水道水・水道原水中の有機塩素農薬を定量している時, GC-ECD上に現れる未知ピークについて検索した。その結果, 有機リン農薬 (ダイアジノン, MEP), 有機塩素農薬 (ベンチオカーブ), 有機リン酸トリエステル (TBP, CRP, TPP, TBXP), フタル酸エステル (DBP, DHP, DOP) らを同定・確認した。さらに, 有機塩素農薬と同定・確認できた物質の一斉分析 (フタル酸エステルとTBXPを除く) を確立した。
オキサジアゾン, CNP, クロメトキシニル, ベンチオカーブは水田経由の水道原水から, ダイアジノン, MEPは畑経由の水道原水から, 散布時期にpptレベルで検出された。TBP, CRP, TPPは日常の生活活動・産業の影響をうけた水道原水から, ほぼ一年中, pptレベルで検出された。ダイアジノン, MEP, ベンチオカーブは水道水から検出されなかったが, それ以外は水道原水とほぼ同程度の濃度で検出された。
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