日本火災学会論文集
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55 巻, 1 号
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論文
  • 早坂 洋史, 木村 圭司, 工藤 純一
    2005 年 55 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/03/16
    ジャーナル フリー
    ロシア極東サハ共和国の森林火災傾向について気象データを基に検討した。最近の焼損面積の増加傾向は,気候変動に伴う気温の上昇,5~9月の降水量の減少,特に,日平均降雨量の半減傾向の影響が原因と思われた。この低降雨量条件下で,2002年に焼損面積約2.3万km2の大規模な森林火災がヤクーツク周辺で発生した。この大火災の経過を,衛星観測と気象計測とのデータを使って詳細に解析し,大火災となった原因について考察した。
    (オンラインのみ掲載)
  • 大沼 博幹
    2005 年 55 巻 1 号 p. 11-17
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/03/16
    ジャーナル フリー
    商業地域の小ブロック内配水管網が負担可能な同時開放消火栓数について,各規模の小ブロックモデルを検討した結果,次のことを明らかにした。(1)水圧的に厳しい規模の小さい小ブロックにおいても消防水利の基準を満足する配水管口径と平常時の損失水頭が5m以内の配水管網とすることで4栓同時開放が確保できること。(2)一日最大給水量が5,000m3/dを超える規模になると,特殊な事例を除き,平常時の損失水頭を5m以内とすることで5栓同時開放が可能となること。
    (オンラインのみ掲載)
  • 廖 赤虹, 鶴田 俊, 斎藤 直
    2005 年 55 巻 1 号 p. 19-27
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/03/16
    ジャーナル フリー
    金属ナトリウム漏洩火災の危険性評価のためには,燃焼残渣中の過酸化ナトリウムを定量的に把握する必要がある。燃焼残渣の物理性状と化学特性は過酸化ナトリウム試薬と異なるため,試薬を対象とする一般の定量分析方法が適用可能かどうかを検証する必要がある。この目的で,Na2O2試薬と同一条件で作成した燃焼残渣のサンプルを用い,過マンガン酸カリウム酸化還元滴定法と加水分解法の2つの方法により分析を行い,その分析結果を比較検討した。さらに,JIS K8231に定められた過マンガン酸カリウム酸化還元滴定法による燃焼残渣の分析過程で,発生した酸素が全量計測されない原因を調べた。この結果により,JIS K8231は燃焼残渣の分析に対して不適切な方法であると結論し,燃焼残渣の定量分析に残留液の分析を含む加水分解法の利用を提言した。
    (オンラインのみ掲載)
ノート
  • 石澤 不二雄, 平野 治夫
    2005 年 55 巻 1 号 p. 29-32
    発行日: 2005年
    公開日: 2011/03/16
    ジャーナル フリー
    五酸化ヨウ素,硫酸およびシリカゲルの混合物をガラス管に封入することにより,火災現場における軽質性鉱物油の簡易検査のための新型検知管を開発した。検知管内の検知剤が油に含まれる揮発性芳香族成分と反応して着色することにより検出,その色調の違いから油が識別される。この検知管は,油の種類による検知剤の色調の差が旧型より明確であるため,油の識別がより容易である。
    (オンラインのみ掲載)
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