健康増進法や安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例が施行されたことを受けて,ある事業所(A社B事業所)の職場環境を改善することを目的として,インタビューによる喫煙状況調査と環境(一酸化炭素,二酸化炭素,浮遊粉塵濃度)測定を行うとともに,安全衛生員会を活用し,禁煙サポートと防煙教育を実行し,分煙の実施を提言した。その結果,経営側の理解が得られて,全社内分煙が実施され,社員の喫煙率が,50.7%から42.3%へ減少し(p<0.01),20本以上の喫煙者割合も,39.9%から36.4%へ減少した(p<0.05)。また,分煙対策前後の職場の一酸化炭素,二酸化炭素,浮遊粉塵濃度についても改善が見られた。
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