1. 現在發生爐瓦斯として24時間に14噸の石炭を消費しつゝある硝子タンク窯の廢熱を利用せる總囘收熱量 (H
1+H
3+H
4) は、14,424,039 Calに達し、之を原燃料の總發熱量Hに對する百分率を以てせば約14.7%を示す。
2. 此廢熱利用に依りて1ヶ年に得らるべき利益額 (P
2+P
3+P
4) を概算すれば18,438.20圓となる。
3. 廢熱汽鑵は尚廢瓦斯のみに限らず、他の廢熱をも利用するならば蒸氣の製造能力が更に擴大さるべきである。
4. タンクブロクの冷却に應用せる水管式を更に水套式に改良出來得るならば、冷却の効力を大にし而かも廢熱の利用率を一層増進するものと思はる。
5. 窯壁より輻射する廢熱の科學的利用方法に就いては寡聞にして多く知らざれども、興味ある問題であると思ふ。終りに臨み再び先輩諸賢の御教示を切に希ふものである。
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