2014年に創設された立地適正化計画の下, 都市のコンパクト化が推進される中, 近年では防災との連携の必要性が唱えられ, 中でも大きな被害が懸念される津波災害との連携が重要視されている. そして最近では, 和歌山県内等の自治体において事前復興計画の策定が進み, 被災後の復旧・復興に向けた取り組みが進んでいる. しかし, 住民の生命と財産を守り, 迅速に復旧・復興を行うためには, 居住移転による安全な市街地の形成を, 事前に進めておく必要がある. そこで本研究は, 将来にわたり居住・都市機能の維持が可能で安全な市街地の形成に向け, 津波浸水被害リスクを考慮した市街地集約について検証し, 事前復興計画や立地適正化計画における津波対策に示唆を与えることを目的とする.
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