日本林学会誌
Online ISSN : 2185-8195
Print ISSN : 0021-485X
56 巻, 7 号
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  • アミノ酸との関係について
    鈴木 和夫, 千葉 修
    1974 年56 巻7 号 p. 235-238
    発行日: 1974/07/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    ポプラ葉さび病菌(Melampsora larici-populina KLEB.)に対する感受性と宿主の遊離アミノ酸含有量との関係を,宿主の養分欠乏条件下において調べ,次のような結果を得た。
    ポプラの葉に含まれる遊離アミノ酸の全含有量は,N及びP欠乏処理区において著しく減少した。また,各々のアミノ酸の絶対量はばらつきを示すが,全アミノ酸含有量に対する翻合(%)にはほとんど変動がなく,すべての処理個体においてアラニン,セリン,グルタミン酸,スレオニン,アスパラギン酸が主要な割合を占めた。
    感染によって全アミノ酸含有量は,高い罹病率の値を示す対照区及びK欠乏処理区において著しく減少するが,罹病率の低いN及びP欠乏処理区においては,ほとんど変化を示さなかった。
    一方,感染に伴う各々のアミノ酸の構成割合(%)は,N欠乏処理区を除き,各々の養分欠乏条件下で特異的な変化を示した。
  • 1974 年56 巻7 号 p. 238
    発行日: 1974年
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
  • 小容器内における生物試験と咬みつき因子の二,三の性質
    宮崎 信, 尾田 勝夫, 山口 彰, 山根 明臣, 遠田 暢男
    1974 年56 巻7 号 p. 239-246
    発行日: 1974/07/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    新たに羽化脱出したマツノマダラカミキリ成虫に対するマツの樹皮中の摂食誘起因子について検討した。生物試験法として,円形または矩形のプラスチック容器に,抽出物を含浸した〓紙と頂ントロール〓紙とを置き,成虫を入れて48時間あるいはそれ以上放置し,咬み痕を観察する方法を採用した。
    1)クロマツ針葉と枝樹皮の水抽出物についての比較では,後者の方に著しい咬み痕があり,さらに当年枝,1年枝樹皮の間では後者により強い咬み痕を認めた。
    2) アカマツ当年,1年,2年枝樹皮および樹幹樹皮の熱水抽出物から得たメタノール転溶物では,上と同様1年枝樹皮抽出物に最も咬み痕が強く,当年枝,2年枝および樹幹樹皮はこれより少なかった。
    3) アカマツ当年,1年枝樹皮の熱水抽出物について網室内の生物試験を行なったところ,小容器内試験と同様咬みつき行動が観察された。
    4)咬みつきおよび摂食継続因子成分の大部分は,水,アセトン,メタノールに易溶,ベンゼン,n一ヘキサンに難溶または不溶であった。またペーパークロマトグラムの生物試験の結果から,これら活性成分はかなり極性のある物質と推定した。
    5) 摂食誘起の活性成分は,水蒸気蒸留で留出しない。
    6)カラムクロマトに生物試験を併用した結果,樹皮中のこれら生物活性成分には,少なくとも3種類あると考えた。
  • 酒井 昭, 斉藤 満
    1974 年56 巻7 号 p. 247-252
    発行日: 1974/07/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    ヤクーツク市の東北方約340kmのサルダッハ湖近くのダフリアカラマツ林について胸高直径の度数分布,成長量,樹皮率および最多密度線等を調べた。ダフリアカラマツの成長量はニホンカラマツよりも著しく低い。またダフリアカラマツの2林分を結んだ仮定の最多密度線はニホンカラマツよりもはるかに高い。平均,連年成長量は樹高,胸高直径,胸高断面積のいずれも30年頃から低下した。ダフリアカラマツの樹皮率は約30%に達し,これはニホンカラマツの約2倍に相当し,乾燥気候に対する適応を示している。ダフリアカラマツは乾燥気候と永久凍土に適した樹種である。
  • 伊藤 昌樹, 門田 正也
    1974 年56 巻7 号 p. 253-257
    発行日: 1974/07/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
  • Litter bag法による分解速度についての検討
    河原 輝彦, 佐藤 明
    1974 年56 巻7 号 p. 258-261
    発行日: 1974/07/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    落葉をlitter bagに入れて分解させた場合と自然状態で分解させた場合とで,その分解速度に違いが生じるかいなかを,ホオノキとアラカシの葉を用いて調べた。
    林床から拾い集めた落葉は葉面積と重量を測定し,それぞれに番号をつけ,次の3っの処理方法で林床に設置した。(1)自然状態で放置,(2)上面だけをネットでおおう,(3)落葉をネットにはさんで放置。これらの落葉は定期的に回収し,重量と葉面積とを測定した。
    両樹種とも分解が進むにつれて重量は減少した。分解初期では処理方法による減少率の違いはほとんどみられなかった。しかし,分解が進むにつれて,ホオノキ,アラカシとも自然状態で放置したものの重量減少が著しく大きく,ついで上面ネット,両面ネットの順に小さくなった。それらの1年間の減少率はホオノキでは80, 70, 45%であり,アラカシでは60, 57, 35%であった。
    分解率を重量の減少率で表わした場合,自然状態で放置された葉は,分解が進むにつれて細かくなるため図収率が悪くなり,分解率は過大評価される。一方,ネットではさんだものでは,大型土壌動物の侵入が断たれ,それらによる摂食がないために重量の減少は小さくなり,分解率は過小評価されるおそれがある。従って,重量減少率だけから分解を求める揚合は,上の2方法の中間である上面をネットでおおった方法で求めるのがより適当であるように思われる。
  • 徳岡 正三
    1974 年56 巻7 号 p. 262-265
    発行日: 1974/07/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
  • 小沢 孝弘
    1974 年56 巻7 号 p. 266-268
    発行日: 1974/07/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
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