[目的]本研究の目的は認知症高齢者グループホーム(以下,GH)における看護提供の実態,効果および課題を明らかにすることである.
[方法]A 県の看護職を雇用しているGH の管理者8 人と,訪問看護ステーションと契約しているGH の管理者7 人を対象に半構成的面接調査を行い,質的に分析した.
[結果]看護提供の効果として【利用者の状態変化の察知,予測ができる】【緊急時・終末期の対応が円滑にできる】【介護職の安心が得られる】等があった.一方,課題としては【経済面の課題がある】【家族・他職種との連携に関する課題がある】等があった.
[考察]利用者の心身の状態のアセスメントをして必要時医療につなげることや,介護職を医療面から支えることがGH における看護においては重要と考えられた.また,GH における看護には経済面や活動の範囲,介護職への教育に関する課題などがあり,GH への看護職の配置を促進する公的な補助の検討等が求められる.
抄録全体を表示