[目的]NST専門療法士の資格を保持する訪問看護師(以下NST訪問看護師)の経口摂取している在宅療養高齢者の低栄養を改善する食支援を明らかにする.
[方法]NST訪問看護師5名に半構造化インタビューを実施し質的記述的に分析した.
[結果]NST訪問看護師の食支援として【低栄養を念頭においてスクリーニングする】【栄養不足を摂食嚥下機能から探る】【懐事情を踏まえてアミノ酸スコアが良い食材を提案する】【低栄養改善に向けたONSを積極的に取り入れる】【低栄養改善を身体と生活の両面から判断する】【他の職種に低栄養改善に必要なケアを働きかける】という実践を行っていた.
[考察]NST訪問看護師は,在宅療養高齢者の食支援として高齢者・家族や他の職種にも働きかけ,問題の焦点化および在宅生活の維持・継続を図っていた.その際,NSTとしての専門性を発揮して,食べることだけでなく,他の職種を巻き込んで食支援の時間を確保するなど食支援全般に取り組んでいることが示唆された.
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