目的: 肥満ラットに, 高コレステロール食とアルコールを摂取し, リンゴポリフェノール(Apple polyphenol:AP)の添加が脂肪蓄積量や脂質異常症に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.
方法:5週齢肥満モデル雄ラットを購入し, 4週間飼育した.実験飼料は, 高コレステロール食と10 %アルコール摂取で, リンゴポリフェノール無添加をControl群とし, リンゴポリフェノール添加群をAP群とした.臓器重量, 血清脂質濃度などの測定を行った.
結果: 体重増加量, 総飼料摂取量に差は見られなかった.後腹壁脂肪重量は, Control群よりAP群で低下傾向を示した.血清中の総コレステロール, トリグリセリド濃度および血清ALTは, Control群よりAP群で有意に低値を示した.
結論:アルコール摂取肥満ラットにおいて, リンゴポリフェノールは, 血清脂質濃度を低下することが明らかとなった.リンゴポリフェノール摂取が, 脂質代謝異常や脂肪肝の予防に役立つことが期待される.
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