[目的]訪問看護実践における心不全療養者に対する再入院予防の定義を明らかにする.
[方法]Rodgers(2000)の概念分析の手法を用い,30文献を分析した.
[結果]属性は【ライフスタイルを重視した包括的アセスメント】【生活に密着した早期からの支援】【予後予測が困難な病態を想定した意思決定支援】【他職種や他機関との一体的な連携・協働による疾病管理】【ケアの継続性を保持】の5つ,先行要件は5つ,帰結は4つが抽出された.
[結論]訪問看護実践における心不全療養者に対する再入院予防は,「ライフスタイルを重視した包括的アセスメントに基づく生活に密着した早期からの支援を,予後予測が困難な病態を想定した意思決定支援と他職種や他機関との一体的な連携・協働による疾病管理を行い,ケアの継続性を保持すること」と定義した.この実践によりセルフケアレベルの向上と習慣化,療養者と家族の積極的な疾病管理につながり,人生や生活の質に反映され,在宅療養の継続に至ると示された.
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