加工食品について学んだことが,どのようにイメージとして保持されているかを探るため,中学生を対象に加工食品のイメージ調査を行った。結果は次の通りである。(1)「砂糖が多い-砂糖が少ない」「塩が多い-塩が少ない」「油が多い-油が少ない」などの成分にかかわるイメージにおいては,学年間で有意差がみられなかった。(2)「添加物が心配-添加物は心配ない」イメージにおいては,ハンバーガー,ポテトチップス,カップラーメン,ドーナツの4食品で学年間で有意差がみられ,3年生の方が添加物を心配する傾向がみられた。(3)「塩が多い-塩が少ない」「油が多い-油が少ない」イメージは,実際に含まれている食品の成分を反映したものではなかった。(4)食品の特性が反映された適切なイメージが形成されるためには,家庭科における学習が重要であることが示唆された。
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