解析を行い、電極反応を個々の素過程に分解・評価することでその機構解析を試みた。材料種、結晶構造、結晶配向性、膜の幾何学的形状などが及ぼす電極反応への影響について論ずる。
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池本 祥, 志水 貴哉, 尾形 敦, 駒場 慎一
セッションID: 2N15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
スピネル構造を有するLi-Mn-O化合物は,電池電圧が4Vと高く,LiCoO
2に比べて安価・環境負荷が小さいなどの多くの利点をもつことから,有望なリチウムイオン二次電池の正極材料である.これまで当研究室では,さまざまなMn源を用いてLiMn
2O
4の高温固相合成過程を高温XRDによって観察し,それぞれの電気化学特性に与える影響を明らかにした.
高温XRDは高温時の相変化を直接観察できるという利点がある.本研究では,高温XRDを用いて化学量論性の異なるスピネル型Li-Mn酸化物(Li
1+xMn
2-xO
4)の形成過程および高温挙動を調査した.
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中嶋 祥一, 町田 信也, 重松 利彦
セッションID: 2N16
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
全固体リチウム電池において、電極界面で良好な安定性が期待されるLi2S-Ga2S3-GeS2系非晶質体をメカニカルミリング法により合成し、リチウムイオン伝導度および電気化学的安定性を検討した。この系の室温におけるイオン伝導度は10-5~10-6 S cm-1であった。また、サイクリックボルタンメトリーにより、この非晶質体は金属Liに対して2~5Vの電位領域において、電気化学的に安定であることを明らかにした。この固体電解質を用いて、全固体リチウム電池を試作した結果、良好な電気化学的安定性を示した。
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辰巳 国昭
セッションID: 2N17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
Li(NiCo)O2系正極材料を用いたリチウムイオン二次電池は、ハイブリッド車などの車載用二次電池として期待されているが、当該用途では15年の耐用年数が求められている。本研究では、当該電池の出力劣化の主な原因の一つであるLi(NiCo)O2系正極材料の界面劣化挙動を電子収量法XANES測定や硬X線光電子分光法を用いて調べた。劣化試験によって電荷移動抵抗の高くなったLi(NiCo)O2系正極材料は、その内部は層状の結晶構造を保ったままほとんど変化していない一方、表面近傍においてNiの価数が2価より高い立方晶構造の相、すなわちリチウム欠乏型の立方晶相の生成が示唆され、この相が電荷移動抵抗を高めていることが考えられた。
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奥田 さやか, 中野 広幸, 獨古 薫, 金村 聖志
セッションID: 2N19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
現在実用化されているリチウム二次電池は可燃性有機溶媒を用いているため、発火の危険性がある。そこで、固体電解質を用いた全固体型リチウム二次電池が注目されている。本研究では、多孔体/緻密体の2層構造を有するセラミックスの固体電解質を作製し、リチウム二次電池への応用について検討した。多孔性固体電解質の孔内部に活物質を充填した複合電極は活物質/電解質界面が良好に形成されるため電極抵抗の低減が期待できる。多孔部には球状のポリスチレン粒子を用いて作製したコロイド結晶を鋳型とした。そのコロイド結晶と不織布を用いて、ゾルゲル法により多孔体/緻密体の2層からなる固体電解質を作製し、その特性評価を行った。
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大久保 将史, 周 豪慎, 工藤 徹一, 本間 格
セッションID: 2N20
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
本研究ではリチウム2次電池の高容量・高出力化を目的としてナノ結晶型電極材料の合成プロセス開発とその電気化学特性の解明に興味を持ち、これまで合成例の少ない30nm以下のインターカレーション電極のサイズ制御可能な合成法と電極特性の解明を試みた。今回の合成では水熱合成法、溶融塩合成法等の溶液プロセスを用いて2~30nm程度のLiCoO2電極材料のサイズ制御された合成を試みた。TEM観察により数層のコバルト酸化物層からなる2-4nm程度の極小サイズの電極の合成が可能であった。サイズ30nm以下ではバルクと比べて電気化学特性が大きくシフトし、これらのナノ結晶電極は1分以下での高速充放電が可能であることが判明した。高出力型電池電極としての応用が期待できる。
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姜 春海, 周 豪慎, 工藤 徹一, 本間 格
セッションID: 2N21
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
本研究ではリチウム2次電池の高容量・高出力化を目的としてナノ結晶電極に興味を持ち、これまで研究例の少ない30nm以下の酸化物材料の電極特性の解明を試みた。今回、6~30nm程度のTi系酸化物(TiO2, Li4Ti5O12)の電気化学特性と高速充放電特性の結果を報告する。TiO2材料においてはナノ化するにつれ容量が増大することがわかり、比表面積の増大により表面での可逆的な擬似容量が増大することが判明した。またバルクでは不活性なRutile型TiO2でもナノ化するにつれ活性化され15nmサイズの材料においては378mAh/gの大きな容量を示した。これらのナノ結晶電極は高速充放電が可能であることも判明し、高出力型電池電極としての応用が期待される。
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早川 知克, 早川 雅彦, 野上 正行
セッションID: 2O01
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
我々はEr
3+添加TeO
2-Nb
2O
5-ZnOガラスの緑色アップコンバージョン蛍光を観測し、その発光からfsレーザーの加熱効果を評価できること、そして、それがTeO
2系ガラスの非線形吸収によるものであることを報告してきた。今回Judd-Ofelt解析による発光特性の理論予測も含めて、fsレーザーを照射したときの励起-発光過程を検討し、fsレーザー加熱のメカニズムを調べたので報告する。
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赤井 智子, 村上 方貴, 宮野 功, 山下 勝, 角野 広平
セッションID: 2O02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
ポーラスシリカに希土類をドープして適切な温度で焼成して得られたシリカはVUV励起によってf-f遷移によって比較的強い発光を示す。またRb、Csを共ドープすることで、輝度は著しく向上する。またマトリックスを調整することで輝度の向上を見ることができた。これらの効果をくみあわせることで、結晶に匹敵する輝度を有するアモルファスシリカを母体とする蛍光材料を得ることができた。
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Xiangeng Meng, Katsuhisa Tanaka, Koji Fujita, Shunsuke Murai
セッションID: 2O03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
We have systematically investigated the photoluminescence properties of Ti
4+, Zr
4+, Nb
5+, Ta
5+, Mo
6+, W
6+, i.e., n
d0 ions-doped oxide glasses when they are subject to ultraviolet light and near-infrared femtosecond pulsed laser, in which the latter is associated with a multiphoton process. The photoluminescence excited by ultraviolet light is found to cover a wide spectral space ranging from blue to orange wavelength, depending on the species of n
d0 ions. The photoluminescence spectral profiles excited by near-infrared femtosecond laser are well consistent with those excited by ultraviolet light as to Ti
4+, Nb
5+ and Ta
5+ ions-doped glasses, while spectral variance occurs in case of Zr
4+, Mo
6+ and W
6+ ions-doped glasses. The proposal of the existence of n
d0 energy levels can partially interpret the observed phenomena while a complex mechanism should be developed to clarify the divergence of photoluminescence.
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田部 勢津久
セッションID: 2O04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
フリー
白色LED用蛍光体として優れている、Ce:YAG蛍光体を析出した結晶化ガラスを開発した。本材料は、460nmの青色LEDで励起され、Ce3+イオンの5d->4f遷移に基づく550nmの蛍光を発する。発光効率は市販の白色LEDと同等で、熱的安定性、高温高湿試験では、市販のものより遙かに優れた特性を示す。
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大観 光徳
セッションID: 2O06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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最近の無機ELディスプレイ用蛍光体材料の研究開発動向を紹介する。特に、低温プロセスを目差した硫化物EL蛍光体について、結晶構造や発光特性、また薄膜作製技術について解説する。
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松井 直子, 柿崎 亜美, 土屋 博之, 岸 哲生, 大垣 武, 曽我 公平, 安盛 敦雄
セッションID: 2O08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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発光ダイオード(LED)を用いた近紫外光の励起により発光する蛍光材料は、照明やディスプレイ分野などへの応用が期待されている。最近、発光中心としてSnイオンを微量添加した酸化物ガラスに紫外光を照射することで可視光域でのブロードな発光を生じることが報告されている。そこで本研究では、典型的な分相ガラスの一つであるNa2O-B2O3-SiO2ソーダホウケイ酸塩系ガラスについて、発光中心としてSnイオンを微量添加し、得られたガラスの発光挙動の調査を行った。その結果、紫外光励起によって380nm~420nm付近を中心とした広範囲の発光が確認できた。また、ガラス組成や出発原料のイオン価数の違いによって励起スペクトルのピーク波長が異なることが確認できた。
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上田 純平, 田部 勢津久, 石田 昭人
セッションID: 2O09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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表面プラズモン(SP, Surface Plasmons)は、金属表面の自由電子の集団振動と光が結合した状態のことを指し、SP電場は近赤外域で入射光の数百倍の強度を持つ。よって希土類の多光子励起に最適であるが、未だその実証例はなかった。今回、フォノンエネルギーが低く、希土類の発光効率が高くなる希土類添加透明オキシフロライドナノ結晶化ガラスに金薄膜を蒸着し、970nmレーザと高屈折率プリズムを用いて励起し、赤外-可視変換アップコンバージョン発光の観測に初めて成功した。またこのアップコンバージョン発光がSP増強電場による励起であることを、SP共鳴角と可視発光強度の角度依存性、偏光依存性から実証した。
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小柴 佳子, 本間 剛, 小松 高行
セッションID: 2O13
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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レーザーを用いてガラスに屈折率変化や結晶を誘起させる微細加工技術は、現代の光通信網の発達に関与する光導波路や光スイッチなどの光デバイスの作製技術として期待できる。我々は、遷移金属含有ガラスへ波長1064nmのNd:YAGレーザーを照射することで、遷移金属原子の無輻射緩和による発熱を利用して結晶を誘起させるという遷移金属原子加熱法を見出した。本研究では、この遷移金属原子加熱法を用いて、CuO-Li
2O-Nb
2O
5-SiO
2 ガラスに強誘電性結晶LiNbO
3 の結晶ラインを誘起させ、結晶の形態・配向・二次光非線形性を調査した。
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岩渕 直樹, 山崎 芳樹, 正井 博和, 高橋 儀宏, 森 宏, 藤原 巧, 小松 高行
セッションID: 2O14
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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現在までに、テルライト系透明ナノ結晶化ガラスを利用した二次光非線形性による波長変換機能(SHG)を有する光ファイバの創製に成功しており、今回の報告では実用性評価の一つとして伝搬損失測定の結果について報告する。透明ナノ結晶化ファイバ試料は、一段階目に結晶核形成、二段階目に結晶成長を目的とした二段階熱処理法をガラスファイバに施すことにより作製される。今回の実験では核形成時間を1時間から20時間まで変化させることにより伝搬損失の低減に成功し、中でも優れた伝搬特性を有する20時間の核形成を行った試料においては当初の目標値(0.1 dB/cm)を上回る0.07 dB/cmを達成した。
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内野 隆司
セッションID: 2O15
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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近年,我々は,アモルファスシリカの一形態である微粒子状態に焦点をあてて研究を行っている。粒径が数ナノメートルのアモルファスシリカ微粒子は,単にサイズが小さいというだけでなく,微視的構造及び物性においても興味深い様々な特徴を有している。本講演では,アモルファスシリカ微粒子の構造的特徴について述べると共に,同微粒子に由来する多様な可視発光現象について紹介する。さらに,SiO薄膜の不均化反応によるシリコン微粒子の形成過程を,光伝導度の変化から解析した結果ついても紹介する。
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南口 誠, 水藻 正浩, 小林 真幸, 高田 篤
セッションID: 2O17
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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耐紫外線性,耐熱性に優れたシリカゲルを,シリコンアルコキシドを用いたゾルゲル法で白色LED用蛍光材をサファイア基板の固定することを試みた.ゾルゲル法で厚膜を作製する場合,溶液からバルクになる際の収縮が大きいため割れやはく離を起こすことが多い.そこで,実質的な収縮を軽減するため,エアロジェルを溶液に混合した.その結果,割れ・はく離が観察されない蛍光灯含有支持層をサファイア上に設けることに成功した.また,本方法で作製した蛍光体支持層は良好な密着性を有した.近紫外LEDに取り付けたところ白色発光を起こし,色彩再現性や輝度にエポキシ樹脂との間に優位な差がないことを見出した.300nm以下で適量のエアロジェルの混合は発光特性に大きな影響がないことを明らかにした.
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戸田 健司
セッションID: 2O18
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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蛍光灯を代替する照明技術としての白色LEDにおける蛍光体の開発状況を最近のデータおよび新潟大学グループで開発された新規材料を中心にして解説する。特に、結晶学的な特徴について注目した。発光イオンの存在する配位多面体の歪み、層状構造、ローカルなオーダリングの可能性のような構造の特異性と発光特性の関連について考察する。
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Yoo Je Soo, Zang Dong-Sik
セッションID: 2O19
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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韓国における最近の蛍光体研究の動向を解説する。特に学術交流を目的として創設された蛍光体フォーラムについて述べる。
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森田 慶, 斎藤 隆雄, 種村 眞幸, 加藤 且也
セッションID: 2P1-01
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
会議録・要旨集
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メソポーラスシリカ物質(MPS)の様な新規なナノマテリアルの生体安全性については十分に検討されておらず、in vivo 及び invitro 両面から、MPS類の生体安全性について明らかにする必要がある。
今回我々は、様々な粒子サイズ(200 nm-2 μm)を有するMPS類を合成し、MPS粉体から基板を作成し、その基板を足場材とした細胞培養の利用を試みた。さらに粒子径、細孔径のそれぞれ異なったMPSを用いて基板を作成し、構造の違いによる細胞増殖の変化があるか検討した。
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深津 杏樹, 山田 清高, ジュセッペ ペッツォッティ
セッションID: 2P1-02
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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ジルコニアは優れた体内安定性及び耐摩耗性を持つことから、これまでに広く人工関節材料として使用されてきた。また、ジルコニアは体積膨張を伴う正方晶から単斜晶への応力誘起相変態によって,高強度・高靭性を有する一方で、水熱環境では温度劣化をともなって機械的強度が著しく低下することが知られている。我々の研究グループではこれまでに顕微ラマン分光分析にピエゾスペクトロスコピック法を適用して、非破壊かつミクロスケールの高空間分解能でジルコニアの体積分率や残留応力を定量的に計測してきた実績を持つ。本研究では、従来の測定手法に偏光ラマン分析法を応用し、亀裂先端付近で発生する応力場を解析し、応力成分の分離を試みた。
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加藤 且也, 斎藤 隆雄, 山本 元弘, 楠 美智子
セッションID: 2P1-03
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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SiCの熱分解法により合成される高密度・高配向カーボンナノチューブの、生体適合性について検討した。具体的には、マウス骨芽細胞様細胞を用いた高密度・高配向カーボンナノチューブとの混合培養法により、細胞増殖性及び毒性についてミトコンドリア酸化還元酵素の測定を行った。また乳酸脱水素酵素の測定を行うことにより細胞膜破壊性についても実験を行った。
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鈴木 実, 斎藤 隆雄, 種村 眞幸, 加藤 且也
セッションID: 2P1-04
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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メソポーラスシリカは2 ~ 50 nmのメソポーラス固体と分類し、金属や半導体クラスターの固定化容器として次世代のエレクトロニクス、フォトニクス材料の設計指針となるようなナノ構造構築の場としての応用なども期待されている物質である。近年酵素などの生体分子がメソポーラスシリカに固定化されることで、活性の安定性が著しく上昇するなどの報告がされている。そこで、今回触媒抗体84G3をメソポーラスシリカに固定化させ、最適細孔径の決定、最適細孔径への有機鎖表面修飾を行い、さらに再利用可能性を検討した。
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矢田 光徳, 井上 侑子, 御厨 俊介, 安藤 嘉基, 野田 岩男, 鳥飼 紀雄, 渡 孝則, 佛淵 孝夫
セッションID: 2P1-05
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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金属Ti板を水酸化ナトリウム水溶液で処理することにより、金属Ti板表面に種々のナノ形態のチタン酸ナトリウム相を形成させた。これらの板について銀イオン交換処理を行い、MRSAに対する抗菌試験を行ったところ、高い抗菌活性を示すことが確認された。
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西田 尚敬, 関野 徹, 中村 隆志, 宇佐美 博文, 矢谷 博文, 山本 一世, 吉川 一志, 名和 正弘
セッションID: 2P1-06
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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臼歯部における歯科用セラミックス材料には高い靭性値と強度が求められる。そこで歯科材料として用いられているジルコニアとアルミナを用いてナノ複合粉末を作製し評価した。またEPDにも応用を試みた。
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立石 優美子, 鈴木 陽子, 大門 啓志, 田中 清明, 太田 敏孝
セッションID: 2P1-07
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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ZrO
2-TiO
2系濃厚スラリーからのZrO
2-TiO
2系化合物の合成に及ぼす水熱処理効果について検討した。Zr(OH)
4・Ti(OH)
4・H
2SO
4の混合比の異なるスラリーを作製し、97℃で熟成処理を行った。その後300℃~800℃で加熱処理した時のZrTiO
4およびZrO
2-TiO
2系化合物が生成に及ぼす熟成処理の影響を調べた。その結果、熟成による生成物はいずれも非晶質であり、スラリーの組成範囲がTi
4+/(Zr
4++Ti
4+)=40%~50%の時、700℃以上での加熱処理によってZrO
2-TiO
2系化合物が生成した。また、SO
42-を34%以上含むスラリーでは、500℃以上の仮焼により未知の結晶質相が生成した。さらに、700℃~800℃の間で重量減少を伴いながら、ZrO
2-TiO
2系固溶体ならびにZrTiO
4が生成した。
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小? 篤志, 山口 朋浩, 藤田 隆之, 樽田 誠一, 北島 圀夫
セッションID: 2P1-08
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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γアルミナの相転移と高温での微構造発達に及ぼす2価陽イオンのドーパント(0.1~0.5 mol%)効果を研究した。ドープした陽イオン(Mg, Ca, Sr, Mn, Co, Ni, Cu, Zn)は多核ヒドロキソアルミニウム錯体溶液を用いるゾルーゲル法でγアルミナの欠陥スピネル型格子に置換された。ドーパントはγアルミナの単一相生成を促すとともに,Cu系の高濃度領域を除きα化転移を遅延させ,転移温度とドーパントイオン半径との間には相関関係が見出された。1673Kでのαアルミナの平均粒子径とドーパントイオン半径との間にも,Cu及びMn系を除外すると比較的良い相関関係が見出された。
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田中 慶介, 木練 透, 安盛 敦雄, 板谷 清司, 佐野 聡, 西尾 圭史
セッションID: 2P1-09
発行日: 2007年
公開日: 2008/10/02
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ナノサイズのMgO粉末を原料に用いてSPS焼結する事で、高密度セラミックスを低温で得る事が出来た。800℃で作製した試料は波長300~900nmにおいて、透光性を示さなかったが、900℃以上で焼結する事により試料は透光性を示した。800℃で作製した試料の相対密度は96.9%、900℃で作製した試料の相対密度は97.5%であり、高温で焼結する事により高密度化が進む事が分かった。焼結温度の上昇に伴い粒成長が生じている事が確認され、特に800℃から900℃では平均粒径は0.38μmから5.9μmへと急激に増加し、800~900℃の温度域で二次粒成長が開始し、高密度化が進んでいるといえる。
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