再歸熱すぴろへーたヲ家兎血行中ニ注入ン, コレカ腎臓ヲ通過ンテ尿中ニ移行シ得ルヤ否ヤヲ確メ, 更ニコノ際ニ於ケル腎臓ノ組織學的變化ヲ研索ス.

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本篇ニ於テ, 余ハ供試色素群ノ細菌發育ニ及ボス影響並ニ是等色素群ノ理化學的性状トノ關係ニ就テ述ベントス.即チ, 細菌ニ對スル色素ノ毒性ト化學構造式トノ間ニ於ケル一般通則ト見倣サルル事項, 色素水溶液荷電状態及ビ擴散度トノ關係, 並ニ類脂肪溶解性トノ關係等ニ就キテ論ゼリ, 面シテ是等色素ノ有スル理化學的性状ト毒性トノ間ニ於テ興味アル所見ヲ得タリ.次ニ, 一般ニ毒性弱シト認メラルル所ノ酸性色素群ハ中ニハ, 何等細菌ノ發育増殖上ニ障碍ヲ及ボサズト思ハシムルモノアリ.サレド是等色素ル細菌發育促進的作用ノ有無ニ就テハ確實ナル證明ヲ得ザリキ.又, 色素ノ細菌發育阻止作用始限濃度及ビ殺菌能始限濃度ハ供試菌量ル多寡ニヨリテ移動シ, 尚ホ培養時間ノ長短ニヨリテモ右左サルルモノナルコトヲ認メタリ.

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余ハ本篇其ノIニ於テ, 色素加培地ニ於ケル細菌培養所見並ビニ添加色素ノ培養基内變色機轉ニ就テ觀察セリ.添加色素ノ培養基内ニ於ケル呈色或ハ脱色機轉ハ, 酸鹽基系上又ハ酸化還元系上ノ可逆的反應ナルコトヲ識リ, 以テ病源菌鑑別培養或ハ菌ノ生態機能的研究ニ資スル所大ナリト信ズ.殊ニRelnblauハrH-指示藥トシテ, 細菌學域ニ於ケル利用ニ便ナリ.
次ニ本篇其ノIIニ於テ, Triphenylmethan色素群ヲ以テ和菌生體染色性ヲ檢索セリ.

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本編ニ於テハ細菌還元能ノ定量ヲ論セントス細菌還元能定量ニハ, Thunburg氏Mt-眞空管法, 酸化還元壓測定法, 醗酵終末産物測定法ノ3法アリソノ中酸化還元壓測定法ニハ, Rein青ヲ以テスル比色法ト, 直接電位計測法トアリ先ヅ上記諸法ヲ比較, ソノ當否ヲ解析ン, 諸法併用ノ可否ヲ論ズ次ニ十數種乳酸菌ニツキ其還元能ヲ定量シ更ニ乳酸醗酵ニ一補遺的新知見ヲ得タル記ス.

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余ハ本編ニ於テ, 數種乳酸菌ル諸種糖基質脱水素能並ビニ醗酵性ヲ檢索シ, 短桿菌ト連状球菌トハ其ノ醗酵性ヲ異ニスルヲ述べ, 次デ各種糖醗酵過程ニ於ケル中間物質ノ醗酵性ヨリ, 6糖類及ビ5糖類ノ所謂乳酸醗酷機序ニ就テ一新知見ヲ得タルヲ以テ茲ニ報告ス.

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まうすノ腹腔内ニ於ケル鷄ちふす菌, ちふす菌, 白痢菌.拮抗作用ヲ檢シ, 次デちふす菌及白痢菌ヲまうすノ皮下ニ免疫ヲ施シ或ハちふす菌及白痢菌ノ混合免疫ヲ施シタルまうすニ就テ各菌ニ對スル抵抗力ヲモ檢査セリ.
(1) 鷄ちふす菌ニ對スル白痢菌ル腹腔内拮抗作用.鷄ちふす菌ノ致死量ニ白痢菌ノ致死量以下ノ種々ナル分量ヲ混和シ, 室温ニ1時間放置後之レヲまうすノ腹腔内ニ注射シテ, 鷄ちふす菌ニ因ル感染死ヲ免レ得ルヤ否ヤヲ實驗セシニ, 鷄ちふす菌致死量ニ白痢菌0.1mg.ヲ混和スルトキハ10匹ノ中1匹生存シ, 白痢菌0.2mg.ヲ混和スルトキハ10匹ノ中2匹生存シ, 又白痢菌0.3mg.ヲ混和スルモ前者ト同様2匹生存セリ.以上ノ實驗成績ニ因リ觀察スルトキハ白痢菌ル鷄ちふす菌ニ對スル拮抗作用ヲ微弱ナガラ認ムルコトヲ得タリ.
(2) 白痢菌ニ對スル鷄ちふす菌ノ腹腔内拮抗作用.白痢菌ノ致死量ニ鷄ちふす菌0.1mg.ヲ混和シテ之レラまうすノ腹腔内ニ注射スルトキハ10匹ノまうすノ中3匹生存セリ, 又白痢菌ニ鷄ちふす菌0.2mg.ヲ混和スルモ矢張10匹ノ中3匹生存セリ, 然ルニ白痢菌致死量ニ鷄ちふす菌0.3mg.ヲ混和スルトキハ10匹ノ中1匹生存セルノミ, 之レ白痢菌ニ對スル鷄ちふす菌ノ拮抗作用微弱ナルガ爲メ, 鷄ちふす菌ノ混和多量ナルトキハ兩菌ノ共同作用ニヨリテまうすノ大部分斃死ヒシモノナラン.
(3) ちふす菌ニ對スル白痢菌ノ腹腔内拮抗作用.ちふす菌致死量ニ白痢菌ヲ0.1mg.ヲ混和スルトキハ10匹ノまうす中僅ニ1匹生存セリ.然ルニ白痢菌0.2mg.及ビ3mg.ヲ混和シテ之レヲまうすノ腹腔内ニ注射セシニ, 前者ヨリモ生存數ヲ増シ兩者トモ3匹宛生存セリ.
(4) 白痢菌ニ對スルちふす菌ノ腹腔内拮抗作用.白痢菌致死量ニちふす菌ノ致死量以下ノ分量即チ0.01mg, 0.02mg., 0.03mg.トヲ混和シテ之レラまうすノ腹腔内ニ注射セシニ白痢菌ニ對スルちふす菌拮抗作用極ク微弱ナル爲メ3實驗トモ僅ニ1匹宛ノ生存まうすテ認メタルノミナリ.
(5) 白痢菌皮下注射免疫まうすノちふす菌ニ對スル抵抗力.白痢菌皮下注射免疫まうすニちふす菌ノ致死量以上ヲ注射セシニ, 可ナリ強度ノ抵抗力テ認メ得タリ.即チちふす菌致死量0.05mg.ニ對シ10匹ノ中8匹生存シ, 0.075mg.ニ對シ10匹ノ中6匹生存シ, 又致死量2倍ノちふす菌注射ニ對ンテハ10匹ノ中4匹耐過生存スルヲ確メタリ.
(6) 白痢菌皮下注射免疫まうすノ鷄ちふす菌ニ對スル抵抗力.白痢菌免疫まうすニ對ノ鷄ちふす菌致死量 (06mg.) 以上ヲ腹腔内ニ注射セノニ, 免疫まうすハ鷄ちふす菌ニ對スル抵抗力極メテ微弱ニノテ鷄ちふす菌致死量注射ニ對ノ10匹ノ中僅ニ2匹生存ン, 其ノ他ノ鷄ちふす菌0.9mgニ對ノテハ全部斃死セリ.又鷄ちふす菌致死量2倍ニ對ノ僅ニ1匹ノ、生存セリ.
(7) ちふす菌皮下注射免疫まうすノ白痢菌ニ對スル抵抗力.ちふす菌免疫まうすハ白痢菌ニ對ノテ著ノキ抵抗力ヲ享有ノ, 白痢菌致死量及ヒ致死量強ニ對ノ, 供式まうす全部力生存セリ, 白痢菌致死量2倍ニ對ノテ5匹生存セリ.
(8) ちふす菌及白痢菌混合免疫まうすノ白痢菌ニ對スル抵抗力.混合免疫ヲ施ノタルまうすハ白痢菌致死店即チ08mg.及ビ1.2mg., 1, 6mg.ヲ腹腔内注射ニ對ノテ抵抗力著ノク強大ニノヲ試驗まうすノ全部ハ耐過生存セリ.
(9) ちふす菌及白痢菌混合免疫まうすノちふす菌ニ對スル抵抗力.混合免疫まうすニちふす菌ノ致死量以上ノ種々ナル分量ヲ注射セノニ, 試驗動物ノ抵抗力強大ニノテ全部力能ク耐過生存セリ.

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白痢菌, 鷄ちふす菌, 大腸菌, 變形菌免疫元ヲ以テ家兎及海〓ヲ非經口的ニ免疫ヲ施シぢふてりーときしんニ對スル非特異性抗體産生ノ有無ヲ檢査セリ.
白痢菌, 鷄ちふす菌, ちふす菌, 大腸菌, 變形菌等ノ免疫元ヲ以テ海〓及ビ幼若家兎ヲ3回免疫注射ラ施シ最後ノ處置ヨリ2週日後ニぢふてりーときしん (DLM2×) テ皮下ニ注射シテ該ときしんニ對スル非特異免疫ノ發生シタリヤ如何ヲ試驗セシニ試驗動物ル全部ハ注射後30時間乃至45時間後ニ於テ斃死シ1匹モ該毒素ニ耐過生存スルモノナカリキ.

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ちふず免疫血清, 溶血素血清, ぢふてりー血清或ハ馬血清ヲ象兎ニ經口的投與或ハ浣腸法ニ因リ投與ノタルトキ此等種々ノ抗體ハ能ク吸収セラルルヤ否ヤ換言スレバ被働性免疫ヲ受クルコトヲ得ルヤ如何等ヲ探究シタルモノナリ
1) ちふす免疫血清ヲ幼若家兎ニ (10匹) 經口的ニ投與センニ (感作) 10匹ノ家兎全部ニ於テ凝集反應陽哲ナリ.即チ50×1匹, 100×陽性4匹, 200×陽性2匹, 400×陽性3匹ナリ.又ちふす免疫血清ヲ非感作ノ儘ニテ之レヲ幼若家兎ニ經口的ニ投與セノニ試驗動物全部ハ凝集反應陽性ナリ.即チ100×陽性3匹, 200×陽性1匹, 400×陽性1匹ノ域績テ得タリ.以上ノ成績ニ因リ觀察スレバちふす免疫血清ヲ幼若家兎ニ向テ經口的ニ投與スルトキハ感作ナルト非感作ナルトヲ不問全部吸収セラレテ凝集反應ハ陽性ニ傾キタリ.
ちふす免疫血清ヲ經口的投與ニ因ル幼若家兎免疫血清ノ凝集素ノ消長ニ就テ觀察スルニ次ノ如キ成績ヲ得タリ.今2, 3ニ就テ凝集素保存口數ヲ列擧スレバ下ノ如シ.第3表ノ (1) ハ200×ノ凝集價テ有ノ34日間凝集素ヲ證明ノ又第3表ノ (2) ハ400×ノ凝集價ヲ有ノ44日間保有ノ, 第3表ノ (3) ハ100×ノ凝集價ヲ有シ22日間凝集素存在セリ.即チ凝集價高キ血清ハ長時日凝集素ヲ證明スルコトヲ得タリ.
2) ちふす免疫血清ヲ幼若家兎ニ向テ浣腸ノタルニ (感作) 及 (非感作) 全部凝集反應陽性ノ成績ラ得クリ.即チ感作家兎ニ於テハ9匹ノ中200×陽性反應ラ呈スルモノ5匹, 400×稀澤液ニテ陽性反應ヲ現ハスモノ4匹アリタリ.又非感作家兎ニ於テハ5匹ノ中100×陽性ノモノ2匹, 200×陽性2匹, 400×陽性反應ヲ呈スルモノ1匹アリタリ.凝集素ノ消長ニ就テハ經口免疫血清ト大差ナノ.
3) 溶血素血清ノ經口的投與 (感作及非感作) 及ビ溶腸法ニ因ル (感作及非感作) 幼若家兎血清ニ就テ溶血反應ラ檢査セシニ全部ノ試驗家兎ニ於テ溶血反應陰性ナリ.即チ溶血素血病ハ吸収セラレザルコトヲ知レリ.
4) 馬血清ヲ家兎ル皮下ニ注射ノ其ノ免疫血清ニ就テ沈降反應ヲ檢査セノニ20×稀釋血清ニテ沈降反應陽性ノ成績ヲ得タリ.
5) 馬血清ラ幼若家兎ニ向テ經口的ニ投與セシニ感作及非感作ヲ不間ス全部沈降反應陰性ナリキ.
6) 馬血清テ幼若家兎ニ謄汁感作ノ下ニ浣腸セノニ供試家兎8匹全部沈降反應陽性ナリキ.即チ5×陽性ノモノ1匹, 10×陽性ノモノ5匹, 20×陽性ノモノ1匹アリタリ.又非感作家兎ニ於テハ5匹ノ中5×稀釋ニテ沈降反應陽性ノモノ1匹, 10×陽性2匹, 20×陽性反應ヲ呈スルモノ2匹アリ.即チ全部沈降反應陽性ナリ.
7) ちふてりーときしんヲ海〓ニ浣腸法ニ因リテ免疫ヲ施シタルニ供試動物ノ全部ハ免疫後短時日ニンテ斃死シ其ノ目的テ達スルコト能ハザリキ.蓋ン其ノ死因ハ腸管ノ壊死ニ陷リタルガ爲メナリ.
8) 抗毒素血清ヲ幼若家兎ニ向テ謄汁感作ノ下ニ經口的投與ヲ施ノ2週日後ニ致死量2×ノおふてりーときしんヲ家兎ル皮下ニ注射セシニ注射後2日乃至5日間生存シタリノカ1匹モ致死量2倍ノときしんニ耐過生存スルモノナカリキ.
9) 抗毒血清ヲ謄汁感作ノ下ニ幼若家兎ニ向テ注射ン2週日ヲ經過ノテときしん致死量2×ヲ皮下ニ注射ノタル結果ハ之レヲ經口免疫ニ比スレハ稍々長時間生存セノモ前者ト同樣該毒素ニ耐過生存センモノナカリキ.

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精製ふおるもわくちんヲ種々ナル比較稀釋ノ, 之等稀釋及ヒ精製, 濃縮精製ふおるもわくちんト原ふおるもわくちんトヲ使用ンテ其ノ免疫能力ヲ比較實驗ン, 更ニ之等ぶればらーとノ「Lf」ト免疫價トノ關係ヲ實驗考察セリ.

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