けい光放電管の管側に高周波電界をかけて放電させ, その両端電極の一方をカソード, 他方をアノードとして直流加速電界をかけてイオソおよび電子を流動させた場合, 高周波電極の位置によって観測電流一直流加速電圧特性が異る.主な相異点は直流加速電圧が零の時に, 高周波電極が両端電極の中央部にある場合は, 観測電流は流れず, 高周波電極がカソード側にある場合は負の観測電流が流れ, 高周波電極がアノー側によった場合は正の観測電流が流れる, ことである.この現象はけい光放電管の両電極をそれぞれ探針と考える複探針現象として理論的に解析されるように思われる.また封入ガス圧を変えたけい光放電管の観測電流一封入ガス圧特性を測定しておくことにより, 一定の高閥波電界, 高周波電極位置, および直流加速電圧のもとに, 任意のけい光電管の封入ガス圧を簡単かつ正確に測定出来ることがこの実験から可能になつた.
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