廃プラスチックとフライアッシュを主原料とする再生複合材およびその構成材の比熱容量を、サファイアディスクを標準試料に用いて、示差走査熱量計により測定した。昇温速度は2、5および10K·min
-1、また測定温度は室温からプラスチックの融点を超えない362Kまでの範囲である。再生複合材の比熱容量は、試料温度が305から360Kまで上昇すると、約1.3から1.6kJ·kg
-1·K
-1まで直線的に増加する。測定値は試料の形状や質量に依らず、約±3%のばらつき範囲内で一致している。昇温速度5K·min
-1の結果は2K·min
-1の結果と0.2%以内で一致する。一方、10K·min
-1 の結果は約2%低めである。難燃剤の比熱容量はフライアッシュとほぼ同程度と推測でき、また再生複合材の比熱容量は廃プラスチック含有量に強く依存する。
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