ウェブの可視化手法は, ウェブサイト本体に関する情報(リンク構造や文書内容など)の可視化と, 閲覧者のアクセス動向の可視化に大別される. この2種類の可視化を統合することで, ウェブサイト運営に関する有益な知見が得られると考えられる. 本論文では, カテゴリ情報を有するネットワークを効果的に画面配置するネットワーク可視化手法「FRUITSNet」を用いて, ウェブサイトのアクセスパターンとリンク構造を可視化する手法を提案する. 本手法では, クローラによりリンク構造を, アクセスログファイルによりアクセスパターンを構築し, これらの情報を可視化する. 我々は本手法が, ウェブサイトのページ構成やページ内容の再検討に役立つと考えている. 本論文では,アクセスパターンとリンク構造を同時に可視化することで, アクセスパターンとリンク構造との関係性, ウェブサイトに訪れる閲覧者の特徴, などを発見した事例を報告する.
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