"熱対流問題は, その理的, 実用的重要性から, 機械工学, 土木工学, 地球物理など様々な分野で研究が進められており, 近年は多くの数値計算もなされている. 一方で, 無限 Prandtl 数近似を用い, 流れが定常 Stokes 方程式に支配される場合について, 有限要素法を用いた計算スキームの誤差評価を我々が提案するなど, その理的整備も進みつつある. 本講演では, 流れの支配方程式が非定常 Navier-Stokes 方程式の場合に問題を拡張した, 非定常熱対流問題に対する有限要素近似を考え, その誤差評価を行う. 誤差評価では, 移流項から生じる非線形性の評価が重要となる. これにはすでに我々が提案している, 非定常 Navier-Stokes 方程式単独での有限要素法を用いた計算スキームの誤差評価を応用することで対応する. 講演時には提案したスキームによる計算例も紹介する."
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