近年,電子基板の放熱設計を行う上で,金属ベース基板の放熱性を評価できる装置が求められている.我々は,フローカロリーメータを用いた熱流量を評価する装置を開発した.本研究では,本評価装置による熱抵抗の評価能力を検証する.特に,従来の定常法と比べて低熱抵抗側における性能を検討するために,40mm角×2mm厚と5mm厚の複数の試料(Cu,Al,S50C,SUS304,SiO2ガラス)の測定を行った.熱流量の熱抵抗依存性は1次元伝熱モデルに基づいて定性的に一致した.熱抵抗既知の標準試料を用いれば,フローカロリーメータを用いた装置で1×10-5~3×10-3m2KW-1の熱抵抗を検出できることが分かった.