日本林学会誌
Online ISSN : 2185-8195
Print ISSN : 0021-485X
63 巻, 1 号
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  • 環境条件,形態,粒径組成,ならびに一般化学性について
    森田 佳行
    1981 年 63 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 1981/01/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    湿潤亜熱帯に属する小笠源諸島にはB層以下が暗赤色を呈し,林野土壌分類の暗赤色土群に相当する土壌が広く分布することを認めた。暗赤色土群については今なお成因について不明な点が多い。小笠原諸島の暗赤色土はその生成条件を解明する好個の材料と考えられる。本報ではその前段階として環境条件や化学性の面から研究を進め,以下に要約される知見を得たので報告する。1. 火山系ならびに塩基系暗赤色土が認められた。2. 本土では蛇紋岩や石灰岩,火山性焼けから生成される暗赤色土が,ここではその他の母材からも生成されている。3. 塩基系暗赤色土とみなされる土壌はいずれもきわめて埴質で,下層ほど粘土量を増す。4. 塩基系暗赤色土ほ塩基量が多く,塩基飽和度は50%を越え, pHが高い。一方火山系暗赤色土は酸性が強く,酸度もきわめて高く,塩基飽和度も低い。5. 火山系暗赤色土以外の土壌の置換性塩基は母材の特性を反映し,石灰岩質のものではカルシウムが多く,その他はマグネシウムが多い。
  • 立木密閉法によるアイゲロマツの呼吸測定
    二宮 生夫, 穂積 和夫
    1981 年 63 巻 1 号 p. 8-18
    発行日: 1981/01/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
    名古屋大学構内に植栽された7~11年生のアイグロマツ(1978年現在)の呼吸速度を1977年10月から1979年3月まで各月ごとに立木密閉法を用いて測定した。単木地上部呼吸速度の夜間の経時変化は夕刻に高く深夜にかけて徐々与低くなる傾向を示した。またその季節変化はほぼ外気温の変化と対応していたが, 8月に乾燥のためと思われる低下が見られた。温度係数 (Q10) の値は4月から10月の高温月で1.14~1.79, 11月から3月の低温月で4.27~9.81であった。単木地上部呼吸量とその大きさとの間にぺき乗関係が成立し,とくに地上部乾重との関係ではべき指数が約1となり両者は正比例関係にあると推定された。年間の群落地上部呼吸量は9.22t CO2/ha yr, 5.66t dry matter/ha yrと推定された。以上のような結果をもとに,方法論,呼吸速度の夜間変化,季節変化,呼吸速度と現存量との関係,林分地上部の年間呼吸消費量,現存量,現存量増分の相互関係が考察された。
  • 柴田 信明
    1981 年 63 巻 1 号 p. 19-21
    発行日: 1981/01/25
    公開日: 2008/12/18
    ジャーナル フリー
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