芸術科学会論文誌
Online ISSN : 1347-2267
ISSN-L : 1347-2267
4 巻, 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
「2005 NICOGRAPH International・春季大会・DiVA展 投稿論文特集」論文
  • 桑原 明栄子, 牧野 光則
    2005 年 4 巻 4 号 p. 108-119
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    年々増加するディジタルデータの理解と把握を深める手段として,コンピュータグラフィックスによる情報可視化技術は重要性を増している.著者らは階層構造データを対象として,各要素がもつ属性により表示形態や配置順序を決定する3次元一括可視化手法・システムを研究している.これまでに情報をアイコンで表し,入れ子形式で,円領域内に配置する手法「円形都市」を提案している.この手法は,属性の表現,ならびに,属性を利用した順序の入れ替えに対し,ユーザの理解を妨げずに表現できる.また,データの構造だけでなく,同時に表現可能な属性量が多い.一方で,平面上に全データを一面展開するため,提示情報の視認性が一部十分ではなく改善の必要がある.本稿では,これを拡張し,情報を螺旋状に配置し,枠で表現していた同一グループを台座で表し,アイコンサイズの高さを統一することで,各アイコン,台座の遮蔽を軽減する.そのことにより,仮想3次元空間のより有効な利用とユーザのより容易な理解をはかる.さらに,階層構造に限らず,属性情報を持つ要素で構成されているデータにも適用し,システムの汎用性を向上する.
  • Youhei Ishiguro, Tsukasa Kikuchi
    2005 年 4 巻 4 号 p. 120-127
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    The hands are the most characteristic part of the human body from the standpoint that they are related to other elements through actions like grasping and touching. Several elaborate animation techniques for the hand with 3DCG have recently been proposed, but they are not good enough for simulations of hand touching, which requires simulation of complicated actions and position-dependent elastic forces in the hand. In this report, an algorithm is proposed which the user can operate intuitively for the deformation and the color change of the hand induced by touching. An outline of the algorithm is as follows; 1) elastic deformation, depending on the position of the hands, is controlled by channel images, and 2) color change is expressed by synthesizing three kinds of texture images.
  • 藤木 淳, 富松 潔
    2005 年 4 巻 4 号 p. 128-134
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    電子付録
    年々増加するディジタルデータの理解と把握を深める手段として,コンピュータグラフィックスによる情報可視化技術は重要性を増している.著者らは階層構造データを対象として,各要素がもつ属性により表示形態や配置順序を決定する3次元一括可視化手法・システムを研究している.これまでに情報をアイコンで表し,入れ子形式で,円領域内に配置する手法「円形都市」を提案している.この手法は,属性の表現,ならびに,属性を利用した順序の入れ替えに対し,ユーザの理解を妨げずに表現できる.また,データの構造だけでなく,同時に表現可能な属性量が多い.一方で,平面上に全データを一面展開するため,提示情報の視認性が一部十分ではなく改善の必要がある.本稿では,これを拡張し,情報を螺旋状に配置し,枠で表現していた同一グループを台座で表し,アイコンサイズの高さを統一することで,各アイコン,台座の遮蔽を軽減する.そのことにより,仮想3次元空間のより有効な利用とユーザのより容易な理解をはかる.さらに,階層構造に限らず,属性情報を持つ要素で構成されているデータにも適用し,システムの汎用性を向上する.
  • 高木 佐恵子, 岡田 陽介, 岩崎 慶, 吉本 富士市
    2005 年 4 巻 4 号 p. 135-144
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    魅力的な外見は一般に好まれる傾向にあるため,通常,人々は自分をよりよく見せようとする傾向がある.我々は,顔の個人的特徴をできるだけ残しつつ,その美しさを向上させるために,顔データを変形する手法を提案する.顔の魅力に関する既存研究を調査した結果,小さい,かつ/または,アンバランスな目と,突出した口を変形対象とする.変形は,3 次元の顔データに対して適用される.用いる顔データには,顔の部分(目や唇など)に分類された特徴点が含まれている.変形は,特徴点の移動により実現し,その移動は特徴点を囲む計測サンプル点の座標にも反映される.提案手法を適用して変形した8 人分の顔データを用いて,アンケート調査を行った.その結果,提案手法が個人的特徴を残しつつ美男美女化することに有効であることが確認された.
  • 陳 炳宇, 卓 聖堯, ジョハン ヘンリー, 西田 友是
    2005 年 4 巻 4 号 p. 145-150
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    近年、詳細な高解像度の3次元動画モデルの使用に注目が集まっており、しかし、詳細な3次元動画モデルのデータ量は通常大きいので、ウェブブラウザあるいは携帯電話の画面上で表示することは難しい。また、多くの場合、高精度な3次元動画モデルを利用する必要があるとは限らない。普段の3次元モデルを簡略化する場合、たくさん有名な方法があるが、3次元動画モデルを簡略化する際、フレーム間のコヒーレンスを考慮していないので、動画モデルのあるフレームでアピールした特徴が簡略された可能性がある。本論文では、自動的に3次元動画モデルを簡略化する方法を提案する。簡略化する際、すべてのフレームで表示されたモデルを考慮した。
  • 井上 亮, 糸原 良子, 矢島 邦昭, 海野 啓明
    2005 年 4 巻 4 号 p. 151-158
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    4次元折り紙では,4次元空間において立体を折り面で折る.4次元空間とは,この3次元空間とそれに直交する第4軸により張られた空間である.4次元折り紙のCG画像は3次元スクリーンで描くのが合理的なので,本論では4次元CG画像を4次元ペインタアルゴリズムとステレオグラムを用いて生成する.最初に,4次元空間における立体の折りたたみについて説明する.この立体の表裏を定義すると,折り紙の山折りと谷折りが決まる.それら用いて「4次元のし」を折り,ステレオ画像を生成する.次に,正4面体を稜角2等分折りにより折りたたみ,それを利用して二重4面体から4次元鶴を折る.最後に,この4次元鶴が翼を開いたところのCGステレオ画像を数種類生成し,本手法の有効性を示す.
  • Norio Sato, Yasuhiro Suzuki, Qinglian Guo, Kyoko Kato
    2005 年 4 巻 4 号 p. 159-167
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    電子付録
    We have developed a simulation program that presents the process of fastening band-shaped cloth objects. These objects are twisted in 3D space to mimic the movements of tying garments such as Kimono sash. Even using extensive collision handling, this simulation is tough. The difficulty lies in the complex object contacts: The movements of different parts of a long contiguous deformable object conflict with each other causing numerous collisions during fastening process; Such collisions cause implausible deformations; Moreover, the collisions in different angles are prone to fatal penetrations that are not simple to remove. We propose three schemes to solve these problems. One is a pre-step mechanical scheme for calculating fastening force to move the object smoothly. Other two are a post-step geometrical correction scheme to smooth deformations and a set of schemes to remove penetrations. These schemes proved to enable robust and visually realistic simulations with low cost.
一般論文
  • 矢原 弘樹, 水野 一徳, 福井 幸男, 西原 清一, 持丸 正明, 河内 まき子
    2005 年 4 巻 4 号 p. 168-175
    発行日: 2005年
    公開日: 2008/07/30
    ジャーナル フリー
    本稿では3次元スキャナ等で計測された身体形状データから,製品設計に用いるための解剖学的特徴点情報を持った身体モデルを自動生成する手法について述べる.解剖学的特徴点は3Dスキャナによって得られた身体の表面形状から自動抽出することは非常に困難である.我々は以前の報告で,FFD法を用いて解剖学的特徴点のテンプレートを推定対象の形状に変形させることで,解剖学的特徴点位置を自動推定する手法を提案した.しかし,この手法で推定された解剖学的特徴点は,まだ実用的な精度で推定できていなかった.そこで,この手法における誤差の要因を分析し,その対策をすることで誤差を減少させることを試みた.足部モデルの中でも特に表面形状に解剖学的特徴が現れにくく,自動推定が難しいくるぶしの解剖学的特徴点の推定に注目する.
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