日本補完代替医療学会誌
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17 巻 , 2 号
日本補完代替医療学会誌
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
総説
原著
  • 梶山 祥太, 松井 保公
    原稿種別: 原著
    2020 年 17 巻 2 号 p. 105-110
    発行日: 2020/12/14
    公開日: 2021/01/12
    ジャーナル フリー
    本研究では健常者を対象にシイタケ菌糸体抽出物(LEM)の疲労感および免疫機能への影響を検証した.同意を得られた22名をそれぞれ11名ずつLEM群とプラセボ群の2群に割付し,LEMを4週間(600 mg/日)連日経口摂取させ,摂取前後の疲労感(VAS)と免疫機能(NK細胞活性)を評価した.LEM群では疲労感のVASが摂取前後で有意に改善した(p<0.01).NK細胞活性はLEM摂取前後で有意に上昇し(p<0.01),摂取4週間後ではプラセボ群に対してLEM群は有意に高値を示した(p<0.05).また,NK細胞活性の変化量はプラセボ群に対しLEM群で有意に高値を示した(p<0.05).以上よりLEMの経口摂取は健常者のNK細胞活性を向上することにより,免疫機能を維持・改善することが示唆された.
  • 小山内 康徳, 櫻井 秀彦
    原稿種別: 原著
    2020 年 17 巻 2 号 p. 111-118
    発行日: 2020/12/14
    公開日: 2021/01/12
    ジャーナル フリー
    Objective: The objective of this study was to identify the perceived importance of various pharmacy functions among residents in the community health care system. Methods: We conducted an online survey of nationwide panelists enrolled by a research company to assess the perceived degree of importance of having a pharmacy that performs various functions in the community health care system (i.e., “comprehensive importance”). Results: “Comprehensive importance” was compared among 2,400 respondents disaggregated into several groups. The results revealed that “encouragement for medical consultations at medical institutions” had a strong effect on “comprehensive importance”. Conclusion: The results of this survey highlight the need for preventive medical care and a further expansion of the consultation function at pharmacies in the future.
  • 三村 朋也, 岡谷 裕二, 宮﨑 千惠, 渡邉 露子, 許 鳳浩, 鈴木 信孝
    原稿種別: 原著
    2020 年 17 巻 2 号 p. 119-124
    発行日: 2020/12/14
    公開日: 2021/01/12
    ジャーナル フリー
    20歳以上の健常女性26名を対象にプラセンタエキス含有食品を12週間連続摂取させるヒト試験を実施し,9つの中医体質に対する影響を検討した.体質解析対象は23例(3例脱落)で,プラセンタエキス含有食品を12週間経口摂取することにより,健康体質である平和質,未病体質である気虚質,陽虚質,陰虚質,湿熱質,気鬱質の各スコアは改善した.なお,安全性については,対象25例(1例脱落)で,有害事象(基礎疾患の蕁麻疹の悪化)が1例みられたのみで,特に問題点はなかった.
  • 齊藤 幹央, 阿部 学, 古川 智康
    原稿種別: 原著
    2020 年 17 巻 2 号 p. 125-131
    発行日: 2020/12/14
    公開日: 2021/01/12
    ジャーナル フリー
    ウコンによる肝障害は,健康食品の中で最も多いことが報告されており,特にアレルギー性機序による事例が多い.その診断の根拠がDLST陽性判定である.しかし,体内での血中濃度等が明確でないウコンのDLST結果には偽陽性の可能性があり,試験の信憑性が問われている.その最大の原因として試験過程における抗原活性のControl studyが不十分であることが考えられる.そこで,LMTを用いてウコンの至適反応抗原濃度の検討解析を試みた.ボランティア健常人9名を対象に実施した結果,抗原濃度0.1 µg/mL以上の濃度での反応はmitogen活性の影響により偽陽性を生じる可能性が示唆された.したがって,ウコンでDLSTやLMTなどの試験を実施する場合,10 ng/mL以下での抗原反応が求められると考えられた.なお,クルクミンについても,同様に試験を実施した結果,同レベルでの濃度が妥当であることも併せて示唆された.
  • 申 敏哲, 行平 崇, 小牧 龍二, 福永 貴之, 織谷(浅野) 桃子, 長 秀吉, 矢澤 一良
    原稿種別: 原著
    2020 年 17 巻 2 号 p. 133-143
    発行日: 2020/12/14
    公開日: 2021/01/12
    ジャーナル フリー
    Phosphatidylinositol(PI)は細胞内信号伝達物質において重要な機能を持っていることや脳機能改善にも効果があることが示唆されているが,明確なデータが少なく,PIそのものと記憶に関する報告は殆どない.本研究では,50%まで精製されたPI 50の経口投与がラットの記憶や学習能力に及ぼす影響を行動学的及び分子生物学的手法で明らかにすることを目的とした.その結果,記憶・学習能力の評価では,蒸留水投与群に対しPI 50投与群で記憶力の有意な増強が認められた.ラットの記憶の中心部である海馬におけるc-Fos陽性細胞とBrdU陽性細胞の検討では,PI 50投与群で有意なc-FosとBrdU陽性細胞の増加を示した.また,蒸留水投与群に対しPI 50投与群でBDNF,PKCα,MAPKの有意な増加が認められた.これらの結果から,PI 50の摂取はBDNF,PKCα,MAPKの経路を活性化させ,海馬での神経細胞の活性化や成長因子の分泌を促進する.その結果,神経細胞の新生と増殖を促進させ,記憶や学習能力の増強に影響を与える可能性が示唆された.
  • 許 鳳浩, 上馬塲 和夫, 朱 燕波, 王 琦, 鈴木 信孝, 金谷 重彦
    原稿種別: 原著
    2020 年 17 巻 2 号 p. 145-153
    発行日: 2020/12/14
    公開日: 2021/01/12
    ジャーナル フリー
    今回,黒部市の協力下に,体質九分類を用いた基礎調査と体質別指導プログラムによる介入調査を実施した.基礎調査は,黒部群(黒部川扇状地湧水飲用者n=155,60.6±10.4歳)と非黒部群(黒部市以外の北陸地域に在住する通常の水道水飲用者n=99,50.7±12.8歳)を対象に,体質調査票(CCMQ-J)を用いて計3回実施した.結果は,健康体質である平和質の割合が,黒部群では44.6 %,非黒部群では22.5 %と黒部群の方が明らかに多かった.各未病体質の割合で,黒部群が非黒部群より少なかったのは,湿熱質(4.5 % vs 11.8 %),気鬱質(5.4 % vs 10.7 %),陰虚質(7.1 % vs 12.3 %),痰湿質(5.8 % vs 9.6 %)であった.基礎調査終了後,黒部群を介入群(n=65,62.3±9.3歳)と非介入群(n=68,62.7±9.8歳)の2群に無作為に分け,さらに非黒部群を対照群(n=80,51.9±13.6歳)として3群を比較検討した.なお,調査デザインは単純比較試験とし,主評価項目は,黒部群に対する五大養生法を用いた体質別指導プログラムによる介入前後の体質得点の変化を層別解析した.結果は,陽虚質において3群間の介入前後での比較では,介入後1回目においては有意差がみられたが(One-way ANOVA p=0.04),介入後2回目では変化がみられなかった.痰湿質における比較では,介入後2回目において体質得点の変化量に傾向がみられた(One-way ANOVA p=0.087).以上のことから,体質調査は健康と未病の状態を把握できるだけでなく,体質別指導法を組み合わせることにより未病を改善し得ることが示唆された.
症例報告
Letter to the Editor
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