Works Discussion Paper
Online ISSN : 2435-0753
49 巻
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  • 矢橋 正二郎
    2021 年 49 巻 p. 1-28
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/12/27
    研究報告書・技術報告書 フリー
    日本企業における人手不足や新型コロナウィルス感染症の感染防止の手段としてのテレワークの拡大により、組織の一体感の低下や社員のやる気の低下などが懸念されている。 そこで、本稿では、それらへの対応策として考えられている、「働きがい」に近い概念「ワーク・エンゲージメント(WE)」について、上司や先輩などからの指導である「タテのコミュニケーション」(「タテコミ」)をフォーマルとカジュアルに分けて WEに及ぼす影響について分析を行った。また、最近着目されている WE が、既存のどの概念に近いのか、「タテコミ」との回帰を行うことで比較を行った。さらに、コロナ前とコロナ禍では、「タテコミ」が WE に与える影響がどう変わったかを示した。具体的には、リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査」のデータを用いて、上述の変数間の関係や規定要因を調査した。 その結果、コロナ前では、「タテコミ」は、WE を有意に高め、フォーマル、カジュアル双方がほぼ同じ効果であること、また WE は仕事満足度に近いことが分かった。コロナ禍では、コロナ前と比較して、タテコミ自体の量は減ったが、タテコミが与える効果はコロナ前と差がないことが分かった。
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