日本助産学会誌
Online ISSN : 1882-4307
Print ISSN : 0917-6357
ISSN-L : 0917-6357
7 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 藤田 八千代
    1993 年 7 巻 1 号 p. 1
    発行日: 1993/12/10
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
  • 浅生 慶子
    1993 年 7 巻 1 号 p. 5-11
    発行日: 1993/12/10
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
  • 多賀 佳子, 鈴木 美哉子, 柳吉 桂子, 堀内 成子, 島田 啓子, 谷口 通英, 三橋 恭子
    1993 年 7 巻 1 号 p. 12-20
    発行日: 1993/12/10
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
    将来の開業助産婦活動のビジョンを探索し, 助産婦と関連領域にある専門職の考え方の相違を明らかにすることを目的に, 質問紙調査を行った. 今回の分析対象は,(1) 開業助産婦群55名,(2) 施設勤務助産婦群174名,(3) 看護婦・保健婦群64名,(4) 助産婦・看護婦教育群71名,(5) 医師群54名の合計418名であった.質問紙は, 現在の開業助産婦活動の展望, 新たな開業助産婦活動の展望, ケアの質を保証するための活動の3つを柱とした25項目で, SD法による5段階尺度とした. その結果, 助産婦独自の価値あるケアとして, また将来への課題として「母乳栄養促進」,「分娩準備教育」,「地域内の育児相談」,「一貫した継続教育」の4項目が対象全群の支持を得た.「低リスクの自然分娩介助」,「医療事故発生時のバックアップ」は助産婦職の開業群, 勤務群, 教育群にのみ強く支持された. また, 開業助産婦の活動範囲を周産期ケアだけでなく, 周辺領域に拡大していくことに対しては, 医師群の抵抗が有意に大であった.
  • Mc Gill Pain Questionnaire を用いて
    我部山 キヨ子
    1993 年 7 巻 1 号 p. 21-30
    発行日: 1993/12/10
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
    分娩進行に伴う産痛の性質を明らかにすることを目的に, 正常分娩した産婦105人 (初産婦41人, 経産婦64人) に対して, 分娩の4時期 (準備期・進行期・極期・分娩第二期) に, MPQを用いて前向きの聞き取り調査を行い, 次の結果を得た.
    1. MPQ分類群別の得点では, 分娩第二期の評価的性質を除きすべての時期で, 初産婦は経産婦よりも高値を示し, 特に進行期と極期では有意の差が認められた.
    2. 産痛の性質は, 準備期と進行期, 極期, 分娩第二期の3時期に分類でき, それぞれ分娩機転からの原因が示唆された. 進行期は準備期と痛みの性質は同じであるが, 強度が増加していた.
    3. 産痛の性質は鋭い痛みではなく, 鈍痛的性質の痛みであった.
    したがって, 産痛の性質の査定は, 分娩進行度の判断や産婦の個別的ケアの質の向上に非常に有益であることが示唆された.
  • 竹ノ上 ケイ子, 内海 滉
    1993 年 7 巻 1 号 p. 31-43
    発行日: 1993/12/10
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
    母性看護実習中のストレスと対処の実態を明らかにする目的で, 3年課程の看護短大生96名に質問紙による調査を行い, 以下の結果が得られた.
    (1) 臨床場では, 統計的に有意 (T-検定) に実習前 (朝) のほうが終了後 (夕) よりもストレスが高かった.
    (2) 実習前 (朝) のストレスは, 増加したり, 減少したり, 持続したりするが, その変化は一直線ではなく, さまざまに変化していることがわかった.
    (3) ストレスがある, あるいは高いと感ずるのは,(1) 普段と違う身体感覚,(2) 普段と違う情動反応,(3) 普段と違う行動反応などを知覚するからであることがわかった.
    (4) ストレスの原因・理由は,(1) 新しい実習経験, 母性特有であるから,(2) 記録物に関するもの,(3) 個人的な問題 (4) 臨床スタッフとの関係からのもの,(5) 対象 (褥婦・新生児) との関係からのもの,(6) 教員との関係からのもの, の順であった.
    (5) ストレス緩和のために努力, 試みをした学生の割合は, 実習前半に比べて後半では徐々に少なくなっていく傾向があった. その内容は, 情動志向的対処と問題解決的対処であったが, 一時回避, 依存, 他者から援助を受けるなどで気持ちを落ちつかせ, 情動志向的対処を行った後に問題解決志向的に対処するという情動志向的かつ問題解決的対処があり, 学習の場での学生の対処の特徴だと思われる内容であった.
    (6) ストレスが実習に影響したと記入した学生は, 実習前半に比べて後半では徐々に減少していた. その内容は, プラス影響, プラス・マイナス影響, マイナス影響に分類された.
    (7) ストレス緩和の努力と実習への影響は高い相関 (0.725) があり, ストレス緩和のために努力をした頻度の高い学生ほど, ストレスが実習に影響したと記入した頻度が高かった.
  • 妊娠早期から産褥2か月まで追跡して
    岩澤 和子, 市村 尚子, 谷口 通英, 篠田 恵見, 日隈 ふみ子, 新道 幸恵, 月僧 厚子, 井上 冷子, 片桐 麻州美, 内藤 直子 ...
    1993 年 7 巻 1 号 p. 44-51
    発行日: 1993/12/10
    公開日: 2010/11/17
    ジャーナル フリー
    切迫流産のため入院を経験した妊婦6名を対象に, 1 心理・行動の経時的変化, 2 経験した心理的喪失と, その回復過程に影響を及ぼした因子を明らかにすることを目的として, 入院初期・退院予測期・妊娠末期・産後1週・産後1か月・2か月に半構成的面接調査を行った.
    その結果, 妊婦は切迫流産の症状出現あるいは入院によって, 妊娠の継続 (胎児の生存). に関して悲観的予測をし, 一時的に危機状況に陥った. 予期しない出来事を体験しての心理的喪失感として自己不全感を抱いていた. 症状の軽減と胎児の生存と成長の確認を得ることで, この危機状況から回復した. 入院生活では, 薬物療法・安静という制限された生活によって心身のストレスを受け, 妻・母親役割, 職業人としての役割, 友人との交流に関して喪失感を体験していた. しかし, 医療従事者, 家族, 友人, 同室者のサポートが, 心理的喪失感の軽減に影響していた.入院中に胎児の奇形を心配した妊婦の不安は, 出産後, 児が五体満足であることを確認するまで続いていた.妊娠初期の切迫流産の体験は, 時間の経過とともに薄れていき, 特に, 無事分娩を終了し, 育児が順調にいくことで「過去のこと」として整理されていた.
feedback
Top