日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2004年年会講演予稿集
選択された号の論文の616件中101~150を表示しています
  • 西牟田 浩司, 亀島 欣一, 中島 章, 岡田 清
    セッションID: 1E31
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    アロフェンは、わが国に多量に存在する火山灰が風化変質して生成した粘土鉱物で、特異な表面電荷や陽イオン-陰イオン交換能などの性質を有するナノ粒子である。そのアロフェンの高機能化を考え、その表面にリン酸イオンを表面吸着させ、リン酸表面修飾アロフェン複合体を作製した。この複合体には表面のリン酸基による選択的な重金属イオン除去能が期待できるので、その重金属イオンに対する除去能と選択性について調査した。その結果、リン酸表面修飾することにより、その重金属除去能は向上し、選択性も確認された。
  • 米沢 直樹, 荻原 俊夫, 後藤 義昭
    セッションID: 1E32
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    フライアッシュからのゼオライト合成に関する研究は数多くの報告があるが、ZSM-5の合成例は少ない。またそれらの結果もZSM-5の純度が低いものであった。本研究ではフライアッシュにシリカとNa2CO3を加え、アルカリ溶融により結晶性の石英やムライトまでも非晶質化させ、これにH2OとTPABrを加え、それに水熱合成法を用いた。生成物のXRD測定とSEM観察によりZSM-5の単相での生成を確認した。最適合成条件の検討ならびに本法で得られたZSM-5と従来のものとの物性値、純度などを比較検討した。以上の事から合成に及ぼす因子は石英、ムライトの存在や合成系のSi/Al比、アルカリ濃度である事が分かった。
  • 笹井 亮, 水谷 友則, 伊藤 秀章
    セッションID: 1E33
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    石炭飛灰のような無機系固体産業廃棄物とおが粉のような木質系固体産業廃棄物の新規利用法として、これらを原料とした多孔性吸着材料の作製とその特性に関する検討を行った。焼成による木質廃棄物の炭化・活性炭化に加え、無機系廃棄物でありこれまでは機械的強度への寄与のみを担ってきた石炭飛灰をゼオライト化することにより、原料として加えた無機・木質の両者に吸着特性をもたせるための作製法の確立を目指した。
  • 大橋 徹, 松田 元秀, 三宅 通博
    セッションID: 1E34
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    火力発電所から大量に発生する石炭灰の再資源化に関しては、その主成分であるSi、Alを利用したゼオライトへの変換が試みられている。しかし、10-20mass%の割合で石炭灰中に共存する未燃炭素には注目されていない。本報では、石炭灰中のSi、Al、未燃炭素に着目し、ゼオライトと活性炭の複合材料への変換を検討したので、報告する。
  • 荻原 俊夫, 岡村 裕美, 後藤 義昭, 磯 文夫
    セッションID: 1E35
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    下水汚泥焼却灰は,コンクリート2次製品,路盤材,透水性レンガ等に51%が有効利用されているが,46%は埋め立て処分されている.本研究は,下水汚泥焼却灰の新規用途の可能性を探るため,大谷石に含まれる天然ゼオライト(クリノプチロライト)の発泡現象を利用した大谷石と下水汚泥焼却灰からの多孔質セラミックスの作製を試みた。大谷石と焼却灰の混合比による発泡条件,発泡体の焼成条件,得られた多孔質セラミックスのキャラクタリゼーションについて検討を加えた.大谷石混合量33%以上,焼成温度1100℃で良好な焼結体が得られた.気孔率や細孔径は大谷石の混合量が多くなるに従って大きくなる傾向を示した
  • 大橋 浩介, 前浪 洋輝, 井須 紀文, 石田 秀輝
    セッションID: 1E36
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    下水汚泥焼却灰の再資源化を目的とし、水熱固化を試みた。下水汚泥焼却灰にCa源をCa/P原子数比が1.5となるように作製した成形体を各条件(温度160-220℃、時間20h一定)で水熱処理することにより固化体を作製した。水熱固化体の曲げ強度は処理温度の上昇に伴い増加し、処理温度220℃において曲げ強度15.2MPaを示した。曲げ強度の増加は、水熱処理により生成する針状のhydroxyl apatite (Ca10(PO4)6(OH)2) 結晶同士の重なり合いによるものと考えられる。
  • 前浪 洋輝, 田中 英昭, 井須 紀文, 石田 秀輝
    セッションID: 1E37
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    浄水場で発生する汚泥(浄水汚泥)の水熱固化処理による再資源化を検討した。浄水汚泥に消石灰を0-20mass%加えて混合し、一軸加圧成形後、220℃で10時間水熱処理した。水熱処理により強度が増加し、曲げ強度は、消石灰添加量5mass%で最大値13.0MPaを示した。水熱処理により数十nmの微細組織が生成し、強度発現に関係していると考えられる。この微細組織はSiO2とAl2O3成分を主成分とする化合物から構成され、TEM-EDXよりCa/(Al+Si)=0.02,Al/(Al+Si)=0.57であることが判明した。また、浄水汚泥水熱固化体は、窒素吸着細孔径分布測定より4-7nmのメソ細孔を多量に含み、比表面積が157m2/gと高いことが判明し、調湿材料としての応用が期待できる。
  • 宮嶋 圭太, 安藤 泰典, 山田 誠司, 高橋 洋祐, 長屋 重夫, 古村 清司, 渡邉 彰三
    セッションID: 1E38
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    次世代のエネルギー源として水素の需要が高まることが予測されている。水素を工業的に製造する方法の一つに高温でメタンと水を反応させる水蒸気改質法がある。反応により生成した水素を分離・回収することで水素収率が向上する。本研究の目的は熱的・機械的に安定な窒化珪素系多孔質材料を用い高温・高圧下で使用可能な水素分離膜を作製することにある。分離膜の薄膜化・高強度化を達成する為に分離膜を多孔質窒化珪素支持体上に作製した。支持体には適切な細孔径と平滑性が必要とされる。そのため、支持体を細孔径1μmの基材上に、細孔径0.1μmの中間層を積層した。報告では支持体の作製方法と細孔径・気孔率の制御について述べる。
  • 宮嶋 圭太, 安藤 泰典, Balagopal Nair, 横山 真紀子, 田口 久富, 長屋 重夫, 古村 清司, 渡邉 彰三
    セッションID: 1E39
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    水素製造の高効率化のために、反応器中に水素分離膜を導入した膜反応器が検討されている。反応をより高効率に行う為には高い水素透過率と透過係数比が分離膜に要求される。本研究は、窒化珪素の前駆体であるポリシラザンを分離膜材料に用い、高温・高圧下で使用可能な水素分離膜を作製することを目的としている。分離膜は細孔径を制御した多孔質窒化珪素支持体にポリシラザンをコートして作製した。焼成温度・雰囲気を制御することで水素分離が可能な0.3_から_1.0nmの細孔を形成した。ガス分離試験では透過係数比(=H2透過率/N2透過率)100が得られた。
  • 大場 陽子, 坂井 悦郎, 大門 正機
    セッションID: 1F06
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    水熱条件下でチタニウム基板をアルカリ性の金属塩水溶液と反応させると、その表面に結晶性のチタン酸塩膜が析出する。析出開始までの時間は、反応温度や金属塩の種類、アルカリ溶液の濃度により異なり、結晶膜と基板との間には、Tiと酸素からなる層の存在が認められた。反応温度や金属塩の種類、アルカリ溶液の濃度により、層の厚さは変化した。このTi-O層が厚くなると、膜の剥離が生じやすくなることから、アルカリ水溶液中では、チタン酸塩の結晶析出に先立ち、チタン基板表面に含水量が多く結晶性の低い酸化チタンの層が生成すると考えられる。この酸化チタン層より供給されるチタンと溶液中の金属イオンとが反応することによりチタン酸塩が生成すると推察できた。
  • 大門 啓志, 大村 真也, 田村 和幸, 松原 孝至, 引地 康夫, 太田 敏孝
    セッションID: 1F07
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    室温付近でのTi(OH)4_-_HCl系懸濁液の加水分解によるチタニア(TiO2)原料粉末の調製条件の最適化について検討した.TiCl4-6N HCl溶液をNH4OH水で中和し,ろ過,洗浄,遠心分離機による含水量の調節後,Cl-/Ti4+比=4, 2, 1, 0.5になるように濃塩酸を加えスラリーを調製した.スラリー中のTi4+濃度は約1 mol/lであった.40℃に保った温風循環式乾燥器で24時間静置し,生成した沈殿物をアセトンでろ過,洗浄した後,室温で乾燥し,原料粉末とした. Cl-/Ti4+比=1以上では,生成相はルチルのみであった.Cl-/Ti4+比=1で生成率は98%,比表面積は83 m2/gであった.また,優れた焼結性を示し, 950℃3時間の焼成で相対密度>98%が得られた.
  • 大門 啓志, 安田 知壱, 松原 孝至, 引地 康夫, 太田 敏孝
    セッションID: 1F08
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    ZrOCl2濃厚溶液の加水分解により生成するジルコニアの粒子形態と焼結性を調べた.濃厚溶液の加水分解により,5×10 nm の異方形状のZrO2一次粒子からなる球状の凝集体が生成した.ZrOCl2水溶液の加水分解により生成するHClの加水分解の抑制を防ぐため,密閉した二重容器の外側に活性アルミナを充填して実験を行った.200℃,24時間の加熱処理と引き続く急冷により乾燥状態のジルコニア粉末が得られた.生成したジルコニアは平均粒径1.0μmの凝集体を形成していた.他の塩化物水和物を添加することにより,凝集体のサイズを制御できた.平均凝集径0.5μmの粉末を用いて,Y2O3 3mol%添加,1350℃,2時間の焼成により,相対密度94%の焼結体が得られた.
  • 稲田 幹, 上原 雅人, 榎本 尚也, 北條 純一
    セッションID: 1F09
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    0.5M塩化チタニル水溶液の自己加水分解により、酸化チタン微粒子を合成した。反応にマイクロ波を導入したところ、粒子生成が促進された。硫酸イオンの添加により、生成相がルチルからアナターゼに変化した。
  • 中西 毅, 増田 佳丈, 太田 裕道, 河本 邦仁
    セッションID: 1F10
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    低エネルギーで環境負荷が少ない方法で、かつ、加工のし難いセラミックス薄膜を簡便で少ない工程数でパターン化することを目的として、これまでにFe3O4マグネタイトの水溶液からの直接選択析出を行った。表面官能基にアミノ基を有する自己組織膜をUVリソグラフィによりパターン化し、テンプレートとして利用し、触媒としてパラジウムを選択的に付与することで、Fe3O4マグネタイトの直接選択析出を行ってきた。今回は、性質の異なる他の官能基を有する自己組織膜を用いることで、その選択析出の原因を明確にするとともに、他元素を導入したMFe2O4フェライトの直接選択析出とその評価を試みた。
  • 高 彦峰, 増田 佳丈, 太田 裕道, 河本 邦仁
    セッションID: 1F11
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    従来強誘電体薄膜や高誘電率薄膜の成膜には各種スパッタ法、sol-gel法, ALD, 各種CVD法等が多く用いられてきた。高温成膜における組成制御の困難さを避ける手法として、生体内での鉱物化現象に学んだバイオミメティック材料化学の分野が最近拓けてきており、これによるセラミックス成膜研究が盛んに行われている。本研究では、MOSFET等の電子デバイスへの応用を目的とし、ZrO2薄膜の水溶液から合成を行ったので報告する。
  • 沢田 享, 増田 佳丈, 太田 裕道, 河本 邦仁
    セッションID: 1F12
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    LSIの高速動作化に対応して、配線として電気抵抗の低い材料を用いる事は必須なデバイス構成であり、銅配線が用いられるようになっている。そこで我々は、APTMS(3-Aminopropyl-trimethoxysilane)_-_自己組織膜を紫外線照射によってAPTMS-SAM(-NH2)とシラノール基(-OH)のマイクロパターンを作製し、これをテンプレートとして銅イオンを含む水溶液中(50℃)に浸し、領域選択析出(Site-selective deposition)を試みた。この反応系では銅が自己触媒作用を有するため触媒を予め析出させる工程がいらない。
  • 白幡 直人, 横川 善之, 亀山 哲也, 穂積 篤
    セッションID: 1F13
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    ポリマーなどのフレキシブル基板上への金属酸化物薄膜の被覆は、軽量性、可とう性を付与できることから、電子デバイスへの応用が期待されている。しかしながら、ポリマー表面を構成する官能基の種類及び、配向性が無秩序であるために、これまで、密着性良く、ポリマーを金属酸化物で被覆することは困難であった。今回、ポリマー表面と金属酸化物薄膜の間に、酸化物超薄膜(オキサイドナノスキン)を接着層として介在させることによって、高い密着性を付与することに成功した。さらに、オキサイドナノスキン上へ単分子膜テンプレートを配設することによって、金属酸化物薄膜を空間選択的にポリマー表面上特定の位置へパターン化することも可能となった。
  • 鵜沼 英郎, 堤田 芽衣, 渡辺 邦雄
    セッションID: 1F14
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    水溶液中のFe2+イオンを塩素酸イオンで酸化し、基板上に均一なFe6S4O21水和物薄膜を形成した。引き続きその薄膜を酢酸ナトリウムでpH8に緩衝したFe2+含有水溶液に浸し、60℃に保持することによって黒色のマグネタイト薄膜を作製した。薄膜析出時の溶液濃度の影響、反応温度の影響、および薄膜の核形成に対する基板の種類の影響を調べた。
  • 両角 靖孝, 木枝 暢夫
    セッションID: 1F15
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    電気化学プロセスを用いてSnO2薄膜を作製するため、新たにこのプロセスに適したSn酸水溶液を作製した。この水溶液はSn、O、H以外の元素を含まず、pH上昇によって水酸化すずを析出する、優れた原料溶液である。この溶液を電解液として陰極にSUS基板、陽極にカーボン板、Ag/AgCl参照電極を用い、直流電源を用いて印加電圧-4から-8V、浴温0℃の条件で電解し、500から600℃で1h焼成して薄膜を得た。XRDの結果から、得られた薄膜はSnO2であることが確認できた。SEMで観察したところ、ポーラスで表面積が大きい薄膜が析出していた。これらのことから、このプロセスで作製した薄膜はガスセンサーなどへの応用が期待される。
  • 今井 宏明, 仰木 浩俊
    セッションID: 1F27
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    二フッ化スズの水溶液に尿素を加えて60℃で保持することで、厚さ20nm程度の結晶性二酸化スズからなるナノシートの合成に成功した。二酸化スズ結晶のc軸はシート表面に垂直に配向しており、また、(001)表面にはフッ素の存在が示唆された。ナノシートを基板上に成長させることで100-500nmのセル状細孔からなる多孔質二酸化スズ膜の作製が可能であった。
  • 木場 祥介, 渡辺 真太郎, 黒田 一幸
    セッションID: 1F28
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    ナノレベルでの無機-有機ハイブリッド合成の一環としてメトキシ化オクトシリケートを合成した。層状ポリケイ酸塩の一種であるオクトシリケート(Na8[Si32O64(OH)8‚32H2O], Na-Oct)の層間カチオンを酸処理によりプロトン化した後、メタノールと反応させることにより、メトキシ化オクトシリケートの合成を行った。メタノールは層間のシラノール基(Si-OH基)と反応し、層間に固定化されていることがXRD, 固体13C CP/MAS NMR, TG-DTAより示された。
  • 向 軍輝, 諸 培新, 増田 佳丈, 河本 邦仁
    セッションID: 1F29
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    A silica-like layer was grafted on polymer surface and self-assembled monolayers (SAMs) were fabricated on the polymer substrate. The SAMs were modified into templates and micropattern of functional membranes was deposited on the substrate. To suppress the undesired contaminating, barrier effect was employed by using shielding reagent. Super site-selective micropattern of functional membranes was successfully obtained on polymer substrate.
  • 岡本 拓巳, 関野 徹, 柴田 和則, 林 大和, 楠瀬 尚史, 中山 忠親, 春日 智子, 新原 晧一
    セッションID: 1F30
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    近年日本で開発された酸化チタンナノチューブは、光触媒として良く知られらアナターゼ型を基礎構造として持ちながら、内径数nm、外形8_から_12nm程度のオープンエンド型ナノチューブ構造を持つ。本材料は極めて簡単な低温化学プロセスにより自己組織化的にナノチューブが形成されるが、そのユニークな1次元ナノスペースの存在と高い比表面積および酸化チタンの機能から予測されるように、光触媒や高機能材料として期待されている。本研究では、酸化チタンナノチューブの高機能化を目的として合成プロセスを検討すると共に、ナノチューブ形成に与えるプロセスの影響や光学的性質などについて議論する。
  • 矢田 光徳, 横田 仁美, 鳥飼 紀雄, 渡 孝則
    セッションID: 1F31
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    酸化ニオブ粉末を水酸化ナトリウム水溶液中で水熱処理することにより、酸化ニオブをナトリウム塩に変換し、その後、塩酸水溶液で処理することによりアモルファス構造のニオブ酸水酸化物が得られた。この生成物のTEM観察を行ったところ、幅数ナノメートルから数十ナノメートルで、長さが長いものでマイクロメートル以上にもなる一次元ナノ構造体を得た。この物質を熱処理することにより、結晶性の酸化ニオブに変換することができた。
  • 藤代 芳伸, ラマリンガ マンガレラ, 淡野 正信, 濱本 孝一
    セッションID: 1F32
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    燃料電池等の化学エネルギー変換において高効率で小型の電気化学セルの開発が重要である。Gd-CeO2はイオン導電性材料として400℃付近の低温での燃料電池の電解質として期待されている。本研究では、イオン伝導体を利用するマイクロリアクターの電解質として利用可能なマイクロチューブ型セラミックスを合成を目的として、溶液化学法でのチューブセラミックスの合成を試み、微細構造等の特性を比較した。
  • 矢田 光徳, 谷口 千代子, 鳥飼 紀雄, 渡 孝則
    セッションID: 1F33
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    希土類化合物ナノチューブを構成単位として様々なマイクロ構造体を構築した。無撹拌状態で合成すると、希土類化合物ナノチューブが放射状に成長し、数マイクロメートルの大きさの球状粒子が生成した。一方、石英上にナノチューブを成長させたところ、石英板に対してほぼ垂直にナノチューブが配列して厚さ数マイクロメートルの薄膜が形成された。さらに、PET上にナノチューブを薄膜状に成長させた後に、電子線照射すると薄膜が剥離してカールし、マイクロチューブが形成された。
  • 矢田 光徳, 酒井 聖二, 鳥飼 紀雄, 渡 孝則
    セッションID: 1F34
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    NaAOTとアルキルアルコールからなる分子集合体を鋳型として酸化セリウムのナノワイヤー及びナノリングの合成に成功した。アルキルアルコールを用いないでAOTだけを鋳型として合成した時や、AOTとブチルアルコールの共存下で合成した時には主にナノワイヤーが生成した。一方、AOTとオクチルアルコール共存下で合成した時にはナノリングが生成した。さらに、AOTとドデシルアルコール共存下で合成した時にもナノリングが生成したが、あまり、リングは分離しておらず凝集状態で存在していた。
  • 榎本 尚也, 阿蘓 良太, 上原 雅人, 北條 純一
    セッションID: 1F35
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    種々のベンゼン誘導体に強力な超音波振動を与えることにより炭素質ナノ粒子を合成した。金属粒子が共存したとき重合反応は著しく促進した。電子顕微鏡により亜鉛粒子表面から板状粒子が成長し、それが成長していく様子が観察された。ニッケル・コバルト粒子を用いた場合に特異的な針状粒子が観察された。鉄粒子を用いた場合にはFe-C化合物の生成の可能性が示唆された。ソノケミカル反応による超高温と超急冷効果により様々な反応が起きていると推定される。
  • 山田 浩介, 上原 雅人, 榎本 尚也, 北條 純一
    セッションID: 1F36
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    濃度調節したFeCl2水溶液にNaOHを過剰に加えてFe(OH)2沈殿を作製し、機械的攪拌(以下MS)および超音波照射(以下US)により反応させ、Fe3O4を合成し、核生成、粒径に対する影響を調査した。MS,USともに濃度が低いほど粒径は小さくなった。MSで得られた最小粒径は0.01Mでの30nm程度であり、更に濃度を低下させると0.001Mでは未反応の非晶質であった。一方、定在波型USでは0.001Mでも粒径10nm程度の結晶質Fe3O4微粒子が生成した。これはキャビテーションバブル周辺の溶媒がバブル内に蒸発し、バブル周辺の濃度が局所的に過飽和となり核生成が起きやすくなったと考えられる。
  • 小澤 清, 王 軍虎, 野浪 亨, 江口 美佳, 中村 博昭, 目 義雄
    セッションID: 1F37
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    水溶液からの化学溶液法によって、ニオブ置換型アンチモン酸の単分散微粒子を作製した。得られた単分散微粒子は正八面体の形状をもった単結晶から構成され、その大きさは35 - 50 nmの範囲であった。構造を明らかにするために、粉末X線回折のデータを用いたリートベルト解析を実施した。その結果、ニオブ原子は16cサイトに位置し、アンチモン原子と置換していることがわかった。発表では、これらの形態、構造の解析とは別に、ニオブ置換型アンチモン酸のプロトン伝導特性を構造と関連させて報告する。
  • 鈴木 聡司, 中村 智彰, 山口 十志明, 菊田 浩一, 平野 眞一
    セッションID: 1F38
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    本研究室では、無機有機複合蛍光体材料の開発を行ってきた。無機物質であるGaOOHと有機ポリマーであるポリアクリル酸は、それ自身では共に発光しないが、両者をハイブリッド化することによって、大きな特性の変化を期待できる。このGaOOH-有機ポリマー系発光材料の可能性を探るため、本研究では、発光機構や有機ポリマーとの結合状態について、粉末の合成方法とその条件、さらに有機ポリマーの添加量や分子量の変化による結晶性、発光特性の変化を調べることにより検討を行った。その結果、発光特性の最適値と、Gaと有機ポリマーとの関係が明らかとなった。
  • 唐 清, 永井 大介, 李 鋭星, 殷 シュウ, 佐藤 次雄
    セッションID: 1F39
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    ソルボサーマル反応と仮焼により銀担持ガンマアルミナナノ複合体を作成した。本法により作成した試料は,ガンマアルミナ上に銀ナノ粒子が均一分散しており,窒素酸化物の分解に対して優れた触媒特性(分解温度の低下および分解率の向上)を示した。
  • 藤本 憲次郎, 高橋 秀和, 高田 和典, 佐々木 高義, 伊藤 滋, 渡辺 遵
    セッションID: 1G06
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    近年、コンビナトリアルケミストリーを利用した無機材料の高速材料探索手法が注目されている。しかし、製膜プロセスとして報告されているMBEやPLDを用いたシステムではリチウムやカリウムなどのアルカリ金属を含んだ材料の作製が困難である。我々は、液体に高電圧をかけて微細化し、大気中で基板上に試料を堆積させる方法である静電噴霧析出法に着目した。本研究では、この静電噴霧析出法をコンビナトリアル手法に取り込み、無機材料の高速探索システムの開発を検討した。
  • 濱上 寿一, 長谷川 和弘, 金村 聖志
    セッションID: 1G07
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    高度情報化社会において微小光学素子やそれらをマイクロパターニングするための新規製造プロセスを開発することは非常に重要である。一方、単分散球状粒子が三次元的に規則配列したコロイド結晶はその構造の周期性による特異な光学特性を示すことから、フォトニック結晶または人工オパールとして知られている。我々はこれまでマイクロ電気泳動法を用いて数マイクロメートルサイズのコロイド結晶のドットを作製することに成功した。そこで本研究では、マイクロパターン技術の一つとして電気泳動プロセスに微小くし型電極を用い三次元に規則配列した粒子パターンを形成させる要素技術について検討を行った。
  • 林 滋生, 佐藤 千穂, 中川 善兵衛
    セッションID: 1G08
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    安定化ジルコニアは高温での酸素透過性を有することから,酸素センサーや燃料電池の固体電解質材料等に利用されている。この材料の微小サイズ領域での粉末成形の目的で,市販の安定化ジルコニア粉末を用いて電気泳動堆積を試みた所,堆積量が増えるにつれて亀裂の発生と剥離の傾向が顕著になり,十分な堆積量を得ることができない場合があることが分かった。そこで,共沈法によって市販のものと性状の異なる安定化ジルコニア微粉末を作製して,種々の条件下における電気泳動堆積を試み,粉末性状の影響について検討した。その結果,比較的高温の仮焼温度と中程度の粉砕条件により,過度に微細でない原料粉末を作製することで,十分な堆積量が得られることが明らかとなった。
  • 打越 哲郎, 鈴木 達, 奥山 秀男, 目 義雄
    セッションID: 1G09
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    磁気異方性を示す物質に対し磁場が及ぼす作用を利用して、結晶方位の制御された材料を創製する試みが近年注目されている。我々は、溶媒中に分散させたセラミックス粒子のサスペンションに強磁場と外部電場を同時に作用させ、個々の粒子を回転・配向させた状態のまま電極基板上に堆積固化させるプロセス(強磁場中電気泳動堆積法(強磁場EPD法))を考案して、アルミナ結晶配向体や配向/無配向積層体の作成を試みてきた。本研究では、粒子の泳動方向と磁場方向の相対角度をレイヤーごとに変化させながら粒子を積層化することにより、結晶配向方位が層ごとに変化するアルミナ結晶配向積層コンポジットを作製し、強度の方向依存性の存在を確認した。
  • 牧野 晃久, 田中 諭, 加藤 善二, 植松 敬三
    セッションID: 1G10
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では高磁場を用いて酸化チタンセラミックスの粒子配向を試みた.10Tの磁場下にて作製した成型体を1500℃にて焼結し,焼結体の磁場と平行及び垂直方向の結晶構造をX線回折により評価した.その結果磁場と垂直方向に(111)面及び(112)面が配向していた.この焼結体の微構造及び触媒活性について報告する.
  • 福永 美由紀, 加藤 孝幸, 兵頭 健生, 清水 康博, 江頭 誠
    セッションID: 1G11
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    メカノフュージョンシステムを用いて調製したPMMA(芯)/YSZ(シェル)複合粒子からYSZ中空粒子を作製した。出発原料として、市販の安定化ジルコニア(東ソー_(株)_製、TZ-8Y)とそれを200 rpmで30分間ボールミル粉砕したものを使用した。複合化した粒子を700 ℃の電気炉に投入して芯材を除去した。その後、さらに昇温し、1200 ℃, 1300 ℃, 1400 ℃, 1500 ℃でそれぞれ3時間焼成した。焼成温度が1300℃以下では崩壊した粒子が多かったが、1400℃以上では完全な中空粒子が多く得られた。特に、1500℃での焼成では、緻密で滑らかな表面をもつYSZ中空粒子が得られた。
  • 堀田 裕司, Jia Yu, 津越 敬寿, 長岡 孝明, 安岡 正喜, 佐藤 公康, 杵鞭 義明, 渡利 広司, Alberius Pete ...
    セッションID: 1G12
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
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    セラミックス前駆体のTEOSから作製したナノ粒子をポリスチレン表面上に吸着膜形成させた被覆粒子は、成形・焼成することで、孔の形状・配列、孔を形成する壁厚を制御された高制御多孔質体を作製することが可能である。その被覆されたポリスチレンを焼成によって除去した後も被覆膜は壊れずに高制御多孔質構造が形成される。我々は、その形成メカニズムを熱分析によって調べた。その結果、被覆されたシリカは、ポリスチレンが除去される温度よりも低い温度で反応が始まることによって、基質粒子上で膜形成されるために、ポリスチレンが除去されても被覆膜は壊れないことが示唆された。
  • YU JIA, YOJI HOTTA, kimiyasu Sato, Koji Watari
    セッションID: 1G13
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    Macroporous zirconia ceramics with a well-ordered pore structure and high surface area have attracted interest due to their unique catalytic properties. The method using coated PS (polystyrene) particles as templates and then removing PS by heat treatment was developed on preparing silica and other macroporous materials. In the present research, a simple deposition method for the production of zirconia coating on polystyrene particles had been performed. SEM and TEM micrographics show that the zirconia precursor had been evenly coated on polystyrene particles.
  • Gunawan Hadiko, Masayoshi Fuji, Minoru Takahashi
    セッションID: 1G14
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    Hollow calcium carbonate might find a variety of uses in catalysis, pharmaceutical and agrochemical as controlled release particles. For these applications, it is required to dope fine functional particles into the hollow particle. In the previous study, hollow calcium carbonates were successfully synthesized by CO2 bubbling in aqueous solution of calcium chloride with the presence of ammonia at room temperature. The precipitation was carried out by controlling the pH, temperature and CO2 flow rate. In this method, CO2 bubbles beside as reactant, they also have a role as template of hollow particle formation. Obtained hollow particle was mainly vaterite phase and spheres morphology in diameter about 1-7 micrometer. The aim of the present study is to develop the doping method of the fine powder into hollow calcium carbonate.
  • 津越 敬寿, 堀田 裕司, 賈 玉, 長岡 孝明, 渡利 広司
    セッションID: 1G15
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    マクロポーラス材料の製造プロセスに用いられるポリスチレン樹脂球の熱分解過程について,新規なスキマーインターフェースによる発生気体分析_-_質量分析にて解析した.その結果,従来知られていなかった知見が得られたので,それについて紹介する.
  • 神谷 秀博, 宮内 壮史, 角井 寿雄
    セッションID: 1G27
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    エタノール中で、粒子径7nm、30nmのθ-及びγ-Al2O3及び370nmのα-Al2O3粒子を対象に分子量、分子構造の異なる種々のポリエチレンイミン(PEI)を使用し、スラリー粘度に及ぼす分散剤分子量と粒子径の関係を求めた。粒子径数百nmのα-Al2O3の場合、粘度を極小とするPEIの分子量は約10000程度であるが、7nmのγ-Al2O3粒子の場合、粘度極小となる分子量は1200から1800となった。この結果を解析するため、各粒子を用いてコロイドプローブを作製し、ナノ粒子間相互作用を測定したところ、粘度極小値を示す分子量で最も、高い斥力と低い付着力を示した。
  • 櫻澤 麻希子, 角井 寿雄, 塚田 まゆみ, 神谷 秀博
    セッションID: 1G28
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    α-アルミナ微粒子の高濃度サスペンジョン中での分散特性制御を目的に、親水基/疎水基比が30:70, 50:50, 75:25のアクリル酸とアクリル酸メチルの分子量約10000の共重合分散剤を合成し、分散剤分子構造とpHの組み合わせによるスラリー特性や粒子表面間作用力への影響を評価した。親水基50%の分散剤ではpHによる粘度の変化は見られないが、親水基30%ではアルカリ側、親水基75%では酸側で粘度が低下した。さらにコロイドプローブAFM法によってα-アルミナ表面間相互作用を評価したところ、低粘度を示した分散剤、pHの組み合わせで高斥力を示した。
  • 櫻田 修, 斉藤 雅昭, 大矢 智一, 橋場 稔, 高橋 康隆
    セッションID: 1G29
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    我々はこれまでに水系セラミックス泥漿の分散剤としてオキシジルコニウム塩が有効であることを報告した。また、ジルコニウムと同族のチタンのアルコキシドと有機酸から透明なチタン酸水溶液を合成できることを報告した。このチタン酸水溶液がオキシジルコニウム塩と同様にアルミナの水系分散にきわめて有効であることを発見した。分散剤として有効なpHおよび添加量の範囲は極めてひろい。コロイド科学では多価イオンの共存は分散系を凝集させると考えられ、チタンのような+4価のイオンの共存で分散系が得られるのは興味深い。さらに、この合成チタン酸水溶液はハロゲンなどを含まず、焼成の際の環境負荷が少ないと考えられる。
  • 安達 直己, 櫻田 修, 橋場 稔
    セッションID: 1G30
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    近年、均一な成形体が得られ、ニアネットシェーピング技術を達成することができるゲルキャスティング、酵素触媒反応を用いたその場成形法など種々のその場成形法が提唱され注目を集めている。これまでに我々は、ジルコニアを部分安定化するために含まれるイットリアが酸性条件下で徐々に溶出することを報告した。更に、遊星攪拌脱泡機を用いることでごく短時間で濃厚な泥漿の調製が可能であることを報告した。本研究では、短時間で濃厚な酸性ジルコニア泥漿を調製し、イットリアを意図的に溶出させることで泥漿のイオン強度を増大し泥漿の流動性を完全に失わせることで固化成形体の作製を試みた。
  • 松川 豊和, 加藤 善二, 田中 諭, 内田 希, 植松 敬三
    セッションID: 1G31
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    セラミックスの性能向上においては均一な成形体を作製することが重要になる。フロックキャスト法は密度不均一、配向構造を含まない均一な成形体を得ることが可能な成形法である。本方法は高固体含有率の分散スラリーを固化、乾燥し、成形体を得るため、スラリー特性が成形体構造に大きな影響を及ぼす。特に、スラリー中に含まれた気泡は成形体中に残存し、さらには焼結体中の欠陥となる。本研究では、フロックキャスト成形プロセスにおける粗大欠陥の抑制を目的として、スラリー中の気泡量に着目し、これを除去することによって、焼結体の強度特性向上を図った。
  • 渡辺 信也, 田中 諭, 内田 希, 植松 敬三
    セッションID: 1G32
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    鋳込み成形は大型で複雑形状の構造用セラミックスの成形法として適している。鋳込み成形の問題点は、乾燥および焼結時に割れや変形が生ずることである。この原因として、従来密度分布が考えられてきた。近年、発表者らは偏光顕微鏡を用いた新規観察法を開発し、粒子が特定の方向に配列する配向構造も、不均一収縮の原因の一つになることを報告した。そこで本研究では、成形体内の粒子配向構造の詳細な評価および粒子配向構造が収縮挙動に与える影響について検討した。
  • 山本 佳奈, 田中 諭, 内田 希, 植松 敬三
    セッションID: 1G33
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    アルミナセラミックスの非水溶媒を用いたフリーズドライ成形法について報告する。溶媒には2-メチル-2-ブタノールを用いた。同溶媒は,水系よりも低粘度で,融点が25度であることから,室温での固化が可能である。本報告では,スラリーの特性および冷却過程が成形体内部構造に及ぼす影響について検討する。
  • 高井 千加, 藤 正督, 高橋 実
    セッションID: 1G34
    発行日: 2004年
    公開日: 2006/03/23
    会議録・要旨集 フリー
    電子材料などの分野で注目されている多成分系セラミックスを高度に設計する上でスラリー中混合粒子の分散凝集状態を把握することは不可欠である。本研究ではアルミナとシリカから成るスラリー中混合微粒子のヘテロ凝集メカニズムを調べた。pH調整することにより分散状態を変化させた混合スラリーをその場固化により固定化し透過光観察したところ、酸性領域ではシリカ粒子の凝集体と分散したアルミナ粒子が確認された。中性領域ではアルミナとシリカ粒子間に働く引力による大きな凝集体が観察された。また塩基性領域ではアルミナ粒子による凝集体と分散したシリカ粒子が観察された。これらの観察結果を表面電位や粘度測定結果と比較検討した結果を報告する。
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