日本エネルギー学会誌
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99 巻, 2 号
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目次
技術論文
  • 李 坤朋, 森 昌史, 荒木 拓人
    原稿種別: 技術論文
    2020 年 99 巻 2 号 p. 20-27
    発行日: 2020/02/20
    公開日: 2020/02/28
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    本研究では,固体酸化物形電解セル(Solid Oxide Electrolysis Cells: SOECs)の共電解形メタン-水素混合ガス製造システム(システムA)及び水蒸気電解形-水素混合ガス製造システム(システムB)を設計し,その効率と製造ガスの組成を計算した。システム効率(HHV)は,システムA:86.5%,システムB:84.9%となった。製造ガス組成については,システムA はメタン:74.1%,水素:24.8%,その他:1.1%,システムB はメタン:69.4%,水素:29.4%,その他:1.2%となった。製造ガスAおよびBの都市ガス13A への添加可能量は,それぞれ51.4%, 46.4%(発熱量制約の無い領域),5.5%, 5.0%(44~45 MJ/Nm3 の発熱量領域),13.8%, 12.5%(43~46 MJ/Nm3 の発熱量領域)となった。また,2030年の再生可能エネルギー導入予測量を用い,メタン-水素混合ガス製造システムで得られた製造ガスの都市ガス導管への供給可能量,再生可能エネルギー利用率及びCO2再資源化可能量を計算した。その結果,ガス製造可能量は,システムA:8.89 × 109 Nm3,システムB:9.09 × 109 Nm3と計算された。再生可能エネルギーを都市ガスとして利用する場合の再生可能エ ネルギー利用率は都市ガスの発熱量制限により異なるが,システムA:19. 6~19 6%,システムB:18 . 8~173%であった。 CO2再資源化可能量は12.4 ~13.0 Mt/年であり,この量は2013 年度の電気事業の2.57~2.68%のCO2に相当する。

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