日本補完代替医療学会誌
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16 巻 , 2 号
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原著
  • 許 鳳浩, 並木 幹夫, 三村 朋也, 上馬塲 和夫, 長谷川 徹, 鈴木 信孝
    原稿種別: 原著
    2019 年 16 巻 2 号 p. 71-78
    発行日: 2019/09/30
    公開日: 2019/10/28
    ジャーナル フリー
    【目的】加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)に対するブタプラセンタエキスの機能性を探索することを目的に,ブタプラセンタエキスを含有する試験食(JBPプラセンタゼリーピュア®,日本生物製剤)を用いて,介入群のみの単群オープン試験を実施した.併せて血液学的検査などで継続摂取に対する安全性を評価したので報告する. 【方法】AMSスコアが27点以上の軽度以上のLOH症候群と判定される健常男性15人に,ブタプラセンタエキス3 gを含有する試験食を毎日経口摂取するよう指示した.摂取前,摂取4週後,摂取8週後にAMSスコア,性ホルモン,生化学検査,血算,一般尿検査を行った.併せて摂取期間に発生した有害事象を集積した. 【結果】試験食と因果関係なしと判定された1名の脱落があったため,14名を解析対象集団とした.被験者の年齢は62.6±3.6歳(40~84歳)であった.AMSスコアは摂取前44.0±3.5に対し,摂取4週後は41.2±2.5(p = 0.451),摂取8週後は34.6±2.4(p = 0.007)であり,摂取8週後で有意に低下した. AMSスコアを「心理的因子」「身体的因子」「性機能因子」の3つのサブスケールに分けて解析した.身体的因子は摂取前18.8±1.3に対し,摂取8週後14.1±1.0(p = 0.002)と,総スコア同様摂取8週後で有意にスコアの低下がみられた.心理的因子,性機能因子でのスコアの有意な低下は見られなかった.摂取による性ホルモンの有意な変動はみられなかった.クレアチニン,LDLコレステロールの有意な低下がみられたが,その他の生化学検査,血算,一般尿検査も有意な変動はみられなかった.試験食の摂取との因果関係が疑われる有害事象の発生はなかった. 【結論】中高年男性における8週間のブタプラセンタエキスの経口摂取は,AMSスコアを有意に低下させたことから,LOH症候群の諸症状の改善に対する機能性を有している可能性が示唆された.摂取4週後で有意な変化は見られなかったことは,プラセンタエキスはLOH症候群の諸症状に対し穏やかに作用することを示唆している可能性がある.
  • 時 光, 許 鳳浩, 川崎 聡大, 金谷 重彦, 佐藤 真梨子, 德田(角谷) 佐紀, 渡辺 斉志, 村山 宣人, 大橋 美奈子, Md ...
    原稿種別: 原著
    2019 年 16 巻 2 号 p. 79-93
    発行日: 2019/09/30
    公開日: 2019/10/28
    ジャーナル フリー
    本研究では,個人の基本情報,病気,社会的因子,精神的因子,食習慣,睡眠状態,未病などの関連因子,計254個の質問スコアにより日本語版中医体質9分類(CCMQ-J)における体質スコアの推定を試みた.ここで質問項目は,一般に多くの研究で活用されている(i) 心理的負荷,(ii) 仕事ストレス,(iii)性格を特徴づける5因,(iv)睡眠の質的評価,(v)生活評価,(vi)食欲および(vii)食品,における指向性にかかわる7種の質問票にもとづいて構築した. クラウドソーシングを活用し,日本全国の広範な地域から851人の回答が得られた.その内訳は,20-85歳の350人の男性と501人の女性であった.これらの回答をもとに,254種の質問項目によりCCMQ-J体質スコアを推定する数理モデルを開発した.それぞれのモデルのピアソン相関係数は0.7以上の精度であった.以上により,他の健康質問票によるCCMQ-Jにおける体質スコアの推定が実現された.
  • 德田(角谷) 佐紀, 田中 宏季, 中村 哲, 村山 宣人, 許 鳳浩, 上馬塲 和夫, 鈴木 信孝, 金谷 重彦
    原稿種別: 原著
    2019 年 16 巻 2 号 p. 95-104
    発行日: 2019/09/30
    公開日: 2019/10/28
    ジャーナル フリー
    中医体質9分類と,生活習慣病に関わるボディ・マス・インデックス(BMI)やエネルギー摂取量との関係を検討した.インターネットを通じて729人を対象として,中医体質調査票,身長,体重,食事摂取頻度調査,生年月日,運動習慣に対する回答を取得し,体質間のBMI,エネルギー摂取量ならびに年齢,身長,体重,運動習慣を調整した調整済みエネルギー摂取量の多重比較検定を行った.結果は,女性では有意差は見られなかったものの,男性では陽虚質のBMIは,平和質,気虚質,痰湿質のBMIより有意に低かった(p = 0.00098,p = 0.029,p = 0.040).なお,男女とも,各体質とエネルギー摂取量ならびに調整済みエネルギー摂取量の間に関連性はみられなかった.体質調査が生活習慣病のリスクファクター解消に有用であるか否かについて,今後のさらなる研究が期待される.
  • 佐藤 真梨子, 川崎 聡大, 黄 銘, 許 鳳浩, 小野 直亮, 江口 遼平, Md. Altaf-Ul-Amin, 德田(角谷) 佐紀, ...
    原稿種別: 原著
    2019 年 16 巻 2 号 p. 105-112
    発行日: 2019/09/30
    公開日: 2019/10/28
    ジャーナル フリー
    日本語版Constitution in Chinese Medicine Questionnaire (CCMQ-J)は,60項目の質問における5段階の回答により,被験者を9種の体質(平和質,気虚質,陽虚質,陰虚質,痰湿質,湿熱質,血瘀質,気鬱質,特禀質)に分類するシステムであり地域の人々の健康および機能性食品の評価に活用されている.クラウドソーシングによる日本全国を対象とした851人における体質問診票調査をもとに,κ平均法によるギャップ統計量を活用することにより,最適グループ数は5と推定された.本研究で得られた5グループの妥当性を,異なる二つの方法であるκ平均法と階層的クラスタリングにより確証した.また,上記の5グループを,(1) 陽虚質・気鬱質混合型,(2)境界型,(3) 陽虚質型,(4) 平和質型,(5) 気鬱質型と特徴づけた.この5グループは,日本の現代社会が直面する心身ならびに精神にかかわる未病との関連性を示しており,超高齢化社会となったわが国において,国民の健康を維持する上で,特に考慮すべき未病体質であることが示唆された.
  • 鈴木 信孝, 大桑(林) 浩孝, 許 鳳浩, 上馬塲 和夫
    原稿種別: 原著
    2019 年 16 巻 2 号 p. 113-117
    発行日: 2019/09/30
    公開日: 2019/10/28
    ジャーナル フリー
    目的:健常成人男女を対象として,ハトムギ全粒熱水抽出エキス(Coix-seed Reactive Derivatives: CRD)を含む粉体食品を摂取したときの安全性を評価した. 方法:健常成人8名(男性4名,女性4名,平均年齢,26.6 ± 4.7歳)にCRDの最小有効摂取目安量(1 g/日)の2倍量である2 g/日を4週間連続摂取させ,摂取前と摂取4週後に体重,バイタル(血圧,脈拍数,体温),抹消血液検査(白血球数,赤血球数,ヘモグロビン,ヘマトクリット,血小板数,白血球分画),血液像,血液生化学的検査(Na, K, Cl, AST, ALT, γ-GTP, LDH, ALP, 総蛋白, アルブミン, A/G, 総ビリルビン, 尿素窒素, クレアチニン, コリンエステラーゼ, 総コレステロール, HDLコレステロール, LDLコレステロール, 中性脂肪), 血液凝固検査(プロトロンビン時間,部分プロトロンビン時間),尿検査(タンパク,糖,ウロビリノーゲン,潜血)を測定した.また,日誌ならびに問診により摂取コンプライアンス,有害事象,副作用の発現の有無を調査した. 結果:検査値では,MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)と血清クレアチニンの軽度上昇,MCV(平均赤血球容積)の軽度低下がみられたが,いずれも基準値内の変動であり,問題はないと考えられた.また,特記すべき有害事象や副作用は認めなかった.摂取コンプライアンスは,99.5 %であった. 結論:CRDの最小有効摂取目安量(1 g/日)の2倍量摂取は,安全性に問題はないと推察された.今後は,CRD過剰摂取や長期摂取における安全性を確認する予定である.
症例報告
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