特発性血小板減少性紫斑病 (ITP) の原因は不明であるが,その治療方法はほぼ確立されている.しかし,時に治療に難渋する難治性 ITP も見られる.疫学調査と診療支援などを目的として,2002年7月に青森県小児 ITP 研究会を組織した.疫学的調査の結果を報告する.2001年1月から 2004年末までに合計 46例の登録があった.発症年齢は5歳0ヶ月以下が 76%を占めた.発症時血小板数は,10,000/μl 未満の症例が 54.3%,10,000-20,000/μl の症例が 23.9%,20,000/μl 以上の症例は 21.8%であった.初期治療は,10,000/μl 未満の症例で 25例中免疫グロブリン大量静注療法 (IVIG) 24例,20,000/μl 以上の症例は 10例中無治療9例,10,000/μl 以上,20,000/μl 未満の症例では 11例中無治療4例,IVIG 4例,ステロイド投与3例であった.80%は,6ヶ月以内に軽快する急性型であった.
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