Journal of Computer Chemistry, Japan
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7 巻 , 3 号
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研究論文
  • Shigeyuki AONO
    2008 年 7 巻 3 号 p. 83-92
    発行日: 2008/09/15
    公開日: 2008/09/18
    ジャーナル フリー
    In using spinor representation for the electron field, the charge density is given by a 2 × 2 matrix in the spin space. The propagator is also a 2 × 2 matrix. The diagonal term gives the usual many electron problem, and the off-diagonal term gives the superconductive state. The SCF equation for the usual many-electron problem turns out to be the gap equation for the superconductivity problem.
    This treatment presents a new theory for the high temperature superconductivity by using the multi-band treatment from which the attractive electron-electron coupling is effectively derived. This coupling is electronic, but not phonon associated. The energy region for making superconductivity possible is a hundred times larger than the phonon frequency.
  • 田辺 和俊, 鈴木 孝弘, 貝原 巳樹雄, 小野寺 夏生
    2008 年 7 巻 3 号 p. 93-102
    発行日: 2008/09/15
    公開日: 2008/09/18
    ジャーナル フリー
    定量的構造活性相関に基づき、多種多様な化学物質の発ガン性をその構造から高い精度で予測する手法として、サポートベクターマシン(SVM)を検討した。ニューラルネットワーク(ANN)の結果と比較するために、Predictive Toxicology Challenge 2000-2001で公開された454種類の化合物の発ガン性データと37種の記述子との相関をSVMで解析した。モデルを最適化した後、Cross-validation-testを行い、発ガン性の的中率を求めた。ANNでは過学習や局所解などの問題のために、モデルの最適化にきわめて長い処理時間を要したが、SVMではANNとほぼ同程度の予測精度がきわめて短時間で得られ、現状ではSVMが不特定の構造の化学物質の発ガン性を予測する手法として最適であることを実証した。
  • 末永 敦, 梅津 倫, 安藤 格士, 山登 一郎, 村田 武士, 泰地 真弘人
    2008 年 7 巻 3 号 p. 103-116
    発行日: 2008/09/15
    公開日: 2008/09/18
    ジャーナル フリー
    ATP 合成酵素であるF 型ATPase は, ほとんどの生物に存在する膜貫通型タンパク質であり, ATPの加水分解反応に共役した分子の回転が観察されている. ATPase活性を持つ最小単位はα3β3γ複合体であり, 触媒部位である3つのβサブユニットはATP結合型(βTP), ADP結合型(βDP),空の構造(βE)の3つの異なる構造が解明されている. それらβサブユニットの3つの構造は異なる基質親和性を持つとされ,実験的に基質親和性の測定がされてきた. しかし, ADPの親和性に関しては未知であり, γサブユニットの回転をもたらすβサブユニットの構造変化も解明されていない. そこで, 分子動力学法/自由エネルギー計算により触媒部位の基質ATPとADPを相互変換したときの自由エネルギー差を見積もり,さらにその基質変化に伴うβ サブユニットの構造変化を観察した. その結果, βDP の構造が最もADP との結合親和性が高いことが解った. この算出値は一分子観察の結果から推測された加水分解反応モデルを熱力学的知見から裏付けるものであった. さらに, βサブユニットの構造変化とγサブユニットの回転を共役する役目を持つと考えられているDELSEED配列(Asp394∼Asp400)付近の構造を観察したところ, 基質変換に伴い構造変化が確認された. すなわち, DELSEED配列近傍のPhe418∼Gly426 は, 触媒反応と構造変化, 回転を共役するのに重要な残基であることが示唆された. 以上の結果から, ATP加水分解・Piの放出に伴い, DELSEED 配列付近の構造が変化し, それがγサブユニットの回転をもたらすという分子機構の様子が明らかになった.
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