熱物性
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9 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 田澤 真人, 藤井 篤, 種村 榮
    1995 年 9 巻 3 号 p. 157-162
    発行日: 1995/07/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    粒径3-5μm、 11-13μm、 28-34μmのアルミナセラミックスを用いて、 500から1000cm-1のレストストラーレンバンドにおける半球反射率を測定した. 得られた反射スペクトルとα-Al2O3単結晶の反射スペクトルとの相違は表面の微構造の影響であると仮定し、 均質媒質理論を用いてセラミックスの反射率を計算した. その結果、 セラミックスの反射スペクトルが精度よく再現できた. さらに、 各試料について反分極係数の分布を求めることができた.
  • 戸倉 郁夫, 花岡 裕, 斉藤 図, 安沢 典男, 新田 晋也
    1995 年 9 巻 3 号 p. 163-168
    発行日: 1995/07/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    液体泡沫 (水-空気系) の熱伝導率を非定常細線加熱法で測定し, 一次元の熱移動モデルによる解析結果と比較した. その結果, 泡沫内の熱移動には, 空隙内での水蒸気拡散による潜熱移動の寄与が大きいことがわかった.
  • 高須賀 英良, 時崎 栄治, 寺嶋 一高, 木村 茂行
    1995 年 9 巻 3 号 p. 169-174
    発行日: 1995/07/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    ゲルマニウム融液の熱拡散率をレーザーフラッシュ法により測定した。 カーブフィッティング法により伝熱解析を行い、 融液の熱拡散率の温度依存性を調べた。 ゲルマニウムの熱拡散率は、 融解と共に、 急激に上昇する。 融液の熱拡散率は温度と共に約0.1%/Kの割合で増加し、 単純な液体金属とは異なった挙動を示す。
  • 日秋 俊彦, 高橋 研史, 辻 智也, 本郷 尤
    1995 年 9 巻 3 号 p. 175-180
    発行日: 1995/07/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    減圧下における定温気液平衡の簡便で正確な測定を目的として、 コンピュータ支援による定温気液平衡測定装置を作製した。 本装置は平衡蒸留器として気相・液相循環型蒸留器を、 平衡圧力決定には平衡蒸留器と同一圧力ラインに設置されたエブリオメータを用い、 測定条件の温度制御ならびに平衡圧力の決定にコンピュータを導入した。
    作製した測定装置の性能を調べるために、 2種の2成分系1-プロパノール+2,2,4-トリメチルペンタン343.15Kおよび1-プロバノール+オクタン358.15Kの気液平衡を測定し、 共沸データの決定をおこなった。 本研究で実測した気液平衡は既往の3つの熱力学的健全性テストによりデータの評価をおこなった。 その結果、 すべての方法で健全なデータであることが確認され、 本装置は短時間で正確な気液平衡測定が可能であることが確認された。
    また実測値の相関をWilson式でおこないパラメータを示した。 実測値と計算値の一致はいずれの系も良好であった。
  • 日比谷 孟俊, Ivan Egry
    1995 年 9 巻 3 号 p. 181-188
    発行日: 1995/07/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    シリコン単結晶成長における熱物質輸送過程の一つである, マランゴニ対流を記述するために必要な溶融シリコンの表面張力とその温度係数を, 無容器電磁浮遊を用いた液滴振動法によって測定することを試みた. 半導体シリコン結晶を溶融・浮遊するためにBもしくはSbをドープして比抵抗を1×10-4Ω・m程度まで小さくした試料を用いた. 300Kの過冷却状態を含む広範な温度領域で測定することに成功し, 融点における表面張力の値として783.5×10-3N・m-1を得た. 測定誤差は3-4%であった. 表面張力の値は添加不純物によらず1本の直線に乗っており, 温度係数は-0.65×10-3N・m-1・K-1であった. 2次イオン質量分析法を用いて, 溶融前後の試料におけるB, SbおよびOの含有量を調べた. SbおよびOは加熱溶融によって蒸発したことが判明した. 測定された表面張力とその温度係数は, 汚染のない状態におけるシリコン融液の値に相当すると結論できる. 微小重力状態を利用した表面張力測定の可能性を調べるために, 航空機の放物線飛行により得られる微小重力状態を利用し, シリコン結晶の溶融・浮遊を試みた.
  • 花山 洋一, 木村 正樹
    1995 年 9 巻 3 号 p. 189-194
    発行日: 1995/07/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    流体 (気体・液体) の状態方程式は多くの分野で重要であり, 圧力・温度・体積の関係は技術的な応用や理論的な計算の基礎となっている. 音速はこれらと密接に関係した物理量である. また, 流体相の相変化に対応して変化するため, 音速の測定により相変化を見いだすこともできる. 本稿では常圧で気体である希ガスの1GPaを超える領域での音速や相変化に関する振舞いについて解説する.
  • 質量を測るテクニック (混合流体の作り方)
    高石 吉登
    1995 年 9 巻 3 号 p. 195-199
    発行日: 1995/07/31
    公開日: 2010/03/16
    ジャーナル フリー
    物性において質量はあまりにも基本的な事柄ですが、 ここでは質量測定の基礎に関連する事項について述べることにします。 また、 熱物性の実験的研究において流体混合物がしばしば取り扱われます。 この流体混合物試料を質量測定をもとにして調整・充填する方法について紹介します。
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