鉄鉱石では, Pisolite に続き,Hematite-Goethite の MarraMamba 鉱石の使用技術確立が当面の課題であろう。鉄鉱石ソースが,遠距離のブラジルに依存するところ少なくない事やフレートの変動の大きさ(Fig.14)を考えれば,柔軟で敏速な対応が使用技術に求められる機会も増えると予測される。
石炭については,優良強粘結炭のソースは限定されており脱優良強粘結炭依存が最も大きな課題である。PCI増を含む,高炉でのコークス比低減や,将来的には, DIOS(Direct Iron Ore Smelting Reduction Process)
43)のような直接還元法,コークス製造技術では,究極的には SCOPE21(Super Coke Oven for Productivity and Environmental enhancement toward the 21st century)
44)で実現されるような一般炭付随非微粘結炭の利用技術が必要とされる。
さらに,資源の概念の拡張と一致した考え方である循環型社会での資源生産性向上
45)という考え方に沿ったスクラップの利用技術が課題となる。
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