Journal of Mammalian Ova Research
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21 巻, 2 号
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総説
  • 福田 愛作
    2004 年 21 巻 2 号 p. 45-51
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/20
    ジャーナル フリー
  • 安部 茂樹, 岡崎 尚之, 白石 忠昭
    2004 年 21 巻 2 号 p. 52-55
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/20
    ジャーナル フリー
    本研究では,ウシ個体毎の卵母細胞を用いた体外受精胚による効率的子牛生産を目的とし,体外受精後の胚発生率改善のための体外培養法(実験1)および特定個体由来の少数卵母細胞からの子牛生産について検討した(実験2).実験1では,体外成熟・受精・発生培養(IVMFC)を1ドロップ(100 μl)当たりの卵母細胞数を10個前後になるように調整し行い,体外発生培養液はCR1aa,TCM199を単独あるいは組み合わせて用いた.胚盤胞期胚の発生率は,媒精後72時間までをCR1aa,以後TCM199で培養した場合42.4%であり,CR1aaおよびTCM199単独の場合の31.3%,22.5%と比べ高率であった(P<0.05,P<0.01).実験2では,個体毎の卵母細胞数により1ドロップあたり10ないし2~9個としIVMFCを行った.10個とそれ以下の卵母細胞数毎の胚盤胞期胚の発生率は,それぞれ13.6%,13.7%であり差は認められなかった.10個以下のドロップから発生した胚を移植し,正常な子牛を得た.以上から,CR1aaとTCM199を組み合わせた体外発生培養は,体外受精後の胚の発生率改善に有効であり,少数卵母細胞のIVMFCで発生した胚盤胞期胚は子牛までの正常な発生能を持つことが明らかとなった.
テクニカルノート
  • 竹中 真奈美, 堀内 俊孝
    2004 年 21 巻 2 号 p. 56-60
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/20
    ジャーナル フリー
    哺乳動物卵子におけるICSIのコツを紹介した.本稿では,哺乳動物卵子のICSIにおける基本原理を説明すると共に,マウスとウシ卵子のICSIでの操作手順を示し,各動物卵子のICSIにおけるコツを示した.マウスやウシ卵子のICSIでは,ピエゾマイクロマニピュレーターの使用が有効であることから,ピエゾ圧電素子の使用方法を詳細に説明した.マウス卵子のICSIでは,ICSI後の卵子の生存率を上げることがポイントである.ウシ卵子のICSIでは,ピエゾ圧電素子を上手に使用し,精子を卵細胞質内に確実に,少ない注入量で注入することが重要である.
  • 柳田 薫, 佐藤 章
    2004 年 21 巻 2 号 p. 61-64
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/20
    ジャーナル フリー
    ICSIのコツは用いる配偶子の質を体外培養・操作によって劣化させずに,あるいはまた良質の配偶子を選択して,低侵襲的に精子を卵内に注入することである.そのためには卵,精子,受精のphysiologyを十分に理解することが必要である.特にICSIのコツは,丁寧なヒアルロニダーゼ処理,確実な精子の不動化処理,細胞膜の修復機構を考えた丁寧なピペットの刺入操作,確実な精子の注入である.
症例報告
  • 平岡 謙一郎, 平岡 夏織, 絹谷 正之, 絹谷 一雄
    2004 年 21 巻 2 号 p. 65-68
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/20
    ジャーナル フリー
    ARTにおいて余剰胚盤胞の凍結保存技術は必須となっている.今回我々は,人工的に胞胚腔を収縮させた余剰拡張期胚盤胞を緩慢凍結法またはVitrification法により凍結保存した融解胚移植の臨床成績を報告する.緩慢凍結法とVitrification法の融解直後の生存率はそれぞれ100%(5/5),95%(18/19),融解後,回復培養3時間目の再拡張率は60%(3/5),95%(18/19),融解胚盤胞を移植した後の妊娠率は0%(0/2),60%(6/10),着床率は0%(0/5),44%(8/18)となり,Vitrification法において良好な成績が得られた.
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