Life INtelligent Consortium(LINC)では、創薬初期段階から臨床開発、承認後までの広範な活動に対して、人工知能(Artificial Intelligence, AI)技術の応用によるプロセス革新を目指し、ライフ企業、IT企業、アカデミアの研究者が参加し、協同してさまざまな検討を行っている。LINC Working Group 4(WG4)は、創薬初期段階におけるタンパク質立体構造に基づく創薬活動に焦点をあて、AI技術の応用を試みている。WG4は、Project 11(PJ11):「タンパク質立体構造予測」、PJ12:「タンパク質─リガンド結合予測」、PJ13:「分子動力学シミュレーションとAIの連携」、PJ14:「AI力場の開発」の4つのProjectから構成されている。本稿では、まず各Projectが関わる技術分野でのAI技術動向、中でも特に注目度の高い深層学習(Deep Learning, DL)技術について、最近の応用例を示す。次いで、各PJの活動の概要を解説する。
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