芸術科学会論文誌
Online ISSN : 1347-2267
ISSN-L : 1347-2267
7 巻, 3 号
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一般論文
  • 八木 麻理子, 川田 洋平, 藤澤 誠, 三浦 憲二郎
    2008 年 7 巻 3 号 p. 97-101
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/08
    ジャーナル フリー
    美的曲線は,対数(等角)らせん,クロソイド曲線,さらにインボリュート曲線を含むとともに,接線ベクトルの積分形式としてのみ与えられている場合であっても対話的な生成,変形が可能であり,実務への応用が期待されている.しかしながら,これまでに提案された3点による美的曲線セグメントの入力法では,曲率が単調に増加,または減少する美的曲線セグメント1本しか入力することができず,曲率が増減し曲率の極値を持つ曲線や曲率の正負が反転する変曲点を持つ曲線を入力することができない.そこで,本研究で液晶ペンタブレット等で入力された点列からの$G^1$連続性を持つ美的曲線セグメント列の生成法を提案する.
  • 山本 景子, 金谷 一朗, 佐藤 宏介
    2008 年 7 巻 3 号 p. 102-112
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/08
    ジャーナル フリー
    本論文は,工業デザイン支援システムのための三次元形状操作インタフェースに関するものである.従来のコンピュータ支援設計(CAD: Computer Aided Design) システムは,操作が複雑かつ非直観的であるため,専門のCAD オペレータを介して形状操作する必要があり,デザイナの造形上の意図を直接表現することが困難という問題がある.本論文では,複合現実感技術によるデザイン支援システムのための新たなユーザインタフェースを提案する.本提案インタフェースは,道具を握るときの手のフォームを埋込型センサにより取り込むことによって,実際に道具を持ち替えるのではなく握りを変えることによって道具を持ち替えるのと同様の効果をもたらすものである.著者らは本提案の試作システムを作成し,評価実験により三次元形状デザインシステムの入力インタフェースとしての有効性を確認した.
  • 吉田 安男, 今野 晃市, 徳山 喜政
    2008 年 7 巻 3 号 p. 113-123
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/08
    ジャーナル フリー
    3次元モデルの軽量化手法は,肥大化する3 次元形状の冗長性を削減し,様々なアプリケーションに適用可能な,基本的で重要な技術である.3次元モデルの特徴を保存しながら,データを軽量化するためのアルゴリズムとして,QEM手法があげられる.QEM手法は,頂点を縮退した後の詳細さと軽量化速度の間で,最も良いバランスを持つアルゴリズムのひとつである.しかし,QEM手法は,一度にひとつの稜線しか削除できない逐次的なアルゴリズムであるため,膨大な3次元モデルの軽量化には時間がかかる.PC クラスタは,メモリ分散型の計算環境として一般に用いられており,複数のPC を束ねることで,計算資源を拡大することができる.本論文では,QEM手法をPCクラスタ環境で動作させるための分散化手法について提案する.PCクラスタを利用することで,安価なシステムにより3次元モデルの特徴を維持しながら,高速に軽量化することが可能となる.
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