帯広大谷短期大学紀要
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50 巻
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論文
  • 岡庭 義行
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 1-24
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    かつて災害研究へのジェンダー視点の導入において先駆的な役割を果たしたEnarson &Morrow(1998)は,社会学や人類学などの多領域からのアプローチにより「災害とジェンダー」研究という新しいフィールドを開拓した。この研究思潮は,我が国の災害研究とジェンダー研究それぞれに多大な影響をもたらし,その浩瀚な研究の蓄積は,防災復興計画や災害行動などにおけるジェンダーの問題を実証的に明らかにしてきたと考えられている。しかしながら,このような研究の前進に比して防災と災害復興の実践において,現在でも著しくジェンダーの視点が欠落している事例は数多い。 阪神・淡路大震災以降,我が国では自然災害と女性の脆弱性・回復力に関する様々な研究,実践,提言が繰り返され,その後発生した新潟県中越地震の被災経験により,我が国の男女共同参画基本計画には防災の視点が,防災基本計画にはジェンダーの視点が広く組み込まれることとなった。一方で,防災と復興の主体である地方自治体や地域コミュニティにおいてこれらの考えや制度が敷衍・浸透し,計画や情報が共有されているかといえば,一概にそうとは言い切れない。本論は,これらの震災の発生以降発表された「災害とジェンダー」研究を概観しつつ,ジェンダーの視点に立って,防災や復興の計画・制度と現場・実践の間に生じる一致と乖離を抽出しながら,特に災害リスクの低減に有効であると考えられるジェンダーのダイバシティを焦点化することで,その現状と課題について検討と分析を試みるものである。
  • 池添 博彦
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 25-31
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    万葉集に使用される5万余りの語彙の内、`こころ'の関連語および`おほに'の類縁語について分析した。 `こころ'の語は252回用いられ`情、心、意、神、景迹'の文字があてられている。そのうち`情'と`心'の字が大半を占めている。 `おもふ'は万葉集に536回用いられ`念、思、憶、想'の文字が使用されているが、その8割は`念'の字である。 `おほに'は12回、`おほほし'は19回用いられ、前者には`髣髴、凡、鬱(欝)、不明、踈'が、後者には`欝、鬱悒、不明、不清、凡'が使用されている。 `髣髴'は`おほに'の他に`ほのか'と訓まれ、`鬱'は`おほに、おほほし'の他に`いぶせし'と訓まれる。`凡'は`おほに、おほほし'の他に`いぶせし'と訓まれる。`凡'は`おほに'および`おほろか'と訓まれている。
  • 坂田 美和, 池添 博彦
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 33-41
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    栄養学は生理学および生化学を基礎にした学問である。生体内の物質代謝につては、近年の生命科学の発展により日々新たな知見が加えられている。栄養学における借用語の多くは、日本語に訳されることなく、そのままの形で用いられている。用いられる借用語を正確に把握するためには、語源の意味を理解しておく必要があると考え、語源を検索してみた。 英語語彙の多くはラテン語及びギリシャ語が語源であり、古くはサンスクリット語に由来している。今回はラテン語及びギリシャ語まで語源を遡ってみた。 学術用語の中には英語以外の語より借用されたものもあるので、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語の相当語や関連語を挙げている。
  • 坂田 美和, 池添 博彦
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 43-50
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    栄養学は生理学および生化学を基礎にした学問である。生体内の物質代謝については、近年の生命科学の発展により、かなり新しい知見が加えられている。 栄養学における西欧語からの多くは、日本語に訳されることなく、そのままの形で用いられている。用いられている借用語を正確に把握するためには、言語の意味を理解しておく必要があると考えられたので、その語源を調べてみた。 借用語の多くは英語から取り入れられているが、その語源はラテン語及びギリシャ語であり、更に遡るとサンスクリット語に由来するものである。
  • 江刺家 由子
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 51-57
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    保育士養成課程に課せられた必修授業科目の中に『身体表現』がある。帯広大谷短期大学におけるこの科目では、将来保育士を目指す学生たちが「創作リズム体操」の創作をしている。このリズム体操は、幼児(主に4・5歳児)を対象としたもので、タイトルから体操、音楽に至るまで、学生たちがオリジナルで創りあげるものである。この授業では、「創作リズム体操」の創作の過程において、学生たちが幼児期における運動遊びの意義と内容を学び、発育・発達の段階に応じた運動遊びについての指導法を習得することを目的としている。本稿では、リズム体操の創作について順に示しながら、現在の学生たちが将来保育者となった際に必要な運動技能と知識の習得方法について考えるものとする。また、学生が創作活動をすすめる中から見えてくる学生たちが抱えている生活体験・経験の不足とコミュニケーション能力の低下などについての考えをまとめた。
  • 上村 裕樹, 坂本 大輔, 伊勢 正明
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 59-67
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    本研究は、北海道十勝地区における学童保育の指導員の実態について理解し、指導員が日常の業務において抱えやすい困難性について明らかにすべく、郵送法による質問紙調査を行い、基礎的データの蓄積に努めた。回答は、体験的エピソードを自由記述にて記載頂き、得られた回答について、質的分析の手法による構造化を図り、「学習」「遊び」「人間関係」「保護者」の4項目に分類し、それぞれ要素を明らかとした。「学習」は「学習への取り組みの姿勢」「指導員の学力不足」「学習指導」「子どもの学力不足」「子どもの育ち」「学童保育所の体制」の6要素、「遊び」は「集団遊び」「独善的な遊び」「遊びの持続」「指導員としての関わり」「遊びの発展」「子どもの育ち」「生活リズム」の7要素、「人間関係」は「コミュニケーション能力」「依存的」「子どもの育ち」「独善的な関わり」「関係性作り」「嫌がらせやいじめ」「職員の支援や対応」の7要素、「保護者」は「自己最優先」「無責任な関わり」「優位的立場の子ども」「保護者の関わりによる影響」「学習への無理解」「気分的なゆとりのない関わり」「保護者間格差」の7要素が示された。これらの結果をふまえ、学童保育所と指導員の現状を探り、取り組むべき課題について明らかとした。
  • 上村 裕樹, 音山 若穂, 井上 孝之, 利根川 智子
    原稿種別: Article
    2013 年 50 巻 p. 69-76
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    This study focuses on the effectiveness of using the group dialog technique World Cafe in Post-Guidance for the nursery training segment of teacher education. There ware 106 participants, all of them Japanese junior collegestudents.Our World Cafe consisted of three sessions of progressive conversation lasting approximately thirty minuteseach, followed by a reflection among the whole group. When all participants were seated, they explained thepurpose and the logistics of the Cafe. They were told that the would be moving from table to table and that the endof a session may come when they were in the middle of an intense conversation. They explained that when asession ended, one person would remain behind as the host of that table, and the other people will move to newtables to sit with a different mix of people. Participants wrote or drew ideas on paper table cloths, enabling other Cafeparticipants literally to "see" what they mean.Before and after World Cafe, we conducted participant questionnaires about the scale of their reflection ofteaching practice in nursery, pre-school teacher efficacy, positive and negative feelings. Answers concerning preschoolteacher efficacy, positive feelings, negative feelings were analyzed by Paired t-test. Analysis showed thatparticipants became more consciously reflective of their nursery training and they had a positive impression ofWorld Cafe. The implication of this study was that students understand and assimilate more extensively aboutnursery care and education through effective dialogue, which gives full play to their reflections.
  • 上村 裕樹, 井上 孝之, 音山 若穂, 利根川 智子
    原稿種別: Article
    2013 年 50 巻 p. 77-83
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    In-service teacher training is one key factor in improving the quality of nursery teacher. World Café is a powerful conversational process that helps people engage in constructive dialogue, as Tan & Brown( 2005) noted. Café dialogues enable large groups to think together creatively as part of a single connected conversation. This study was aimed at identifying the impact of the group dialogue technique World Café for in-service teacher training, to understand what middle leader nursery teachers really wantin dialogue in terms of reflection of their practice. Date for this research was gathered during a World Café event held at a Morioka Aiina Campus ( Satellite campus of Iwate Prefectural University)in September 2011. The topic was"effectiveness of a group dialogue approach for in-service training of nursery teacher". Middle leaders from nursery faculties in Morioka city were invited to attend this event to discuss the ways in which they constructed their workplace identities, particularly reflecting on the influences of the increasing controls which had recently been implemented to monitor and regulate work practices. 43 teachers (all females) attended the event. Findings suggested that participants of the cafe become more consciously reflective about their practice and they had positive impressions about World Café. The implication of this study was that participants understand and assimilate more extensively about nursery care through effective dialogue.
  • 伊勢 正明
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 85-98
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    最近、筆者は「保育士」あるいは「保育者」の専門性について考える機会に多く出会っている。本稿は、そのような状況においてこれまで筆者なりに推測してきた保育者の専門性について、施設養護の原理、保育所保育指針、幼稚園教育要領、保育者の専門性について言及した文献、そして「真宗保育」に関する文献を基に、言語化することを目的とした。 結論として、保育者全般に共通する専門性として、"養護(安全と情緒の安定を保障する関わり)"を取り出すことができ、保育者の基底を支持する専門性として位置付けられるのではないかと考察した。しかし、本稿では、「保育臨床」、「反省的実践家」、「感情労働」といった視点からの検討ができなかった。また、真宗保育についての理解は不十分な域に留まっている。今後、これらの観点から継続して保育者の専門性を検討したい。
  • 阿部 好恵
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 99-116
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    本研究は,精神障害者が福祉的就労において主体性を獲得した過程とその要因を仮説的に明確化することを目的とした.就労支援サービスを利用する精神障害者10名を対象にインタビューを行い,M-GTAを用いて分析した.その結果,職員からの【「頼られ」体験】と【「等身大の自分」の確立】が精神障害者の主体性獲得に不可欠な要素であることがわかった.
  • 三井 登
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 117-125
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    本稿は、運動技術の特質に基づいた系統的指導を、遊びの中に意図的に配置する実践の方法について検討するものである。取り上げた対象は、水泳の技術に繋がる幼児期の水遊びである。本論では次の点を検討した。①幼児期に習得・習熟されるべき基礎的運動能力を整理し、「およぐ」動作が移動系の動作・姿勢変化平衡系の動作に属し、基礎的運動能力との関連では姿勢制御の力に該当することを確認した。②運動技術の特質を中心に構成した遊びの実践という視点から、水泳初心者の指導における基本技術である呼吸法の習得を位置づけた遊びの実践例を検討した。「およぐ」動作の習熟は呼吸法の習得を前提とするからである。水遊びを紹介する文献には、呼吸法の指導を一切せず伏し浮きをさせるものもある。③陸上の遊びからプールの遊びに至るまでの呼吸法の指導に関する実践例を検討した。「およぐ」という運動文化の獲得は、遊びの中で遊びの面白さを追求しながら、指導者が呼吸法の練習を意図的に配置することによって可能となる。
  • 三井 登
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 127-136
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    運動遊びの指導法は、これまでの研究において必ずしも「体系的な遊びの指導のあり方」を基軸にした方法となっておらず、「科学が未開拓」な分野となっている。科学的な指導法の確立を目指した研究もあるが、その成果が必ずしも共通の理解となっていない。本稿ではこのような問題状況を受けて、まず、遊びの指導に関する諸論と運動遊びの指導との関係を整理した。ここでは、遊びの指導に関する視点を三つ挙げ、運動遊びの指導とどのように関係しているのかを検討した。次に、既往の運動遊びの指導論に関する課題を検討した。運動遊びの技術的特質の解明に迫る研究にも、指導法の構成において課題が残る。最後に、運動技術の特質を基盤にした指導法とはどのようなものなのかという課題を検討した。ここでは、縄跳びの指導法を事例に、修正が必要な部分の動きを切り取り指導する方法(ドリル的指導など)ではない方法を検討し、動き全体を捉えながら指導していく指導法とはどのようなものなのかについて検討した。
調査
  • 佐藤 千恵, 小林 聖恵, 正保 里恵子
    原稿種別: 本文
    2013 年 50 巻 p. 137-143
    発行日: 2013/03/31
    公開日: 2017/06/16
    ジャーナル フリー
    高齢社会の進展にともない認知症高齢者が増加し、求められる介護サービスが多様化している現在、介護職員の日々の実務の中には様々な不安があると考えられる。介護職にやりがいをもち、良質な介護サービスを提供していくためには、不安が軽減、解消でき仕事に対するモチベーションが向上できることが重要であると考える。そこで本研究では認知症対応型共同生活介護における介護職員の不安を明らかにし、不安の軽減、解消のための研修のあり方を検討した。
    結果、知識をつめこむだけでなく自己学習能力や問題解決能力を高めていく研修方法、介護職員それぞれの経験や技能レベルが違うため、各層に応じた内容の実施、地域の民間教育訓練機関及び研修体系等を構築している職能団体等が情報を共有できる仕組みや、個々の介護職員のスキルアップを目指すことができる環境を構築してくことの重要性が明らかになった。
研究ノート
論文
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