反応槽に微生物付着媒体として径0.05mmおよび径0.1mmガラスビーズを容積比2%でそれぞれ添加し, 浮遊生物法を対照として貯水槽付回分式反応装置を用いて, 嫌気-無酸素-好気プロセス (1サイクル240分, 循環比0.5-3) で運転し, 次の結果を得た。
1) 循環比が1.7以下で槽内VSS濃度5.6g・l
-1以上であればTOCの90%以上, T-Nの65%以上, T-Pの83%以上を除去することができた。
2) 循環比が2以上で, 槽内VSS濃度が5.4g・l
-1を下回った場合, TOCおよびT-Nの除去は良好に行われたが, T-Pの除去は50%またはそれ以下となった。
3) 反応槽内での微生物は粒子状媒体の添加によって沈降性状が大きく改善された。
4) リン放出反応速度および摂取反応速度は, 槽内VSSの増加とともに上昇した。とくに後者は前者の6-20倍の大きさであった。
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