日本補完代替医療学会誌
Online ISSN : 1348-7930
Print ISSN : 1348-7922
3 巻 , 3 号
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総説
  • 井上 文夫
    2006 年 3 巻 3 号 p. 69-76
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/19
    ジャーナル フリー
    成人領域におけるサプリメントの使用の増加に伴い,小児におけるサプリメントの使用も増加してきた.特に難治性の慢性疾患を有する小児での使用が多いが,保護者は十分に副作用や使用薬剤との相互作用について知らずに使用していることが多く,主治医にサプリメントの使用を報告していない割合も高いと考えられる.一方,小児科医は患者の一部はサプリメントを使用している可能性を考慮しながらも,使用する際には相談すると考えているものが多い.小児は成人と薬物代謝が異なることや薬物への感受性も異なることから慎重な使用が望まれる.保護者と小児科医がともにサプリメントの影響の大きさを認識するとともに,小児における有効性や副作用に関する知見を集積していく必要があると考えられた.また,健康小児のサプリメント使用に関しては学校での教育の重要性が考えられた.
  • 山下 仁, 津嘉山 洋
    2006 年 3 巻 3 号 p. 77-81
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/19
    ジャーナル フリー
    東アジアで発祥し発展してきた鍼治療は欧米先進国にも普及しており,今や国際化していると言ってよい.鍼治療の臨床評価に関する政策・研究助成金・論文発表の面から見れば,むしろ欧米諸国のほうが日本より進んでいる.欧米では,医療全体に普及している Evidence-Based Medicine (EBM) の概念に則って鍼の臨床評価が推進され,東アジア諸国は近年その必要性を認識して追随してきているというのが現状である.近年ではランダム化比較試験にもとづいて,有効性のエビデンスが有望とされる症状や疾患が増えつつある.また,多数の患者を対象とした前向き調査にもとづいて,標準的な鍼治療で重篤な有害事象が起こることはまれであることが確認されている.いわゆる「EBM 的」な手法を用いて検証されることにより,鍼灸の研究には新たな展開が見られたが,一方で鍼灸独自の「システム」の臨床的意義については軽視される傾向がある.
Current Views
  • 大野 智, 住吉 義光
    2006 年 3 巻 3 号 p. 83-88
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/10/19
    ジャーナル フリー
    厚生労働省は 2001 年から,補完代替医療の利用実態調査に関する研究班(主任研究者・兵頭一之介・筑波大学)を組織し,全国のがん専門病院の患者を対象にアンケート調査を行なった.その結果,多くの患者が医療従事者に相談なく個人の判断でさまざまな補完代替医療を利用している現状が明らかとなった.そのため,2005 年に新たに研究班(主任研究者・住吉義光・四国がんセンター)が組織され,CAM の科学的検証と情報提供を主な研究目的として活動を開始した.その成果のひとつとして,2006 年 4 月に患者向けの「がんの補完代替医療ガイドブック」を作成し公表した.本稿では,このガイドブックに寄せられた意見や要望を取りまとめ報告するとともに,今後の改訂版作成に向けた課題についても論じる.
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