上釜戸地すべりは, 2011年東北地方太平洋沖地震 (Mw9.0) から1か月後に発生した福島県浜通りの地震 (Mj7.0) の強震動の作用により深刻な被害を及ぼした。そこで本研究では, 上釜戸地すべり地の極近傍で臨時の地震観測を実施した。その結果, 上釜戸地すべり地に作用した地震動は, 近傍のいわき湯本ICで得られた観測地震動と同等であることがわかった。ただし, いわき湯本ICでは, 2011年福島県浜通りの地震による記録が残されていないため, サイト特性置換手法を用いて強震波形の推定を行い, 地震地すべりの発生に影響を及ぼす地震動の特徴について言及した。
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