主としてアメリカに於てなされたる交照法及び等輝度法による多くの測定の結果, 1924年に, 一組の平均の視感度の値が國際照明委員會で探用された。この國際照明委員會 (I. C. I.) の視感度係數 (Iuminosity factors) は1931年にI. C. I. の標準眼と色度測定用の座標系に編入され, 且つ, 1933年には萬國度量衝委員會によつて受理された. しかし其の後1935年から1938年にかけて, ドイツに於ける數名の研究者はこの係數の妥當でないことを咎めた. 彼等は各自の測定結果からして, 純圓錐體視 (視野1. 2, 明調應) で交照光度計によつてなされた新しい標準値が探用されるべきだと信じたのである. しかし乍らドイツの測定は全く合理的であつた課ではなく, イギリス及びアメリカに於ける最近の同じやうな測定結果と相容れないものがあつた. 19汐年のI. C. I. の會合に於てドイツの其等の研究者は1924年の視感度係敷に封する彼等の反封を撤囘し, そして委員會は正式に異色測光に於けるこの値の妥當性を再認したのである。
抄録全体を表示