日本図書館情報学会誌
Online ISSN : 2432-4027
Print ISSN : 1344-8668
ISSN-L : 1344-8668
69 巻, 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
論文
  • 木村 麻衣子
    原稿種別: 論文
    2023 年 69 巻 1 号 p. 1-19
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/03/01
    ジャーナル フリー

     漢籍利用者の研究行動を聞き取るインタビュー調査の結果から,漢籍利用者の利用者タスクと,利用者タスクを支援するエレメントを明らかにする手法を開発した。ドメインモデルを検討した上で,前稿で報告したユースケースからエレメントを抽出する方法と,インタビュー時の研究者の発言を意味内容ごとに分割したものに対して利用者タスクおよびエレメントを付与する方法を試行した。いずれの方法でも,エレメントは,目的(必要とされたエレメント),手段(利用されたエレメント),結果(取得されたエレメント)の3 群に分けて利用者タスクと対応づけた。どちらの方法でも利用者タスクを特定することはできるが,エレメントの特定については後者のほうが詳細な結果が得られた。本研究の成果は,データ作成機関ごとのエレメントの選択や,利用者タスクの支援という観点からの漢籍目録データの評価に役立てることができる。

  • 宮田 玲, 浅石 卓真, 矢田 竣太郎
    原稿種別: 論文
    2023 年 69 巻 1 号 p. 20-37
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/03/01
    ジャーナル フリー

     学校図書館職員による授業向けの資料提供業務を支援するために,学校図書館職員と教員間の情報共有を促進する打ち合わせシートを提案・開発した。シートの網羅性,詳細性,有用性,簡便性をバランス良く高めるべく,段階的に開発を進めた。まず,先行研究の知見に基づき,支援対象の授業・提供すべき資料・選定資料の提供方法を共有するための項目体系を定め,入力補助機構を備えたWeb インタフェースを実装した。続いて,学校図書館職員へのアンケート調査により,項目の網羅性や有用性を確認した上で,質的なフィードバックもふまえシートを改訂した。最後に,図書館を利用する任意の授業を想定した教員によるシートの利用実験を通して,シートが協働作業に必要な情報の入力を促すことを示した。教員から得たユーザビリティ評価アンケートの結果も考慮しながら,教員向けの入力項目を絞り込み,簡便性を高めた上で,本シートをオンラインで公開した。

書評
学会記事
feedback
Top