日本林学会誌
Online ISSN : 2185-8195
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41 巻, 6 号
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  • 平田 種男
    1959 年 41 巻 6 号 p. 209-212
    発行日: 1959/06/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    For the estimation of stand volume (V) through the “WZP”, the author proposed a method combined with a single tree volume table in terms of tree diameter and-height i.e. vi=∅(di, hi), by means of the formula under written.
    V=N•∅(d, h)•λ where N denotes the stem number per hectare, d the mean diameter, h the mean height, and λ does the correction factor for the estimation of mean volume E (v) per tree.
    The factor λ can be derived by such calcutation as follows.
    Taking v1=α+βd2h (combined variable formula), v2=d2h/(α+βd) (Takata's formula) or v3=αdβhγ (YAMAMOTO-SCHUMACHER'S formula), the expectation of single tree volume E (v) is given respectively as follows, under experimental assumptions that the correlation coefficient between tree basal area (gi) and -height (hi) is nearly equal to 2/3, and the coefficient of variation of diameter (Cd) is about two times as large as that of height (Ch) in plantations.
    E (v1)=α+βd2h•(1+5/3C2d)
    E (v2)={d2h/(α-βd)}(1+5/3C52d)
    E (v3)=αdβhγ•λ
    with λ_??_{1+β/2(β-1)C2d }{1+γ/8(γ-1)C2d}{l+βγ/3C2d}, or λR_??_1+5/3C2d in case β and γ is rounded respectively by 2 and 1.
    Thus the stand volume can be estimated by such method more speedily than by a conventional one summing up each tree volume, and the accuracy of this method was warranted by some practical comparisons with the latter case.
    In case estimations of tree volume by diameter class are postulated, we have only to divide the total volume estimated at first stage by the above method, proportionally to the basal area by diameter class.
    Making use of the range of diameter, σd can be easily estimated to calculate the λ. The “WZP” should be used being combined with above method, because factors in the formula: V=N•∅(_??_, _??_)•λλ can be estimated with efficiency by the “WZP” of two kinds and calipering tree diameters as shown below.
    Outdoor work: a) Count the relascopic tree at the j-th sample point of size n.
    b) Measure diameters of nearest trees of an appropriate size taken secondly around the sample point.
    c) Count the conometeric tree at sample points of size n.
    Indoor work:
    a) Estimate the basal area per hectare (G).
    b) Estimate the mean diameter and the variance of diameter to calculate the mean basal area d and λ.
    c) Estimate the stem number per nectare (N) through G divided by g; secondly, with the very N just estimated, estimate the mean height hc from the author's formula: hc=100_??_Bc/N (tgβ/_??_π), where Bc. denotes the mean of conometeric tree count, β the constant angle in conometer.
    When the tree height varies to so high degree that C2h/2 cannot be neglected, the correction factor i be replaced by λc(_??_1+37/24C2d), smaller than λ to correct the estimate of hc{=h_??_1+C2h_??_h(1+C2h/2)} positively biased.
    According to the author's view from some statistical logics, the above method is usually regarded as more precise than other ones on the estimation of stand volume, so long as the stem number per hectare (N) is more than the size of sample point (n).
  • 新名 謹之助, 原木 静雄
    1959 年 41 巻 6 号 p. 213-224
    発行日: 1959/06/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    土壌(あるいは土壌粘土)からの遊離酸化鉄の抽出法は主要なものだけでも従来十数種提案されている。筆者らは,遊離酸化鉄定量のために抽出注を選定するときの一つの規準をえたいため,これら抽出法を主として鉄の還元抽出の仕方から類別し,そのうちから代表的でしかも実用上あまり不便でないと思われる方注を6種えらびだし,わが国の林野土壌のうちとくに遊離酸化鉄がその土壌化学上問題となる可能性の大きいと思われる赤色土とポドゾルに対してそれら抽出法を適用し,抽出された鉄の定量値と抽出過程の観察をもとにして,抽出法としての有能さ・迅速さ・および簡単さの点から比較・考察した。それぞれの抽出法には原案者の主張する特長・利点・およびそれに相応した利用目的があることを容認しながらも,筆者らはこの実験の結論としてつぎのように述べておく:
    (1) 遊離酸化鉄の抽出が最も迅速でしかも効果的なのは, MEHRA-JACKSON法であつた。操作もきわめて簡単である。そのうえ原著者によれば1)11),残渣に対する作用も無害に近いから,残渣の利用を留的とする場合にも好適である。
    (2) TAMM法を除く他の4種の方法は,簡単さ・迅速さ・あるいは効果のいずれかの点で, MEHRA-JACKSON法にやや劣るように思われる。
    (3) TAMM法は,遊離酸化鉄の抽出や除去の方法としては別格のものと考える必要があると思われる。同時に抽出される他の成分と関連して,原著者が考えたようなGelkomplexという概念での適当な用途はあるであろう。
  • トドマツ苗の成育期間中における燐酸加里の吸収経過
    朝日 正美
    1959 年 41 巻 6 号 p. 225-228
    発行日: 1959/06/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    北海道における苗畑施肥法の改善のため,東京大学北海道演習林山部第一苗畑で,トドマツ1年生すえおぎ苗の栄養分吸収経過について検討した。
    窒素,燐酸,加里の3成分の苗木体における行動には,それぞれに特長がみられた。窒素,燐酸は苗木の成育初期に集積してそれ以後漸減,移動するようであるが,追肥のえいきようが多少窒素の行動にみられた。
    加里の集積は,成育中期に,もつとも,いちじるしく,あらわれた。トドマツの上伸成長から肥大成長にうつる時期と大体一致しているのは興昧ある点である。
  • 伊藤 一雄, 寺下 隆喜代, 保坂 義行
    1959 年 41 巻 6 号 p. 229-237
    発行日: 1959/06/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    Cercospora platanifolia ELLIS et Ev. に侵かされたスズカケノキ類の病葉上に,これとは形態がいちじるしく異なる分生胞子がしばしば認められた。すなわち前者の典型的な分生胞子は淡色~無色,細長く鞭状なのに対して,後者は濃褐色,短太で俵型を呈しStigmina属菌類の分生胞子の特徴を示している。,それで著者らは始め,褐点病菌C. platanifolia に侵かされた病葉にStigmina platani (FUCK.) SACC. が混在したものと考えた。しかし,各々の分生胞子から単個培養による菌叢の比較および接種試験によつて,この両胞子型はともにCercospora platanifoliaのものであることが明らかにされた。
    本菌によるスズカケノキ類の病斑には2つの型が区別される。すなわち小形,褐色の斑点(壊死斑)と葉の裏面に煤状に形成される不定型病斑(煤状斑)である。そして通常壊死斑上には主としてCercospora型胞子が,また煤状斑上には主としてStigmina型胞子が認められる。肉眼的に大きな差のあるこれらの病斑は,病原菌のちがいによるものではなく,葉の幼老,硬軟の差によるもので,葉が幼若で軟弱な場合には壊死斑が,また葉が老成して硬化した後には煤状斑となるのが普通である。
    東京における調査によれば, 9月上旬までは壊死斑および煤状斑とも,形成されている分生胞子の大部分がCevcospora型で,これにごく少数のStigmina型胞子が含まれているが,秋が深まるにつれてStigmina型胞子の比率がしだいに大きくなり, 11月中,下旬になると胞子の大部分はStigmina型で, Cercospora型胞子は少数認められるにすぎない。そしてこの変化は煤状斑において壊死斑よりも速やかに現われる。なお,培養基上においても,また病斑上においても,典型的なCevcospora型胞子とStigmina型胞子の間に,いろいろな段階の中間型胞子が認められ,これらの変化は連続的である.
    本菌の子嚢時代(完全時代)は東京ではまれにしか認められないがMycosphaerella属の特徴を持つている。これは外国でスズカケノキ類に記載されたM. platanifolia (COOKE Cercospora platanifaliaの完全時代)およびM. stigmina-platani WOLF (Stigmina plataniの完全時代)のいずれにも一致せず,両者の中間的な形状を呈する。子嚢胞子からの単緬培養はやはり上述のCercospora型, Stigmina型および中間型の胞子を形成し,なおこれによる接種試験結果も, Cercospora型およびStigmina型分生胞子による場合と等しく差は認められない。
    病葉上の越冬分生胞子の大部分はStigmina型で,これらは冬期間発芽能力を失うことなく安全に越冬して翌春発病させる。ただし,過湿な条件下では速やかに発芽力を失う。従つて本菌のStigmina型分生胞子は越冬および第一次俵染に重要な役割を果たすものと考zられる。
    Cercospora属菌の分生胞子は主として湿度の影響によつてその形状,大きさにある程度の変化をおこすことはしばしば報告されている。しかし本報告で述べるような著しい例は未だ知られていないようである。またこの変化は単に湿度だけの影響ではなく,寄主の葉の幼老,硬軟,季節の推移など,もつと複雑な因子に左右されるものらしい。
    海外においては,Cercospora platanifoliaStigmana plataniを明らかに別種として取りあつかい,すこしの疑念もいだいていない。しかし一見相異なる菌としかみえない著しくちがう形状を呈する分生胞子が,実は同一種の菌のものであることが確認された現在,これら両種の異同については改めて慎重な検討が必要だと考えられる。
  • 高木 毅
    1959 年 41 巻 6 号 p. 238
    発行日: 1959/06/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
  • 橋本 平一
    1959 年 41 巻 6 号 p. 239-242
    発行日: 1959/06/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
  • 魚住 正
    1959 年 41 巻 6 号 p. 243-245
    発行日: 1959/06/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
  • 千葉 修, 小林 享夫
    1959 年 41 巻 6 号 p. 246-249
    発行日: 1959/06/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
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