昨年の大会の指定講義で障害者支援の今後の方向について報告し、公的サービスのみに頼らない、市町村単位の支援体制作りが必要であることを説明している。
今回は障害者全般の地域支援活動も含め、地域で活動している方々から、その活動の発足経緯や活動状況、実績等の情報発信をしていただき、視覚障害者支援体制構築のヒントを得たいと考えている。
1. 視覚障害関係
(1)阿部直子氏(仙台市中途視覚障害者支援センター)
視覚障害者の生活相談やリハビリテーションに関する先駆的な活動拠点である。
(2)吉野由美子氏
高知県における教育・医療・福祉の連携による視覚障害者の自立支援や地域リハ体制構築に向けた活動。
(3)前川賢一氏(特定非営利活動法人アイパートナー)
歩行訓練から発し、地域にNPOを設立して7年の実績。視覚障害者の地域支援のために、ソーシャルアクションを展開している。
(4)園順一氏(京都福祉情報ネットワーク)
視覚障害者とって重要なニーズであるパソコンについて、その有用性や使用技術等を普及する活動を実践。
(5)浅野紳氏(島根ライトハウス「ふれあいサロン」)
公的福祉資源である点字図書館の試み。地域の視覚障害者のニーズを基本に活動。特に盲ろう者や重度視覚障害者等への支援を行っている。
2. 障害者全般の地域支援関係
(1)谷口明広氏(生活支援センター「きらリンク」)
企業との協働により設立された経緯を持つ相談支援事業者。現在は社福法人の経営に移っているが、わが国でも代表的な相談支援事業者。
(2)宮下三起子氏(特定非営利活動法人あいえるの会)
障害者の当事者運動から障害者相談支援拠点へ発展した組織。この会の活動が地域内の他の障害者関係団体へも影響し、複数の生活支援ネットワークが立ち上がっている。行政とはバランスの良い関係である。
抄録全体を表示