日本微生物學病理學雜誌

死體現象ニ關スル研究補遺

第6編健常らつて死後臟器内ニ於ケル細菌檢索(組織切片標本ニ就イテ)

佐藤隆保

1943 年 37 巻 4 号 p. 245-255
発行日: 1943/04/01
公開日: 2009/08/24

DOIhttps://doi.org/10.3412/jsb1928.37.245

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健常動物死後各臟器ヲ無菌的ニ處理シ,ばらふいん組織切片標本ニ就イテ之等ノ細菌ノ存在數ヲGaffky氏分類法ニ因ツテ,各温度ニ於ケル増殖状態,並ニ死後經過時間ニヨル細菌増多ノ現象ヲ攻究シ,併セテ之等細菌ハ如何ナル臟器ニ多數觀察シ得ラレルカ,ヒイテハ細菌原由問題ヲ解明セント欲シタ.
今各温度ニ於ケル細菌増殖數ハ明瞭ニ認メ得ナカツタト雖モ一般ニ死後高温ニ放置セル程該存在數ハ同一時間ニ於テ多クナル傾向ヲ認メタ.又死後經過時間ニ就イテ之ヲ觀察スルニ經過時間ノ長イ程細菌數ノ増加ヲ明カニ認メ得ラレタ.而シテ肺,胃,賜ニ於テハ細菌保存數多ク,肝,脾,膵,腎ハ中等位,心,腦,筋ハ下位ヲ,股動脈ハ1例ノ細菌存在モ無キヲ示シタ.生前外界ト交通アリシ各臟器ニ多イ結果ヲ得タ事ハ當然ト云ヘドモ,之等細菌ノ侵入門戸ニ就イテハ生前ヨリ存セル細菌ノ繁殖ニヨルモノナルカ,或ハ又上記肺,胃,腸ヨリ移行サレタルモノナルカハ今後ノ研究ヲ俟ツテ論斷セラルベキ問題デアラウ.

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死體現象ニ關スル研究補遺

第7編らつて靜脈内葡萄状球菌液注射打撲死後臟器内ニ於ケル細菌檢索(組織切片標本ニ就イテ)

佐藤隆保

1943 年 37 巻 4 号 p. 256-268
発行日: 1943/04/01
公開日: 2009/08/24

DOIhttps://doi.org/10.3412/jsb1928.37.256

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動物靜脈内黄色葡萄状球菌液0.5ccヲ注入打撲致死後第6扁ニ準據シテ各温度,死後經過時間別ニ各臟器内ノ細菌増殖状態並ニ葡萄状球菌分布状態ヨリ死後細菌侵入門戸ニ就イテ檢索セントシタ.今高温度程,死後經過時間ガ延長スルニツレテ各臟器内細菌存在數ハ増加シ,肺,胃,腸ノ臟器ニ常ニ多數證明セラレタ事ハ第6篇ト同様デアル.葡萄状球菌ノ存在ハ死後一定時間ヲ經タル標本ニ於テ初メテ證明サレタ事ニ依リ該菌ハ死後ト雖モ血液中ヲ移行シテ各臟器ニ達スルト云フ事ヲ推察シ得ラレタ.更ニ考按スルニ胃,腸,肺ノ如クニ生前既ニ比較的諸種細菌ノ存在セル臟器ヨリ死後何等カノ經路(血管中,淋巴管中,其ノ他)ヲ辿リテ他ノ臟器ニ移行サレ得ル可能性ガアルト云フ事ハ信ゼラレル.夫レ故生前無菌的ト見做サレタ所ノ臟器ニ於テハ僅カ乍ラ菌ノ存在ガ證明セラレタ事ニヨリ,上記臟器ヨリ移行セラレタ細菌ト相ヒ俟ツテ斯クノ如ク諸臟器ガ菌ニ侵カサレル所トナツタデアラウト思考セラレル.

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超音波ノ鷄ぺすと病毒ニ及ボス影響ニ就テ

第1編超音波ノ鷄ぺすと病毒ニ及ボス影響

松本節郎

1943 年 37 巻 4 号 p. 269-290
発行日: 1943/04/01
公開日: 2009/08/24

DOIhttps://doi.org/10.3412/jsb1928.37.269

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電壓1800 Volt,陽極電流ノ強サ0.35A,高周波電流ノ強サ0.9A,周波數毎秒550K.C.ノ超音波ヲ,鷄卵内及ビLi-Rivers氏こるべん内ニ培養セル鷄ぺすと病毒ニ作用セシメタルニ10^-1稀釋液ニ於テハ超音波1.5分間作用ニ依リ完全ニ毒力ヲ喪失シ,本病毒力ヲ喪失セシムルニ足ル超音波作用時間ハ稀釋倍數ノ増加ニ從ヒ階段的ニ短縮スルヲ實驗的ニ證明シタ.

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肺炎菌ノ研究

第4編肺炎菌ノ銀たんのぞるニ對スル被染色性ニ就イテ

金光大鳳

1943 年 37 巻 4 号 p. 291-307
発行日: 1943/04/01
公開日: 2009/08/24

DOIhttps://doi.org/10.3412/jsb1928.37.291

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肺炎菌ノ研究

第5編酸又ハあるかりデ抽出シ得タ物質ノ物理化學的性状

金光大鳳

1943 年 37 巻 4 号 p. 308-315
発行日: 1943/04/01
公開日: 2009/08/24

DOIhttps://doi.org/10.3412/jsb1928.37.308

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ぢふてりー毒素中毒時ニ於ケル諸内分泌臟器ノ病理組織學的變化並ニびたみんC含有量ノ消長ニ關スル實驗的研究

第6編甲状腺びたみんC含有量ノ消長

堂本昌鎬

1943 年 37 巻 4 号 p. 316-324
発行日: 1943/04/01
公開日: 2009/08/24

DOIhttps://doi.org/10.3412/jsb1928.37.316

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甲状腺びたみんC含有量ニ就テハ,新井,藤田及海老原,小林ハ,化學的ニ之ヲ定量シ,伊藤,須賀井,松田,木下ハ,今氏銀顆粒反應ヲ以テ之ヲ檢シ,該顆粒ノ増減ヲ以テ,甲状腺機能状態ヲ推定セリ.ぢ毒素ニヨル,甲状腺びたみんC含有量ノ變化ニ就テハ, Houssay及Sordelliハ,甲状腺剔出ニヨリ,ぢ菌又ハぢ毒素ニ對スル抵抗力ハ,惡液質ニ於テノミ減退スト報告セリ.
余ハ,ぢ毒毒中毒時ニ於ケル,甲状腺びたみんC含有量ノ變化ヲ,化學的及組織化學的ニ檢索シ,次ノ如キ成績ヲ得タリ.
實驗材料及方法ハ,第1及2編ニ於テ,之ヲ詳述セリ.
甲状腺びたみんC含有量ハ,化學的定量ニヨルニ,大量ぢ毒素ヲ投與シタルモノニ於テハ,初期ニハ,著明ニ増加スルモ,末期ニハ,對照動物ト大差ナク,中等量ぢ毒素投與ニテハ,稍増加シ,少量ぢ毒素持續投與群ニテハ,此ガ減少ヲ來シ,殊ニ,經過時日ノ長キモノニ於テ,其ノ減少度著明ナリ.
組織化學的銀顆粒反應ニ於テハ,大量ぢ毒素投與後,初期ニハ,銀顆粒増加スルモ,末期ニハ著變ナク,中等量及小量ぢ毒素投與ニテハ,其ノ投與量如何ヲ問ハズ,銀顆粒ノ増減ハ著シカラズ.

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ぢふてりー毒素中毒時ニ於ケル諸内分泌臟器ノ病理組織學的變化並ニびたみんC含有量ノ消長ニ關スル實驗的研究

第10編副腎びたみんC含有量ノ消長

堂本昌鎬

1943 年 37 巻 4 号 p. 325-333
発行日: 1943/04/01
公開日: 2009/08/24

DOIhttps://doi.org/10.3412/jsb1928.37.325

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ぢふてりー毒素ト,副腎びたみんCトノ關係ニ就テハ, Thaddea及Hoffmeislirハ,ぢ毒素中毒海〓ニ於テ,副腎びたみんC含有量ノ,著シク減少シ,びたみんC投ニヨリ,恢復スルヲ認メ,其ノ他,多數學者ハ,副腎ニ於テ,びたみんC含有量ノ減少ヲ確メタリ.余ハ,ぢ毒素投與ニヨル,副腎びたみんC含有量ノ變化ヲ,化學的及組織化學的ニ檢索シ,次ノ如キ成績ヲ得タリ.
實驗材料及方法ハ,第1及2編ニ於テ,之ヲ詳述セリ.
ぢ毒素中毒ニヨル,副腎びたみんC含有量ノ變化ヲ,化學的ニ檢シタルニ,大量ぢ毒素投與初期ニハ,着明ニ増加ヲ示シ,末期ニハ,却ツテ著明ニ減少ヲ來セリ.中等量ぢ毒素投與ニテハ,稍減少シ,少量ぢ毒素持續投與ノモノニ於テハ,著變ナク,對照動物ニ於ケルト大差ナシ.組織化學的銀顆粒反應ハ,化學的定量成績ニ,略一致シ,大量ぢ毒素投與初期ニハ,銀顆粒ハ増加シ.末期ニハ,著明ニ減少ヲ來シ,中等量ぢ毒素投與ニ於テハ,僅ニ減少ヲ來セリ.

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