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乾口 雅弘, 榎本 隆太
セッションID: T212
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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本研究では,複数の人がいくつかの対象を評価したデータ(決定表)から主だった意見を集約するため,決定表の非階層的クラスタリングについて考察する.決定表における矛盾をラフメンバシップ関数により取り扱い,K-平均法やファジィC-平均法の適用する.また,決定表が支配原理に従う場合のクラスタリングについても考察する.いくつかの方法を数値実験により比較するとともに,決定表のクラスタリングによりどのような解析が可能になるかを検討する.
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青木 真吾, 井上 和重, 山崎 新悟
セッションID: T213
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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多入力多出力に対応した経営効率分析手法の1つとして、包絡分析法(Data Envelopment Analysis; DEA)があり、DEA-window分析など時系列データに適応したDEAモデルも提案されている。しかし、それらのモデルでは入出力項目に対する総合的な評価は可能であっても、個々の入出力項目に対する成長度合は分析できていない。そこで、本研究では上記問題点を解決するための手法を提案する。
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今井 克樹, 市川 正見, 重山 吉偉
セッションID: T221
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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半導体製造工程では、製造設備に異常が発生すると特定の位置に欠陥が集中して発生する事が多い。そこで、工程内で発生した設備異常を検出するためには、基板に対する検査結果から欠陥分布の偏りを検出することが非常に有効である。しかしながら、このような欠陥分布の偏りはいつどの位置に発生するかが未知であり、また複数の設備異常が同時に発生することがあるが、一方で検査工程は製造工程の要所にしか配置されていないため、異常設備毎の正確な欠陥分布の検出は困難であった。
そこで、本文では、独立成分分析と自己組織化マップを利用して異常設備毎の欠陥分布のパターンを自動的に推定し、推定された欠陥分布に対して基板を分類する方法を提案する。
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仲島 晶, 大西 貴子, 椹木 哲夫
セッションID: T222
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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近年多くの分野において製品のより一層の品質向上が求められている。市場で発生した不具合の再発予防は顧客満足度向上の観点からも極めて重要である。一方で製品および利用者の多様化に伴い不具合の種類も多様化し、効率的な再発予防の需要が高まっている。このような背景のもと、情報処理技術の発達により多くの現場で不具合情報を蓄積し活用するための仕組みが構築されている。しかし、保守部門において蓄積された不具合情報を設計部門においてうまく活用できないという問題も多く見受けられる。
本稿では上記問題を解決するために、両者の情報アーキテクチャの違いを考慮して、保守部門で蓄積された不具合情報を設計部門で効率的に活用するための手法を紹介する。
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井本 考亮, 梅田 豊裕, 堂坂 亨, 菊川 裕崇
セッションID: T223
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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本稿では、処理能力が大きく異なる複数の設備を持つ単一工程において、10日分程度の処理要求が,処理希望日と量を持って与えられている状況を対象とし、そこでの生産計画(スケジュール)立案に関する技術を紹介する。特に、1.工程の生産性、2.計画対象を要求日までに処理完了する事(納期遵守)、の2点を評価項目とし、質の高い生産計画を高速に立案する手法を紹介する。加えて、現実規模の例題を利用し,提案手法の有効性を検証した結果を紹介する。
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鷲北 芳郎, 城島 健一郎, 阪本 浩一
セッションID: T224
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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鉄鋼熱間薄板圧延プロセスにおいて,圧延材の加熱炉装入順および圧延順の決定に関する最適スケジューリング問題を定式化した。最適化問題では,加熱工程での省エネルギーと,圧延工程での操業容易性が考慮されており,2-opt法と入替探索の2種類の局所探索を併用することにより,準最適スケジュールを効率よく求める。これにより,工程作業の自動化が可能になるとともに,加熱炉の燃料原単位の低減も図ることができる。
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西池 成資, 池田 英生, 丸山 政克, 岡松 史明, 福村 孝史, 正山 照久
セッションID: T225
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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走行中の軌道の状態や障害物を監視するため、軌道上車両から監視映像を無線伝送し、司令室で監視することを可能にする軌道監視システムを実用化した。周囲からの無線干渉を防ぎつつ、安定通信を実現する無線システムについて述べる。また、リアルタイム映像をより鮮明に伝送するために、車両が走行しながら複数の無線LAN基地局間をスムーズに切替えるハンドオーバアルゴリズムを開発した。
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仲井 勘, 佐藤 公昭
セッションID: T226
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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任意の条件絞り込みが可能なプログラム解析支援環境を構築し,大規模化/複雑化するプログラムの解析作業の効率化を実現した.これは,プログラム解析の結果同士の論理演算AND/OR/NOTを機能定義すると共に,ある解析結果に対して別の解析機能を適用できるようにプログラム解析の各機能間の相互作用を整理して,任意の絞り込みを可能にしたものである.
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森畠 智史, 大島 裕子, 舩戸 徹郎, 中陦 克己, 土屋 和雄, 青井 伸也
セッションID: T231
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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訓練されたニホンザルは四足歩行だけではなく,ヒトと同じ二足歩行も可能である.筋活動は個々に制御されるのではなく,いくつかのまとまりとして制御されると言われており,筋活動の協調を調べることでそのまとまりを明らかにできると考えられる.そこで,本研究では二足及び四足歩行時の筋電を計測し,筋活動の協調に着目して解析するためにそれぞれの筋電に特異値分解をかけ,その類似点及び相違点について考察した.
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栗本 敏明, 横山 和夫, 山本 正樹
セッションID: T232
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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災害現場で活躍できる超小型の飛翔ロボット(マイクロUAV)を実現するため、チョウを模した羽ばたき飛翔メカニズムを検討した。アクチュエータとして軽量大出力が期待される人工筋肉に注目、なかでも低電圧駆動・大発生力の導電性高分子アクチュエータを採用した。2枚のアクチュエータをバイモルフ型に構成し共振振動をさせ、先端に軽量な発泡スチレンによる翅脈構造の翅を構成したところ、有意な揚力の発生を確認した。
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井出 直彦, 荻原 直道
セッションID: T233
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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ニホンザルの二次元筋骨格モデルを構築し、遺伝的アルゴリズムを用いてその二足歩行運動の生成を試みた。骨格系は9節剛体リンクとしてモデル化し、筋系は片側10の主要な筋をモデル化した。各筋への運動指令は開始点、終了点、振幅を変数とする矩形波で表現し、10筋の計30変数を遺伝的アルゴリズムで探索することで、二足歩行運動の生成を試みた。評価関数は歩行距離と単位移動距離当たりのエネルギ消費量とした。その結果、構築した筋骨格モデルによる二足歩行運動の生成が可能となった。
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衝突によるエネルギ消散と陰的制御則の関係について
衣笠 哲也, 吉田 浩治, 大須賀 公一
セッションID: T234
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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受動的歩行には陰的フィードバック構造が存在し,それは制御対象と環境から切り取られた「場」との相互作用によって生まれると考えられるようになってきた.受動歩行において場である斜面との相互作用とは,歩行機に対して接地点の回転拘束,遊脚先端との衝突ならびに脚交換ということになる.この場との相互作用を取り除くと陰的フィードバック構造が消失するものと予想されるが,ここで挙げた3点を順に取り除いていった場合,陰的制御則並びに陰的フィードバック構造がどのように変化し,どの時点でこれが失われるのか明らかになっていない.それ以前に,場との相互作用が明確に可分であるかどうかすら保証されないという大須賀らの定義した不可分問題が現れる.
本報告では,受動歩行において安定性を向上させる円弧足を,さらに,漸近安定性を与える粘性項を導入することで,場との相互作用を抽出し,フィードバック構造がどのように変化するのか明らかにする.
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横井 裕一, 奥 拓郎, 引原 隆士
セッションID: T251
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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摩擦は材料物質, 形状, 表面状態, 潤滑剤の有無に関わる複雑な現象であり, そのメカニズムは未だ充分な理解に至っていない.振子は単純な非線形力学系として多くの研究がなされてきたが, 機械振子では摩擦の影響を無視することができないため, 実験結果に基づいた摩擦モデルの抽出が不可欠となる.
本研究では, 粘性摩擦とクーロン摩擦を考慮したモデルを適用し, 実験結果からモデルパラメータを同定する.
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引原 隆士, 中逵 沙耶
セッションID: T252
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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熱や音波など波動伝搬の解析に用いられるモデルとして結合振動子系がある.有限個の結合振動子系におけるエネルギーの伝搬を数値的に検討している.特に,その運動エネルギーに依存する非線形特性を有する振動子を不純物として配置し,初期条件や境界条件を変化させた場合のエネルギーの伝搬特性などについて議論する.
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バ レ・ルアン, 小西 啓治, 小亀 英己, 原 尚之
セッションID: T253
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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The present paper shows that amplitude death, the diffusive connection induced stabilization of unstable fixed points, can occur in a pair of coupled long-time-delay oscillators. The stability analysis for amplitude death is achieved by using the cluster treatment of characteristic roots technique. This technique allows us to derive the boundary curves of stability regions on a parameter space.
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古岡 達弥, 藤本 幸佑, 伊藤 秀隆, 隈元 昭
セッションID: T254
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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非線形システムにおける興味深い現象の1つにカオスと呼ばれるものがあり, カオスアトラクタ内の不安定周期軌道群に着目して, 柔軟な情報処理や運動生成への応用が様々な分野で検討されている. 本報告では, 所望の不安定周期軌道を多数内包するカオス的ベクトル場の設計を目的として, 典型的なカオス発生メカニズムのもとで複数の不安定周期軌道を配置した中間設計目標(テンプレート)の数値的設計(多項式, ニューラルネット)およびテンプレートの変形に関する検討を行う.
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持田 有将, 湯川 宜則, 伊藤 秀隆, 隈元 昭
セッションID: T255
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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高次元系のカオスアトラクタに埋め込まれた不安定周期軌道を探索するための数値解析法の一つとして, 部分空間不動点反復法が提案されている. これまでは, 主として単一の不安定方向をもつ不安定周期軌道を対象として,本手法の局所収束性および大域収束性について検討してきたが, 本報告では, ハイパーカオスアトラクタに埋め込まれた複数の不安定方向をもつ不安定周期軌道の探索への適用に関する検討を行う.
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田中 俊二
セッションID: T261
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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等価並列機械型重み付き納期遅れ和最小化問題に関して最近,列生成法,分枝切除価格法および分枝切除法を用いた効率のよい解法が提案されている.本研究では,この解法に汎用の0-1整数計画問題ソルバを組み合わせるこで効率を改善できるかどうかを計算機実験により検討する.
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稲元 勉, 松本 卓也, 太田 能, 玉置 久, 村尾 元
セッションID: T262
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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本稿では,ジョブショップスケジューリング問題のための多義的ルールベースの獲得効率の向上を目的として考案した分割統治的アプローチおよびその計算結果を示す.
このアプローチは,問題を仕事に関して分割し,各部分問題を対象として個別に獲得したルールベースを統合したルールベースに基づいて原問題のルールベースの獲得を図るという素朴なものである.
計算例として,このアプローチのあるベンチマーク問題への適用結果を示す.
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黒瀬 伸二, 貝原 俊也, 藤井 信忠
セッションID: T263
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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近年の半導体製造の特徴は多品種小ロット生産で、ライフサイクルが短く、仕様や需要が短期間に変化するために生産性が著しく低く、効率、コスト、TAT(Turn Around Time) 等の総合的最適化が求められている。
本論文では、ジョブショップへの適用やフローショップへの適用など数多の適用例が報告されているラグランジュ分解・調整法につき、実際の半導体生産ラインを抽象化したモデルを用いて、ライン負荷やモデルの規模に対する特性を評価する。
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藤原 稔久, 諏訪 晴彦, 森田 浩
セッションID: T264
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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プロジェクトの管理においては,高品質なプロジェクト・スケジュールを立案するだけではなく,プロジェクトの実行過程においてスケジュールの実行可能性を維持していくことが肝要となる.
このような動的な意思決定方策は,プロジェクト管理の分野では確立されていないのが実情である.
本発表では,外乱によるスケジュール遅延,および,スケジュール修正にかかる費用の観点から,Critical Path Methodに基づく修正方策を提案するとともにその有用性を考察する.
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辻部 晃久, 貝原 俊也, 藤井 信忠, 野中 洋一
セッションID: T265
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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近年生産システムの大規模化や複雑化により,集中管理型のスケジューリング手
法では生産システム全体を考慮した効率的なスケジュールの立案に多大な時間を
要する上に,システムの拡張や修正が困難であるといった問題がある.そこで有
効な手法が分散協調型スケジューリング手法であり,その一つにラグランジュ分
解・調整法がある.本研究では,この手法を定期・定量メンテナンスを有したプ
ロアクティブメンテナンススケジューリング問題に適用し,計算機実験において
その有効性を検証する.
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谷水 義隆, 田辺 大輔, 小松 祐介, 岩村 幸治, 杉村 延広
セッションID: T266
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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本研究では,作業の遅延など,あらかじめ予測することができない製造環境の変化に対し,共進化遺伝的アルゴリズムの手法を用いて,加工対象物の加工順序,および加工機械における加工対象物の投入順序を逐次変更することで,動的に生産スケジュールを改善するリアクティブスケジューリング手法を提案した.本稿では,加工対象物の加工順序に制約がある場合を考慮した提案手法の拡張を行うとともに,計算機実験を行い,拡張した手法の有効性を検証する.
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土田 悠太, 大松 繁, 吉岡 理文
セッションID: T271
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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2008年5月12日,中国四川省で地震が発生し,その被害状況を解析するため,
日本の人口衛星ALOSによって撮影された画像を解析する.
研究ではまずALOSに搭載されたセンサ「AVNIR-2」によって土地利用分類の推定を試みた.推定にはニューラルネットワークを誤差逆伝搬法で使用する.これまで土地利用分類の研究では6バンド以上,特に中・遠赤外線帯域のデータが用いられるものが多いが,AVNIR-2は全部で4バンドしかない.しかしながらこれまでの衛星と比較して地上分解能が高く,また可視光域を広く含むため,少ない入力ベクトルでも分類できることを検討する.また,同結果を用いてPALSARによって地震の前後を観測された画像データを比較する.
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奥長 潤也, 大松 繁, 吉岡 理文, 小坂 利壽
セッションID: T272
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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本研究では紙幣の印章を抽出する手法について考察している。紙幣の印章には、紙幣の真偽判定への利用など、様々な用途に使用できる。本研究ではそれぞれの目的に対し印章の利用がより容易になるためにモルフォロジーなどのフィルタを用い、撮影環境の良し悪し、背景画像の違いに関わらず、モノクロ画像から印章の情報をできるだけ残したまま印章を抽出することを目的とする。本報告では、その印章の抽出法について述べる。
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末竹 哲也, 井村 誠孝, 黒田 嘉宏, 鍵山 善之, 大城 理
セッションID: T273
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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X線CTは,物体内部を可視化する手法として広く利用されている.物体サイズに依存しない空間分解能を有する手法としてローカルトモグラフィの研究が行われており,筆者らは,視野サイズと空間分解能の異なる投影データを統合し画像を再構成する手法を提案してきた.統合に際しては二つの投影データが滑らかに接合される必要がある.本研究では,投影データ上の複数点から補正係数を導出する事により,ノイズによる影響が少ない画像再構成手法を提案する.
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今隈 功貴, 吉岡 理文, 大松 繁
セッションID: T274
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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画像のパターン認識や圧縮等の研究において,精度向上のためには
優れた領域分割手法を用いることが重要である。近年,D.Comaniciuらの
論文では,画像の色情報の密度分布を考慮することにより,
領域分割を行う手法が提案されている。そこで本研究では,色情報の
ヒストグラムを用いて,領域のクラスタ数,境界の閾値などの
パラメータ問題の解決を試みた。実験により本手法の有用性を示す。
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中本 貴祥, 杉本 末雄
セッションID: T275
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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高齢化社会の到来により,視覚障害者が増加の傾向にある.高齢化に伴う視覚障害の1つである老眼に論点を置き研究を行う.老眼の人が原画像を見たとき,老眼特有のぼやけ画像が生じる.本研究では,このぼやけ画像を修正するために,老眼の高次収差をゼルニケ多項式に用いることでぼやけ関数を定め,逆フィルタを設計する.以上から,原画像を入力とする,逆フィルタからの出力画像生成をする.この出力画像が,老眼の人に認識しやすい画像であるかを検証する.
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大泉 雄太, 杉本 末雄
セッションID: T276
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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信号処理において劣化の問題は避けられない.信号劣化は信号の入力時,記録時,伝送時などに起こる.例えば,デジタルカメラでは画像センサーの高画素化に伴い,1画素あたりの受光面積が小さくなり雑音の影響を受け易くなっている.また,センサーより入力された画像は一般にJPEGなどの非可逆圧縮の劣化を受けて保存される.本研究ではJPEG画像から原画像を推定する問題を考える.解決法として最小2乗基準に基づく手法よりも良好な推定がされる全変動(Total Variation)ノルムを用いた手法を利用する.初めにその特性を検証後,JPEGの劣化過程を実験的に求める.そして,適応フィルタを用いた提案手法で画像修復を試み,その有効性を示す.
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松野 文俊
セッションID: T311
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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生物の巧みで不思議な動きには驚かされる。講演者は、蛇と蟻を対象として、それらの運動知能を構成論的アプローチで理解し、人工物の制御に応用することができないかと考えている。もし、数式モデルと制御系の構築・シミュレータ開発・その機能を実現する実機開発など工学的な手法で生物の運動知能の理解にアプローチすれば、生物実験では見えなかったものが見えてくることも期待できる。その結果として、生物の理学的研究に何らか影響を与えることができるかもしれない。蛇と蟻、一見全く異なるように思えるが、個体同士の拘束と目的の共有およびシステムの冗長性といった観点で見ると共通の土俵で議論できるのではないかと考えている。本講演では、生物の運動知能の理解の構成論的アプローチに関してご紹介できればと考えている。
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石川 将人, 品川 真英, 大脇 克也, 杉江 俊治
セッションID: T312
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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本研究ではヘビ型ロボットのうちもっとも単純な構成である3リンク型モデルの運動学解析を行う。ヘビ型ロボットは、車輪が横滑りをしないという非ホロノミック拘束を受けるシステムの典型例である。3リンクヘビ型ロボット特有の性質として、ロボットの形状空間を運動学的特異点が分断しており、高速に推進させるために大変形を行わせると、運動学的特異点に陥ることを避けられないというものがある。よって本研究では、主にその運動学的特異点の理論的解析と、それについての検証実験を行う。
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二井見 博文, 小池 稔, 竹内 誠一, 堂原 教義
セッションID: T313
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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生物を模倣した歩行ロボットは,移動をになう脚の動きが注目され研究が行われている.そのため,体幹部に可動部を持たない脚式ロボットも多い.トカゲのような爬虫類が移動する場合,左右に腰が大きく動いている.また,チータなどが高速で移動する場合,腰が大きく動く.このように,生物を模倣した歩行ロボットの移動において,腰が動きの要になると考えられる.トカゲ型ロボットやヒューマノイドロボットを使用し,研究を行う.
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宮西 昇二, 加賀谷 博昭, 田中 英紀
セッションID: T321
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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ロボットマニピュレータを高速、高精度に動作させるには、モータとアーム間のトルク伝達軸や減速機などの弾性要素による振動の抑制が重要となる。そのため、オブザーバを用いてモータ入力電流、モータ角度または角速度から弾性要素のねじれを推定してフィードバックを行う方法が一般に知られているが、摩擦や重力等入力端に外乱が加わると通常のオブザーバ設計ではフィードバックゲインを大きく設定できない。そこで本稿では、制御構造はそのままで入力外乱の影響を受けにくいオブザーバの設計方法を提案する。
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家中 良太, 久保田 哲也, 藤森 潤, 堀内 悠平
セッションID: T322
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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ロボット自身を計測器として用いてロボットの手先に取り付けたツールの長さを計測する際、従来の方法では手動操作でツールの先端を針先(固定点)に精度良く一致させる必要があり、ツールを針先に衝突させてしまう危険や計測者のスキルによって測定精度がばらついてしまう問題があった。これらの問題を解決するため、針先の代わりにタッチセンサ(変位センサ)を用いる方法を開発した。本発表では開発した計測方法の概要や計算アルゴリズムについて説明を行う。
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永谷 達也, 野田 哲男, 田中 健一, 黒野 晃平, 堀口 由貴男, 中西 弘明, 椹木 哲夫
セッションID: T323
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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産業用ロボットに作業を行わせるには,位置姿勢を定義する教示という作業が必要である.組付け作業をロボットに教示する場合,再調整を含めて多大な時間が割かれる.本研究では,ロボット手首部に取り付けた力覚センサを用いることでワークの接触状態を検知し組付け作業の教示を自動化する技術を開発した.本枠組みではセンサキャリブレーションやワークの形状といった事前知識や,事例毎のパラメータ調整を必要とせず,利便性の高いものとなっている.
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浜松 正典, 山田 忠, 藤井 秀人, 井出 知良, 福江 恵康, 佐久間 智也
セッションID: T324
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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GPSを用いた鉄道車両位置検知システムは,GPS信号の確率的なふらつきが大きく,また測位不能になる場合があるなどの実用上の問題点が指摘されている.本発表では,カルマンフィルタを用いて車両位置を推定するとともに速度計誤差係数を同定し,さらにマハラノビス距離を用いてGPS信頼度を評価することにより鉄道車両の位置検知精度だけでなく信頼度も向上させる実用的なアルゴリズムを提案する.
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宇野 昌嘉, 酒見 和生, 村松 和彦, 平山 真明
セッションID: T325
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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CO2排出量削減のため、運輸部門では航空機や自動車などから鉄道へのモーダルシフトを図る努力がなされている。近年では米国や経済成長率の高い国々において高速鉄道の導入により一層のCO2排出削減を行う計画がなされている。高速鉄道は、300km/hを超える速度からの駅停止において、より省エネでかつ乗り心地良く、更に時間と位置の両面で高精度に停止することが望まれ、駅定点停止制御が高度なものとなっている。このため、開発した鉄道シミュレータを用いて高速鉄道における駅定点停止制御方法の検討を行った。
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円谷 友英
セッションID: T331
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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本研究では,まずは,区間AHPを用いて,各メンバーの意見を代替案に対する区間ウェイトで表す.次に,取り扱う問題や構成メンバーの特性を考慮して,これらをグループの最終意見にまとめる.このとき,メンバーの合意形成を図ることが目的ならば,メンバーの不満を最小となるまとめ方が適当である.また,代替案の本来のウェイトを探ることが目的ならば,全メンバーが与えたウェイトに共通する部分をもっともらしいと考える方法が適当である.これら2つの視点からの意見統合モデルを提案する.
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槐島 良太, 井上 和重, 山崎 新悟, 青木 真吾
セッションID: T332
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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包絡分析法(DEA)は,ある一つの事業体と多数の事業体の関係を,入出力項目を用いて相対的な評価を行う手法である.客観的な評価を行うDEAに,主観的な情報を取り入れる手法も存在するが,その適用方法は不十分である.今回提案する手法は,各入出力項目にかかる効率値を求める変数に着目し,それらの比率を変更することで主観的な情報を取り入れた.また,大学の地域貢献に関するデータを用いて、今回の手法の有用性の考察を行う.
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西 晃史, 伊藤 賢二, 川上 耕助, 豊福 喜広, 島田 哲夫
セッションID: T333
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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親しみやすさを重視する広告等の有効な媒体としてマスコットキャラクタが制作されている。しかし、マスコットキャラクタを構成する属性とユーザーが受け取る全体的なイメージとの間の分析がなされていないことが原因で制作側とユーザー側とのミスマッチがしばしば生じている。そこで本研究では潜在要因の構造をハッセ図を用いることにより明確化した共分散構造分析手法について検討をおこなった。その結果をマスコットキャラクタに適用しキャラクタ作成支援法について提案する。
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渡邊 俊彦
セッションID: T334
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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大規模データベースから知識を高速に抽出するデータマイニングはマーケティングの分野を中心に重要な技術である。一方製造業における生産プロセスにおいては連続値データ属性を適切に扱い有用な知識を抽出する技術が求められている.本研究では、離散値だけでなく、連続値データが多く含まれるデータベースを対象として、ファジィ相関ルールを抽出するアルゴリズムにおいて,ルールの冗長性を考慮して相関ルールを効率良く抽出するアルゴリズムを検討する。
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楠木 祥文, 井上 正則, 乾口 雅弘
セッションID: T335
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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本研究では, クラスに順序をもつデータに対するルール抽出について考察する. このようなデータに対して, 結論部の含意関係を条件部に反映する方法が提案され, 山状や谷状のデータに対しては最下位または最上位クラスから逐次的にルール抽出を行う手法が分類精度の面で優れている. 山状と谷状のデータが混在する場合には, いずれのクラスからルール抽出を開始するかを決定する必要がある. そこで, ルール抽出を開始するクラスの決定法についていくつか考案し, 数値実験によりそれらの有用性を検討する.
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伊藤 優介, 島埜 尊史, 北村 章, 藤原 玲子
セッションID: T336
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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熟練技術者の知識や技術を効率よく伝承するために,製造情報の分析及び体系化とその活用を目的とした知的製造プラットフォームを開発している.本研究では,製造情報に対してことばネットワークとトピックマップ及び決定木分析を組み合わせたルート探索や複数のオントロジーを用いることによる製造情報を効率的に検索するシステムや,SOM を用いて特注品を類似仕様に分類し製品仕様の定型化を図るシステムについて紹介する.
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畠中 渉, 大松 繁, 吉岡 理文
セッションID: T341
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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三次元環境における姿勢検出の研究において、Log-Polar変換と楕円推定によりパラメータを決定し、近似的にアフィン変換で表現する手法が提案されている。この手法で表現できる範囲はアフィン変換で近似可能な範囲であり、実際の写真等の環境で利用できる場面は限られている。そこで本研究では、楕円軸の長さに着目し、アフィン変換から射影変換への拡張を行い、様々な画像に対応した検出を可能にすることを目的とする。
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前田 明慶, 大松 繁, 吉岡 理文
セッションID: T342
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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近年、グラフカットアルゴリズムを使ったエネルギー最小化が、ビジョンや画像処理、またグラフィックスに盛んに応用されるようになってきた。本研究ではグラフカットを用いて画像を前景と背景に分割する手法について考察している。一般的にグラフカットでは画像の領域分割に使うデータとして輝度を用いるが、複雑な画像では正確に分割できない。色情報を用いて分割することで、その点を改善できることをシミュレーションにより示す。
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松本 真基也, 相澤 晋, 松岡 雄一郎, 熊本 悦子, 貝原 俊也, 黒田 輝
セッションID: T343
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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我々は消化管の近傍から詳細な画像を得ることができるMRI用受信コイルと内視鏡のナビゲーションを組み合わせ,MR像と内視鏡像の効果的な重畳表示を行うことができるシステムの開発を行っている.MR像と内視鏡像は互いに独立して取得しているため,両画像の位置整合が必要である.そこで内視鏡先端の位置・姿勢情報に基づく位置整合,投影変換,内視鏡レンズの歪みの考慮,および最終的な重畳における位置誤差の低減手法について述べる.
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田中 隆治, 吉岡 理文, 大松 繁
セッションID: T344
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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近年,実世界の映像に仮想物体を重ね合わせる技術として拡張現実感(AR)が注目を集めている.
特にマーカを使用しないARシステムはユーザーが直感的に扱えるため,次世代のインタフェースとして盛んに研究がなされている.
その中でも「手」をマーカとして利用するARシステムが一般に用いられている.
しかし,従来の手法では仮想物体を表示する座標にズレが生じてしまう場合があるため,本研究では処理の改善を行い,この問題を解決する.
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田中 翔太, 黒田 嘉宏, 井村 誠孝, 鍵山 善之, 大城 理
セッションID: T345
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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外科手術において用いられている機器として,電気メスがある.本研究では,従来手法では行うことのできなかった切開現象も考慮した電気メスによる手技のシミュレーションを目的として,電気メスによる物体の構造変化モデリングを行った.手法としては,まず物体の電気メス接触部における温度変化を考え,さらに物体内の水分の気化熱に加え,臨界温度を考えることで特定した切開領域を構造変化させ,切開現象を表現した.
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高尾 好江, 林 真弘, 熊本 悦子, 貝原 俊也, 國領 大介, 黒田 輝
セッションID: T346
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
会議録・要旨集
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集束超音波治療を呼吸性移動のある臓器に適用するには,動きに応じて照射位置を変える技術が必要である.そこで我々は,磁気共鳴画像上の肝の血管断面から臓器の面内並進ならびに変形を定量し,加温目標点を追尾する手法を開発した.本報告では,血管の樹状構造に着目して臓器の面外並進・変形を計測する方法を提案し,さらに,健常ボランティアの腹部MR画像に適用した解析結果について述べる.
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田中 俊二
セッションID: T351
発行日: 2010年
公開日: 2010/08/19
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最近文字列問題(closest string problem)とは,与えられた複数の文字列からの最大Hamming 距離が最小となる文字列を求める問題であり,生命情報科学や符号理論などの分野において研究が行われている.しかし,この問題は NP 困難であることが知られており,短時間で最適解を求めるのは難しい.そこで本稿で,この問題に対し,Lagrange緩和に基づく効率のよい近似解法を提案する.そして,その有効性を数値実験により検証する.
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