日本林学会誌
Online ISSN : 2185-8195
Print ISSN : 0021-485X
40 巻, 10 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 根岸 賢一郎, 八木 喜徳郎, 佐藤 大七郎
    1958 年 40 巻 10 号 p. 421-437
    発行日: 1958/10/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    ポプラのナエをサシキによつてしたてるばあいにサシホのフトサがナエの生長に影響をあたえることはよく知られている (1図)。ここではいろいろなフトサの巨大ポプラのサシホ(ナガサはすべて20cm) をさしつけ各部分の乾物生長量にを季節をおつてしらべた。
    サシホの生長は貯蔵物質をつかつてあたらしい器官をつくることからはじまる。このためサシツケ後しばらくのあいだサシホのオモサはへりつづける。ハがひらくと貯蔵物質だけによる生長から同化生産物による生長へしだいにうつりまずハやミキがさかんに生長する。 9月にはいつて地上部の生長がややおとろえはじめるころから地下部の生長がさかんになりそのオモサは10月末ごろまでふえる (11 15図)。のびはじめの貯蔵物質によつて生長がおこなわれる時期にすでにホのフトサによるナエの大小ができる。こうしてできた大小のナエについてそのあとの生長のミチスジをくらべるとある程度よりほそいサシホからでたちいさなナエとそれよりおおきなものとのあいだにチガイがみとめられる (19図)。ちいさなナエでは総生長量のうち秋にはいつてから生長するワリアイがおおい。ハの単位量あたりの乾物増加量 (NAR) は7月末から8月はじめにかけてもつともたかい (26図)。秋なかばになるとある程度よりちいさなナエのNARがおおきなものよりたかくなり生長のミチスジにみられたチガイと対応する。
    ふえた乾物重の各部分へのワリフリは季節とともにかわるだけでなくナエの大小によつていちじるしくちがう (24図)。おおきなナエほど同化器官(ハ)の量のわりに非同化器宮(ミキと地下郎)の量がおおい (25図)。
  • 25~30年生のアカマツ林分について
    川名 明, 黒岩 菊郎, 田中 昭三
    1958 年 40 巻 10 号 p. 438-442
    発行日: 1958/10/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    九十九里海岸の過湿な平地の25~30年生のアカマツ林分について調書した。
    土壌は砂土または砂壌土で, A-C型となりB層が発達しない。
    地下水は海岸のものほpH 7.9位でナトリウムや他の塩類がおおいが,アカマツ林のある部分は一部をのぞいて普通の水で, pH 6.5位, NaO他の塩類もややおおい程度である。
    幼時は単木的に小林分内のわずかな高低で生長に差があるが, 20~30年の林分では,そのような違いがあるとはいいきれない。すなわち,単木の樹高,直径,材積は各々林分で高低による差がみとめられず,林分当りの林積も差があるとはいえない。
    同地方のアカマツ林分収穫表と比較して地位中である。
  • 芹田 陽
    1958 年 40 巻 10 号 p. 443-450
    発行日: 1958/10/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    6×7, ラング, 26mm径wire ropeを主索とし, Load 500kg, Sag 400mmとし搬器用滑車材質を変化した場合Ropeと滑車相互の摩耗実験も,今回硬鋼溶接滑車,高満俺鋼を用いて行つた実験を入れると,滑車材質は10種類となり,また,これ等の実験に関連して滑車材料実験も行つたので,あわせて記述し, 500kg Load実験のしめくくりとしたい。これ等の実験結果は,次の如くである。
    1. 滑車硬度はWire rope硬度より低いものが良い結果を示した。
    2. 粘性のある軟い材料は,かえつてWireの摩耗を大きくしたが,脆い軟い鋳鉄はWireの摩耗は少ない。
    3.鋼系統の材料では, Wireの硬度より低く,しかもWireの硬度に近い物ほどWireの摩耗は少なく,滑連の摩耗は少ない。
    4. Wireの摩耗は,滑車材料の硬度のみならず,強さおよび内部組織の状態にも影響を受ける。即ち,強さは大きい物ほど良く,内郎組織は繊維状組織は余り良い結果を与えなかつた。
  • とくに牽引抵抗・燃料消費率および振動について
    山脇 三平
    1958 年 40 巻 10 号 p. 451-457
    発行日: 1958/10/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    わが国の山岳林で,いままで牛馬車とか木馬あるいは作業軌道により搬出されていた場所で,最近1部の識者に注目された中古ジープと小型トレーラによる運材の笑際性能について,測定された2, 3の結果をとりまとめたものである。
    1. トレーラ道の作設は, トラック道の作設にくらべると,ずつと安くできて, 20%近くまでの順勾配での運材もできる点に特色があるが,ジープやトレーラのタイヤが土中にひどくめりこんでスリップしない程度の硬さに路面をたもたねばならないから, ぬかるみのあるトレーラ道では枝条や小丸太,あるいは古枕木をしきならべる必要がおこつてくる。これは砂利をしくよりも木質材料の方が入手しやすいから,路面をかためる方法としては安上りになることが多いからである。
    2. こういう勾配のちがつたいろんな路表面をもつ凸凹悪路上を,ジープ・トレーラで実際運材したときの実際運行速度はTable 1のとおりであつた。
    3. トレーラは2輪と4輪 (Fig. 2参照)のものを比較試験したが,空車上山,積車下山時の同一条件での牽引抵抗と燃費はTable 2のとおりであつた。牽引抵抗は4輪トレーラの方が接地圧が小さいためか,荷重がふえるほど下山ではその係数が小さくなる傾向をしめし,荷重が1.5 tonちかくから2 tonちかくになると, 4輪トレーラの方が10kg/ton余りすくなくなつた (Fig. 3-a, b参照)。上山では,空車でも4輪トレーラの方の牽引抵抗係数が10~20kg/ton程度2輪トレーラのそれよりも小さかつたのに対し,積車のときはトラクタ(自重に3 ton) でジープを補助的に牽引して測定したところ,荷重がふえると両車とも抵航係数がへつてくる傾向がみられたが, 4輪と2輪トレーラの間に差はみられなかつた (Fig. 3-c参照)。
    4. ひどくすりへつたタイヤをもつた中古ジープの粘着係数は,土砂道・古枕木しき道を通じて全輪駆動のときで400~500kg/tonあまり,後輪駆動のときで250~350kg/ton程度をしめした (Table 3参照)。
    5. 運材作業に従事しているときの中古ジープの運転台の振動は,上下成分の方が左右成分よりも振動がはげしく,左右成分に0.5g以上の加速度があらわれなかつたのに対して,上下成分には最大0.87gの加速度を記録した。これは普通の林道上を運材中のトラックの振動1)よりもかなり大きなものであることが認められた (Table 4参照)。
  • 十和田シラス地帯の崩壊地について
    村井 宏
    1958 年 40 巻 10 号 p. 458-466
    発行日: 1958/10/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
  • 安藤 愛次
    1958 年 40 巻 10 号 p. 467-468
    発行日: 1958/10/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
feedback
Top