日本図書館情報学会誌
Online ISSN : 2432-4027
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46 巻, 2 号
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論文
  • 松井 幸子, 今野 裕美
    原稿種別: 論文
    2000 年 46 巻 2 号 p. 49-72
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/05/04
    ジャーナル オープンアクセス
    わが国の公立図書館(2,560館)のうち, 1999年9月現在, 51館(2%)の図書館がWWW版OPACを独立の図書館ホームページ上で提供している。本研究では, まず, 58の調査項目を設定し, 1999年9月17日から10月13日までの調査期間中に実際にアクセスできた46館のOPACを対象として現状調査を行った。ついで, この調査結果にもとづき, 簡易検索機能, 一般的機能, 凝った機能を持つOPACシステムを1つずつ選定し, これらのうち少なくとも1つを利用した上で7項目の質問に答えることを, インターネット利用者に依頼した。1999年10月14日から12月1日までの49日間の調査期間中の回答者は119名で, そのうちOPACの利用経験者は85名であった。これらの2つの調査結果から, 利用者のコンピュータ環境に対する配慮が必要であり, 検索マニュアル, 索引語のブラウジング機能, フィードバックメッセージなどを充実すべきであることが分かった。とくに, 利用者調査からは, 利用者は高度な機能を持つ複雑なシステムよりも, 分かりやすく使いやすいシステムを求めていることを明らかにした。
研究ノート
  • 影浦 峡, 辻 慶太, 芳鐘 冬樹
    原稿種別: 研究ノート
    2000 年 46 巻 2 号 p. 73-87
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/05/04
    ジャーナル オープンアクセス
    本論文では, ロトカ型データにおける統計尺度の標本量依存性が計量情報学的現象の解釈に与える影響について論ずる。まず, ほとんど全ての統計的尺度が標本量の大きさに応じて系統的に変動することを実際のロトカ型データに基づいて確認する。次に, そのことが解釈に対して意味するところを明確にする。結論として, 標本量依存性を積極的に考慮しない限り, 仮に完全なデータをその個別影響要因も含めて得たとしても, まさにその事実によってデータに対する解釈はデータの元となった現実の出来事のみにしか適用できず一般化できないことになり研究としては広がりが出ないこと, 一方, 標本量依存性を考慮した分析は, 我々が日常的に例えば著者の生産性を論ずるにあたって発動している解釈の枠組みと整合性を上手く取れる可能性があることを示す。
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