臨床化学
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25 巻, 3 号
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    1996 年 25 巻 3 号 p. 149-156
    発行日: 1996/09/30
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    Recently automated methods of amylase isoenzyme measurement using inhibitors and salivary type amylase-inhibiting antibodies are being widely used. However, these methods cannot be applied to the detection of macroamylase and amylase isoenzyme subclasses, for which electrophoretic methods have become indispensable. Previously we developed a stain- ing method for electrophoretic determination, using isopropylidene maltoheptaosyl fructofurano- side (IPG7F) as a substrate, and diaphorase (EC 1.6.4.3) and 3-(4, 5-dimethyl-2-thiazolyl)-2, 5- diphenyl-2H tetrazolium bromide (MIT) to react with NADH, the product of the coupling enzyme reaction for color development. Herein, we report a simple precise method that allows clear detection of amylase isoenzyme subclasses and better clinical identification.
  • 宍野 宏治, 佐伯 修一, 徳永 賢治, 村瀬 光春, 武内 望
    1996 年 25 巻 3 号 p. 157-164
    発行日: 1996/09/30
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    酸化LDLの評価法として血漿を抗アポリポタンパクB血清で処理した後, 凝集した沈澱物中の過酸化物を, チオバルビツール酸反応性物質として蛍光法で測定するアポB含有リポタンパク過酸化脂質測定法を考案した。本法の測定精度は同時再現性で6.0%以下, 日差再現性で7.0%以下と良好で, HDL分画試薬を用いる方法との相関性はr=931, y=0.864x-0.05と本法がやや低値を示した。基準参考値は0.30~1.52nmol/mlであった。血漿中の過酸化脂質 (LPO) はアポB 画分に約21.6%, 非アポB画分に78.4%と分布していた。この結果はHDL分画試薬法を用いた方法でもほぼ同様の結果であった。アポB画分のLPO濃度は糖尿病群全体および合併症のないコントロール不良群では健常群と有意の差を認めなかった。しかし, 合併症のあるコントロール不良群では有意に高値を示した。
  • 紫外部吸収検出器による唾液中コルチゾールおよびコルチゾンの同時定量
    神田 武利, 大津 裕
    1996 年 25 巻 3 号 p. 165-170
    発行日: 1996/09/30
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    カラムスイッチングシステムを用いる紫外検出セミミクロカラム高速液体クロマトグラフィーに よる唾液中コルチゾールおよびコルチゾンの同時測定法を開発した。本法の特長は, 抽出操作を行うことなく唾液を直接注入することにより, コルチゾールとコルチゾンを同時に紫外検出で高感度検出でき, また使用する移動相の量も汎用のカラムに比較して約10分の1以下とランニングコストも有利な点である。コルチゾールおよびコルチゾンの添加回収率は, それぞれ99.5~103.9%および98.7~105.1%であり, 変動係数は, ともに3%以内であった。検出限界は, 0.3pmol/mlであった。本法によりサーカディアンリズムが検証でき, またコルチゾールおよびコルチゾンの間には, 良好な相関 (r=0.946, n=48) が認められた。他法との相関 (コルチゾール) も, 良好 (r=0.913, n=48) であった。
  • 田中 忍, 岡本 康幸, 波賀 義正, 森田 啓子, 久保田 力, 中野 博
    1996 年 25 巻 3 号 p. 171-176
    発行日: 1996/09/30
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    リポ蛋白代謝異常の解析にリボ蛋白粒子サイズに関する情報の必要性が高まっている。そこで, 一般検査室でも実施可能な方法として, 脂質をSudan black Bでプレステインした血清と市販のプレキャストゲルを用いた簡便なgradient gel電気泳動によるリボ蛋白の粒子サイズ測定法を設定し, 病態解析への応用を試みた。泳動パターンは, HDLの2つの幅広いbandと, LDLのsharpな単一のbandを示した。脂質代謝異常とLDL粒子サイズとの関係を検討したところ, 高脂血症1lb型6例中4例, IV型15例中10例の高トリグリセリド血症を伴う型で高率にLDLの小粒子化が認められたが, IIa型の7例, 正脂血症例の18例には認められなかった℃また, LDLの小粒子化は, 低脂血症例でもその半数に (6例中3例) 認められ, LDL小粒子化の成因に, リボ蛋白間脂質転送不均衡の関与が示唆された。本法は, リボ蛋白とくにLDLの粒子サイズ変化の評価に有用であると考えられる。
  • 北村 隆司, 土井 圭子, 加藤 芳男, 川上 圭子, 川崎 理一, 塚田 敏彦, 中山 年正
    1996 年 25 巻 3 号 p. 177-184
    発行日: 1996/09/30
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    粒子径2.5μmの非多孔性カチオン交換体を充愼した糖結合ヘモグロビン (GHb) 分析用カラム (TSKgel Glyco-HSi) を用いて高速液体クロマトグラフィー (HPLC) 法による安定型ブドウ糖結合ヘモグロビン (S-A1c) の高速分析の検討を行った。汎用HPLCを用いたGHbの精密分析での本カラムと従来のカラム (TSKgel Glyco-HS) の分離を比較したところ, 従来のカラムでHbA1cとされてきた画分が本カラムでは少なくとも4つの画分に分離され, その主たる画分はS-A1cであった。また, 精密分析での溶出挙動が全自動グリコヘモグロビン分析計HLC-723GHb III改良機 (東ソー) で再現でき, 約2分でのS-A1cの高速分析が可能であった。さらに, 測定値の同時再現性も変動係数 (C. V.) が1%以下の良好な結果が得られた。100g経口ブドウ糖負荷試験 (OGTT) 時の0~180分に得られた全血液のS-A1c値は不変で上定値を示したが, L-A1。値はブドウ糖濃度が高い試料で高値を与えた。S-A1cおよびL-A1cの参考基準値の範囲はそれぞれ生0~4.6%, 1.5~2.4%であった。
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