電気配線が放射熱に曝されると,炭化絶縁物を介したアーク放電または物理的接触が発生することにより線間の短絡が起こる。本研究では,電源コードに使用される各種のビニル絶縁及びゴム絶縁電線をコーンヒータからの放射熱10~40kW/m
2に曝したときに起こる短絡現象を調べた。短絡の形態は電線の太さや種類,絶縁材,放射熱及び曝露時間に依存した。ビニルコードは40kW/m
2でないとアーク短絡が起こらなかったが,捻ったり挟んだりすると10kW/m
2で接触短絡が起こった。ゴム絶縁のコードは,20kW/m
2でアーク短絡が起こったが,接触短絡は40kW/m
2でも起こらなかった。
(オンラインのみ掲載)
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